今回のテーマはフッ素塗料です。
✅本記事はこういった方、必見です!
・フッ素塗料をもっと詳しく知りたい
・フッ素塗料のデメリットを知っておきたい
ご存知のようにフッ素塗料は、その「高い耐久性」がウリです。
それと同時に、他の塗料よりも「かなり高額」。
その辺りがどうしても慎重にならざるを得ない理由ですよね。

業者は『フッ素塗料なら間違いない!』と言うけど、ホントかなぁ…。

良いことしか言わないから、一応デメリットも知っておきたいわ…

フッ素塗料ならどれも一緒なのかなぁ…みんなどの塗料を使ってるんだろうか…
今回は、こういった「フッ素塗料の悩み」を解決できる内容となっています。
事前に知っておいた方が良い「正しい情報」をお伝えしていきます。
20年以上の現役業界経験者が語る、フッ素塗料の真相です。
外壁塗装のフッ素塗料のデメリットはたった一つ

最初に結論から言うと、フッ素塗料のデメリットはたった一つしかありません。
⇒塗料の値段が高い
正直それ以外、見当たりません。
では、実際どのくらい高いのか、実際の塗料で比較してみましょう。
塗料名 | 一缶塗料代 |
クリーンマイルド シリコンCR | 29,700円 |
クリーンマイルド フッソCR | 64,300円 |
※大手塗料メーカー エスケー化研株式会社
(JIS K 5658 1級・2級認定商材 設計単価表より)
同じ塗料メーカー、かつ同条件のJIS規格を取得してある、シリコン塗料とフッ素塗料で比較してみました。
一缶当たりの塗料価格差は、約2倍ですね。
✅仮に、実際の塗装工事で4缶使用したとするならば…
- シリコン塗料・・・118,800円
- フッ素 塗料・・・257,200円
その差なんと、138,400円!
これだけ見ると、『フッ素塗料を使うメリットってあるの?』って思いますよね(笑)
先にも書きましたが、フッ素塗料は高額ですが、長く持ちます。
だからそれだけ「費用対効果」が良いわけです。
短期的に考えれば高く、長期的に考えたらコストパフォーマンスがかなり良い塗料ですから、フッ素塗料は住んでいる方の考え方次第で、デメリットにもメリットにもなり得る塗料、と言えるでしょう。
高価格なフッ素塗料が、なぜ費用対効果が良いのか
・「シリコン塗料の2倍以上の価格」
でも・・・
「シリコン塗料の2倍長く持たない」
あれれ…? これって、一見矛盾してますよね。
でも、ちゃんと「カラクリ」があります。
確かに塗料代は2倍になりますが、その他の工事費(足場代や人件費など)は何一つ変わりません。
高級品のフッ素塗料を使用したら足場まで立派に…なんてあるはずもありません(笑)
ですから、塗料をフッ素にしたからといっても、変わるのは「塗料代だけ」です。
塗料代は、全体の工事費の約2割程度。
ということは、残りの8割は、どんな塗料を塗っても変わらない費用となります。
そう考えると、腑に落ちますよね。
全体の工事費でシリコン塗料とフッ素塗料を比較すると、約1.3倍。
耐久性の面で比較すると、フッ素塗料はシリコン塗料の約1.5倍長く持ちますから、当然コスパが良い塗料、ということですね。
ちまたで良く言われているフッ素塗料のデメリットは真実?
さて次は、「フッ素塗料のデメリット」について掘り下げていきます。
先に書いた様にフッ素塗料のデメリットは、「高価格」でしたよね。
でも、それ以外の「フッ素塗装のデメリットの噂の真偽」、気になりませんか?
✅ 例えばネットでのこんな書き込み
2.フッ素塗料で塗り替えすると、次回塗り替えが出来なくなる
3.フッ素塗料なんて、住宅で使用する塗料ではない
結論から言うと、これらはすべてデタラメですので信じないでください。
正直な話、こんな誤った情報どっから出てきたのか不思議なくらいです。
一つづつ解説していきます。
フッ素塗料は、塗膜(塗装の表面)が硬く、割れやすい?
なんかもっともらしい言い回しで、思わず信じてしまいそうになりますよね。
でも、よく考えて下さい。
そんなに硬い塗装なのであれば、そもそも製品として成り立ちませんよね。
地震などによる揺れに対しては、どの塗料でもヒビ割れなどするときはしますし、「フッ素塗料だから割れやすい」など、今まで一度も感じたことはありません。
まったく気にしなくてOKです。
フッ素塗料で塗り替えすると、次回塗り替えが出来なくなる?
こちらもあり得ないデマですねー。
そもそも、塗り替えが出来ないような塗料を、公共事業で使うことがあるでしょうか。
70年以上の歴史がある「フッ素塗料」
仮に塗り替え(再塗装)できない塗料であれば、今頃とっくに使用禁止塗料に指定されていますよね。
フッ素塗料なんて、住宅で使用する塗料ではない?
これはもう完全に、時代遅れの古き塗装職人思考ですね。
もう、フッ素塗料は住宅部門でも一般的になりつつあります。
確かに20年ほど前までは、その塗料価格の高さがネックとなり、一般住宅では思うような費用対効果が得られませんでした。
しかし現在では、比較的安くフッ素塗料を使用出来るようになり、費用対効果も十分見込めるようになっています。
ちなみにセキスイハイム、ヘーベルハウスなどの一部大手ハウスメーカーも、フッ素塗料を提案しています。
これ以外にもフッ素塗料は、数多くのデマが流されていますので注意が必要です。
※デマが流れる理由を詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考に。

