さっそくですが、今回は「塗装業者の見分け方」について説明していきますね。
正直どの業者がいいのか、ホント見分けがつかないですよね。
それもそのはず。「どの業者も、良いことしか話さないから」です。
だから単純に各業者のメリット・デメリットの比較がしにくいんですよね。
まぁ自社のデメリットを得意げに説明する会社もいないとは思いますけど(笑)
ということで、今回は「いい業者の見分け方」ではなく「やめた方がいい業者の見分け方」を解説していきます。
それが結果的に「いい業者の絞り込み」に繋がってくるんです。
実際、選ぶより消していった方が簡単なんです。
ネットでモノを買うときでもそうですよね、まずは悪い口コミを確認する、という(笑)
すでに見積もりを取られている人、これから業者の絞り込みをする人必見です。
長年業界で働いているからこそわかるポイントを、初心者でもわかりやすく解説していきます。
「消去法」で任せる塗装業者を絞り込む 【ポイント5項目】

さて、まずは業者を絞り込む為の消去法ですが、ポイントは5項目に絞ります。
あまり項目が多くてもわからなくなりそうなんで。
でも、この5項目にあてはまる業者は、あきらかにおかしいと思ってもらって大丈夫です。
① 「坪単価」表記の見積もり業者はやめましょう。
タイトルにあるように、見積もりの単位が「〇坪」と書いてある業者はやめましょう。
最近では、ネット上でもよく目にしますよね。「坪数でわかる塗装の価格早見表」的なもの。
これ、まったく当てになりません。
理由は、坪=床面積だからです。
塗装は床にするものではないですよね?
壁に塗るんです。床面積は関係ないですよね?
よく考えたら明らかにおかしな話です(笑)
でもいまだこんな形態が蔓延っているのが塗装業です。
そして塗装を考えているかなりの人が「塗装工事 〇坪いくら?」と検索かけています。
正直、業者の思うツボです。
では、なぜ「坪単価 」がおかしいのか、それについて下の図を見ながら説明していきます。

これは解りやすく上空から見た平屋を想定して作成してみました。
壁の面積は、「家の外周×壁の高さ」で計算します。
上の図を見てもらうとわかるように、赤線と青線の壁が外に出ても外周は変わらないんです。
結果、30坪と40坪、床の面積は違うんですけど、外壁の面積は同じになります。
これ、30坪だと安易に計算機弾いて、坪単価で見積り作ったら業者は大損です(笑)
では、なぜそんなリスクを背負ってまで坪単価で見積もりをする業者がいるのか。
答えは簡単です。
「単純にそれ以上の額を乗せているから」です。
業者はバカではありません。利益の無い工事はしません。
では、どういった単位が通常業者か。
それは「㎡単価」です。
実際に外壁の面積をメジャーで測ります。もしくは建築立面図から積算します。
そして窓や玄関ドアなど、塗装しない箇所の面積を省いて、実際に塗る面積だけを測り出します。
そうしないと正確な面積が出せません。
面積が出ないと、使用する塗料缶が何缶必要かすら分からない為、正確な金額が出せません。
見積書の単位が「坪単価」か「㎡単価」か。
それを確認するだけで、その業者がどういった仕事をするのかが分かる、絞り込みポイントになります。
② 大幅な値引きをする業者は要注意!
『200万の見積もりが半分になったー、安くしてもらった、ラッキー♪』
ちょっと待ってください。
そもそも値引き前の200万の見積もりって、正当性のある内容ですか?
もし仮に、あなたが200万でokの返事をしていたら、その業者50%の100万が利益?
よくよく考えると怖いですよね。
もう一度言いますが、業者は赤字が出てまで工事をすることはありません。
これは塗装に限ったことではありませんが、どんなに安くなったと思っても得してるのは業者です。
結局、その安くなったと思っている価格から、業者の利益を差し引いての工事内容となるのです。
だいたい想像つきますよね。
値引き額が大きくて少し不安だなと感じる方は、ぜひ値引きの詳細を業者に聞いてみるといいかもしれません。
その内容に納得できる具体的な回答が得られたならば、まだマシだと思います。
ただ、もう一度言いますが、どんな状況であれ、業者は赤字を出してまでも工事はしません。
これは長いことこの業界にいて実感したことです。
大きな値引きをしてもらった≠「良心的な業者」 大きな値引きをしてもらった=「普通ではない業者」 |
これも業者の絞り込みにとても役立つと思います。
③ 自社オリジナル塗料は信ぴょう性に欠ける。

