石綿(アスベスト)の繊維は、肺線維症(じん肺)、悪性中皮腫の原因になるといわれ、肺がんを起こす可能性があることが知られています(WHO報告)。 石綿による健康被害は、石綿を扱ってから長い年月を経て出てきます。
出典元:厚生労働省
実は、過去に塗料の中にも微量のアスベスト(石綿)が含まれていたようです。
今回は、塗料の中に含まれているアスベスト(石綿)について解説していこうと思います。
本記事を読むと、塗料におけるアスベストの危険性、及びご自宅の塗料がアスベストを使用している可能性があるのかどうか、が分かるようになります。
うちの家の外壁にはアスベスト(石綿)塗ってあるの?
さて、一番気になるのは自宅の壁にアスベスト入りの塗料が塗ってあるかどうかですよね。
ご自宅の外壁が、✅2006年以前に建設されたお住まいで、下記塗料ならば可能性ありです。
【 塗装の種類 】
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各種塗装の仕上がり写真がこちらです。
外壁の素材においては、ALC壁やモルタル壁に多く塗装されています。
ちなみにALCの外壁の写真はこちら
と、案外よくみる塗装の種類です。
しかし、すべての塗料にアスベスト(石綿)が含まれているわけではありません。
2006年以前の上記塗料であれば、あくまでも「使用されている製品である可能性がある」ということです。
※2006年に労働安全衛生法が施行され、アスベスト(石綿)を含むすべての製品の使用が禁止された為、2006年以降に建てられた住宅及び塗料にアスベスト(石綿)は使用されていません。
詳しくは日本建築仕上材工業会HPで確認ができます。
では、次に「アスベスト(石綿)がなぜ危険なのか」を説明していきます。
アスベスト(石綿)ってどう危険なの?
一時期ニュースなどでけっこう話題にはなったんですけど、実際「アスベスト(石綿)がどう危険なのか」詳しく知らない方も多いと思います。
まず、アスベスト(石綿)は、「綿みたいな細かく繊維状になった石のホコリの様なもの」です。
それが肺に入ると、大きめのアスベスト(石綿)は分解されず肺に蓄積されるわけです。
確かにもとは石ですから、分解されないのでしょう。結局、それが原因で下記症状が現れる危険性があるということです。
- 石綿(アスベスト)肺
肺が線維化してしまう肺線維症(じん肺)という病気 - 肺がん
- 悪性中皮腫
肺を取り囲む胸膜、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜等にできる悪性の腫瘍
※WHO報告
どれも怖い病気ですが、実はこういった症状が出るまでに10~30年程の潜伏期間があるようです。
しかも、長期にわたりアスベスト(石綿)を吸い込まないとその症状には至らないと言われています。
要するに、アスベスト(石綿)を吸い込んだからといって、すぐに症状が出るというわけではないということです。
塗料におけるアスベスト(石綿)の危険性は?
では、仮にアスベスト(石綿)を使用している可能性があるお住まいはどうすればいいのか?
アスベスト(石綿)の危険性については先に書いた通りですが、塗料に使用されているアスベスト(石綿)については、それほど神経質にならなくても良いようです。
アスベスト(石綿)は繊維状(ホコリ)にならないとその危険性はほぼありません。
よって、吹き付けタイル(ボンタイル)やリシン吹き付け、スタッコ吹き付けなどの塗装は、含まれているアスベストも固形化されていますので、粉々に空気中に舞い散る心配はありません。
キケンがあるとするならば、お住まいを解体するときぐらいです。
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以上、塗料におけるアスベストの説明でした。