どのフッ素塗料が良いか解らない方は、こちらをオススメします!

最後に、「信頼性のおけるフッ素塗料」を一覧にまとめておきます。
※左が塗料メーカー名、右が塗料商品名です。
塗料メーカー名 | 商品名 |
日本ペイント | ファイン4Fセラミック |
関西ペイント | セラMフッソ |
エスケー化研 | クリーンマイルドフッソCR |
スズカファイン | ワイドエポーレF |
菊水化学工業 | キクスイ DPC 1 |
フッ素塗料選びに悩んだら、これらを使用すれば、まず間違いないでしょう。
その理由は、JIS規格(日本産業規格)で認定されている、選りすぐりのフッ素塗料商品だからです。
※上記塗料商品は、すべて「JIS K 5658 1級」規格認定塗料です。
【日本産業規格とは】
日本産業規格(にほんさんぎょうきかく)は、産業標準化法に基づき、認定標準作成機関の申し出又は日本産業標準調査会(JISC)の答申を受けて、主務大臣が制定する規格であり、日本の国家標準の一つである。
JIS(ジス)またはJIS規格(ジスきかく)と通称されている。
※出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
要するに、国が『この塗料は、間違いありませんよ』と太鼓判を押してる塗料です。
みなさん知らないだけで、実は塗料にも、ちゃんとそういった認定品があるんです。
根拠のないオススメや、塗装業者の商売上のオススメなどではなく、第三者機関の、しかも国のお墨付きですから、安心できますよね。
でも、こんなこと誰もなかなか教えてくれないんですよねー。
この記事にたどり着いたあなたはラッキーです(笑)
※今のところ、JIS規格は取得していないようです。
フッ素塗料のまとめ

さて、今回は「フッ素塗料のデメリットの真相」をテーマにお届けしてきましたが、いかがだったでしょうか。
繰り返しますが、フッ素塗料は高価な塗料です。
その代わりしっかりした工事をおこなえば、間違いなく素晴らしい耐久性を発揮してくれることでしょう。
ですから、業者選びは一時の感情に流されることなく、慎重に決めていくことが大切です。
妥協せず、ご自身の希望を叶えてくれる業者選びをしていきましょう。
業者の選び方については、⇒こちらの記事も参考にどうぞ。