最近よく「自社独自のオリジナル塗料です」と売り込む業者がいます。
自社独自の塗料、はたしてそんなものが本当にあるのでしょうか。
考察していきます。
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まずは一つ目
1.自社オリジナル塗料は造れるのか。
結論としては、造ることは可能でしょう。
でも、まずどこも造らないでしょう。
なぜなら、それが実用化出来るまでに莫大なコストと年月を要するからです。
そこまでしてまでオリジナル塗料を造ったところで、それに見合うメリットはないと断言します。
なにせ、それよりも何十倍も優れた塗料がすでにそこらじゅうに販売されてるからです。
わざわざ造る必要性がないわけです。
2.仮に造れたとしたら、どういった品質なのか?
塗料メーカーは、塗料だけを造り続けて数十年、老舗塗料メーカーに至っては百十数年の実績があります。
その、塗料だけを造り続けて今日まで歩んできた歴史ある会社に、はたして新参者が勝てるでしょうか?
もし仮に製造したとしても、品質は…いうまでもありませんね(笑)
そう考えると、塗装業者が塗料を造るというのは、現実的にほぼ不可能です。
【結論】 自社オリジナル塗料 = 自社開発塗料ではない 大手塗料メーカーの製品のほうが、出荷元が明確であり、信頼できる |
ちなみに余談ですが、塗料メーカーは基本的に塗装工事はしません。
何故なら塗料メーカーにとっては、工事業者さんはいつも塗料を買ってくれる大切な取引先です。
仮に塗装工事など始めたら、今度は大切な取引先とライバル関係になってしまい、本業である塗料販売にまで支障をきたす可能性があるからです。
だから塗料メーカーは間違っても施工業なんて出来ないのです。
ですので、よく聞く大手塗料メーカーの名前を語ってくる営業というのは、塗料の販売代理店かなにかです。
塗料メーカーとは全く別物ですので注意が必要です。
④ 強引な即決を迫ってくる塗装業者は、即座に断りましょう。
即決をしきりにせまってくる業者、これはちょっと考えものですね。
まぁ、これも大手の塗装専門会社に良くあるパターンですが。。。
確かに塗装工事は金額が大きいので、お客様は通常より判断が鈍くはなります。
その為、最後の一歩、背中を押す、というのは営業としてわかる気はします。
「もしかしたらこのあと他社に取られるかもしれない」
と思えば、
「どうしようか迷っているならば、なんとか今すぐ返事をもらっときたい」
という気持ちもすんごく解ります(笑)
しかし、あまり強引にこられるようなら、即断るべきですね。
結局、「強引に即決を迫ってくる」=「お客様の事情すら考えない、自己中心的な思考」の業者です。
これって、業者の営業スタイルうんぬんより、むしろそのあとの工事自体が心配です。
こちらの言い分や意見を聞き入れてくれるのかなと疑問です。
こういう業者はやめておいた方が間違いないです。
業者の絞り込みに関連した記事も詳しく書いてますので参考にして下さい。
⇒外壁塗装どこに頼めばいい?失敗しない業者の選び方教えます。
⑤ 保証がない業者は選択肢から外しましょう。
「工事はするけど保証は出さない 」というのは業者として都合よすぎると思います。
どう考えても、ちょっと無責任ですね。。。
保証とは、「間違いない工事をしていますから大丈夫ですよ、安心してください」という自信の証です。
「だから、万が一、今回の工事内容で不具合などが出れば、ちゃんと責任持ちますよ」という訳です。
そう考えると、保証すら出さない業者というのは論外です。
保証や保証期間に関しては別記事でも詳しく書いてます。
⇒外壁塗装の保証は本当に必要?保証内容や期間の疑問を解決します。
総まとめ

さて、今回ポイントを5点に絞ってまとめてみました。
実際、この5点だけでもかなり絞り込みが出来ると思います。
わかりやすいようにもう一度、一覧にしときますね。
【業者絞り込み ✅check5】
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今回、塗装業者絞り込みということで説明してきましたが、なかには「業者に対して断ることが苦手」という人も多いでしょう。
最後に、そういう人へ一言。
安心してください。
お客さんにとっては一業者ですけど、業者にとっては数ある中の一人のお客さんにしかすぎません。
断りについての詳細はこちらを参考にして下さい。
⇒塗装の相見積もり業者の断り方。カドが立たない方法教えます。
大切なマイホーム、やはり自分自身がちゃんと納得した業者に塗装を依頼しましょう。
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