今回取り上げるテーマは「見積もりする前に、必ず決めておかなければいけないこと」です。

- 見積もりしようと思うけど、まず何から始めればいい?
- 見積もりする前に、なんか準備しておくことはある?
- 見積もりお願いするとき、注意するべきことはある?
私自身、かれこれ住宅塗装業界に20年以上いるわけですが、外壁塗装工事で失敗した方には不思議と共通点があります。
それは「事前準備をしていなかった」ということです。
今回は、これがいかに大切か、について解説していきます。
逆に言えば、事前準備さえしっかり押さえておけば、外壁塗装の見積もりで失敗する可能性は下がるということです。
では、さっそく解説していきます。
外壁塗装の見積もり依頼前に、必ずしておくべき3つの準備

こちらが「外壁塗装の見積もり前に必ずしておくべき3つの準備」です。
- その1.「家をどんな仕上がりにしたいか」
- その2.「使う塗料のグレードはどうするか」
- その3.「どの部分まで塗ってもらうのか」
なぜ、これら3項目を見積もり依頼する前に決めておかなければいけないか?
その理由は、「見積もりの内容を統一する為」です。
せっかく見積もりを複数取っても、塗装業者によって見積もりしてきた工事内容が違えば、塗装工事の価格は当然違ってきますよね。
ですから、工事内容を統一しないと、比較検討が出来ないんです。
ようするに、その見積もりが良いのか悪いのか?高いのか安いのか?がよく分からなくなるので、どれだけたくさん見積もりを取ろうが、全く無意味なわけです。
ですから、そうならない為にも、この3項目は必須ということです。
その1.「外壁をどんな仕上がりにしたいか」を事前に決めておく
まず初めに知って頂きたいのは、外壁塗装にもいろいろ「種類」があるということです。
ここでいう「種類」というのは、壁の見え方、壁の仕上がり、つまりは美観です。

ピカピカした仕上がりはなんだか軽い感じでイヤだな~

であれば、「艶消し塗料」を塗ると良いですよ♪

今あるタイルの柄を残したいけど、仕方ないかぁ…。

それなら透明な「クリヤー塗装」を塗れば柄は消えませんよ♪

もっと豪華な雰囲気にしたいのになぁ…塗装じゃムリか。

それでしたら「石彫仕上げセラミック塗装」などはどうですか♪
といった感じです。
ちなみに、こういったことをわざわざ自ら提案してくれる見積もり業者さんって、なかなかいないんじゃないかな、と思います。
その理由は、「めんどくさいから」です(笑)
塗装業者は、使い慣れてる塗料でいつも通りの工事内容が楽なんですね。
特に昔ながらの塗装屋さんなどは、私の知る限りですがそういった傾向にあると思います。
出来ることなら、手間が掛からず利益も取れて、そして失敗するリスクの少ない方でと、うまいこと提案してくることが多いんです。
ですから、しっかりとあなた自身が
- 「どういった塗料があるのか」を知り
- 「どんな雰囲気の家にしたいのか」を決める
を知り、事前に家族間で話し合いまとめておかなくてはいけません。
その上で、それを塗装業者に話をして見積もりを作ってもらうことが重要です。
それが失敗しない為の第一歩です。
その2.「塗料のグレードはどうするか」を事前に決めておく
次に、「塗料のグレードはどうするか」を事前に決めておくです。
これも考え方は、先程の話と同じですね。
✓ こちらが代表的な塗料(樹脂)の耐久年数表
- アクリル樹脂塗料・・・約5~7年
- ウレタン樹脂塗料・・・約7~10年
- シリコン樹脂塗料・・・約10~14年
- フッ素樹脂塗料・・・約14~18年
「塗装がどのくらい持つか?」というのは、使用する塗料のグレード(耐久性)によってほぼ決まります。
逆に言えば、どのグレードの塗料を選んだかで、次の塗り替え時期が決まってしまっている、ということですね。
ですから、まずはご家族で「この家にあと何年ぐらい住むのか」ということを話し合った上で、「であれば、〇年持つこのグレードの塗料がいいよね」というカタチで決めていかなければいけません。
要するに、塗料は「業者が決めるのではなく、自分たちで決める」ことが失敗しない為にとても大事なことになります。
その理由については、こちらの記事で詳しく解説しています。

その3.「どこまで塗ってもらうのか」を事前に決めておく
最後のひとつは、「どこまで塗ってもらうのか」を事前に決めておくことです。
これも前項で話した内容と同様、外壁塗装業者に見積もりを依頼する際に「どの部分を塗って、どの部分を塗らないでおくか?」という「塗装する範囲」を指定しないと、他社との見積もり比較が出来なくなります。
例えば、「外の塀」や「雨戸」や「雨樋」「軒裏天井」など、外壁や屋根以外の部分がそれにあたります。

雨樋を塗るか塗らないか。交換するのか?

雨戸はどうする?そもそも塗れる状態なのか?

軒裏天井はボードか木か?木目柄のフイルムなら塗装は出来ない。

アルミ・銅製品以外は塗装可能。
こういった部位を塗ってもらうのか、塗ってもらわないのか、を事前に決めておけば、見積もり内容が統一され、金額(見積価格)の比較もしやすくなるということですね♪
仮に、それらを確認せず塗装工事してしまうと、あとから「塗る・塗らない」などのトラブルに繋がったり、なんとも後味の悪い塗装工事になってしまう恐れもあるので注意です。
ですので、見積もりを比較する上でも、工事後に後悔しない為にも、「どこまで塗ってもらうのか?」を明確にしておくことは、とても重要な項目となります。
見積もり依頼をする前に、しっかり事前に決めておきましょう♪
見積もりしてもらう外壁塗装業者選びの考え方

さて、ここまでの準備が出来れば、あとは塗装見積もりをしてもらう業者を探すだけです♪
ここでお伝えしておきたいのは、「見積もりしてもらう業者は大して重要ではない」ということ。
ほとんどの方は、塗装工事の見積もりをする段階で「良い業者」「信頼できる業者」を探そうとします。
でも、冷静に考えてみると、そんなの分かりっこないんです。
なぜなら、これまで一度も会ったことも話したこともない塗装業者なわけですから(笑)
ですから、なんとか出来る限り良い業者で見積もりを…などと、意味もなく悩むのはやめましょう。
時間の無駄です。
- 勝負は、見積もりをしてもらってからです。
- 塗装業者さんと直接会ってから見極めです!
相見積もり(複数見積もりを取る)という手段は、ただ単に「安い塗装業者を探す目的」だけではなく、「良い業者と巡り合う為」の出会いの手段でもあるということを忘れないでください。
見積もりしてもらう外壁塗装業者のおすすめの探し方
さて最後に、見積もりしてもらう塗装業者さんのおすすめの探し方です。
外壁塗装の業者の探し方は、だいたいこの6パターンぐらいでしょうか。
- 電話帳から塗装屋を探す
- インターネット(ホームページ・SNS)から探す
- 知り合い(紹介)に依頼する
- チラシ パンフレットをみて電話する
- 訪問してきた業者に依頼する
- 一括見積サイトで依頼する
この中で、個人的におすすめする方法はこの2つです。
- 2. ネットやSNSで「住んでいる地域+塗装業者」で検索をかける
- 6.「無料一括見積サイト」で見積もりを取る
2.の【ネットやSNSで「住んでいる地域+塗装業者」で検索をかける】場合は、ホームページの有・無確認や、SNS(Twitterなど)に現場完成写真やその他塗装の情報発信が出来ている会社かどうか、を確認するのが良いでしょう。
ようするに、まともに営業している会社かどうかの最低限の確認の為です。
6.は、一括で無料の外壁塗装の見積もりが取れる便利サイト の利用です。
どの一括見積サイトもさほど変わりませんが、このサイトは「利用者からの口コミから良い業者を選別して紹介している」「断りも代行してくれる」のでけっこうおすすめです。
外壁塗装業者を探す手間が省けて、無料で複数見積もりが取れるのでかなり便利ですよ。
ちなみに、見積もり依頼するときには、今回の話のテーマである「仕上がり」「塗料グレード」「塗る範囲」の3項目を、しっかり伝えることもお忘れなく。
※「外壁塗装の一括見積もり」についての詳しい情報は、別記事『外壁塗装の一括見積もりってどう?その仕組みやデメリットは?』を参照ください。
まとめ:これだけは必ず決めておけ!外壁塗装の見積もり依頼前の準備【3項目】

今回は、外壁塗装の見積もり依頼前の準備「3項目」ということで解説してきました。
✓ 最後にもう一度おさらいしておくと…
- どんな見栄えの家にしたいか?【仕上がり】
- 使う塗料のグレードはどうするか?【塗料】
- どの部分まで塗装してもらうのか?【塗装範囲】
これら3項目を指定して見積もりを依頼することで、とても簡単に比較が出来るようになります♪

けっこう思ってたより、塗装工事って大変だなぁ…
と思われたあなた!そうなんです、外壁塗装工事は大変なんですよ♪
でも、ちゃんとポイントさえ押えれば、きっと満足いく工事が出来ます。
当サイトでは、他にもいろいろ外壁塗装工事の情報を発信していますので、参考にしてみて下さい。
全てこれまでの私自身の塗装業界経験を元に記事を執筆しているので、ある程度の信頼性はあるかと思いますので♪