今回は、「モニエル瓦にアスベストが使用されているのか?」について解説していきます。
先に結論から言ってしまうと、モニエル瓦にアスベストは一切使用されていません。
その根拠のひとつに、「モニエル瓦はもともとオーストラリアのモニエル社が最初に製造販売していた瓦だから」という点が挙げられます。
実は、海外では日本よりもアスベストの危険性についての認知が早く、ずいぶん前から禁止されていたんですね。
ですから、以前日本で使用されていたモニエル瓦は、すべてノンアスベスト商品となります。
しかし、ここで注意して頂きたいのが、
という場合。
この場合は、瓦にアスベストが使用されている可能性があります。
なぜなら、2006年以前に製造販売されたセメント瓦の一部は、アスベストの使用が確認・報告されているからです。
特に、モニエル瓦はセメント瓦と非常によく似ていて、素人の方ではなかなか見分けが付きません。
ですから、「自宅の屋根が本当にモニエル瓦なのかどうか」を確認しておくと間違いないでしょう。
※「外壁のアスベスト」や「セメント瓦のアスベスト」に関しては、こちらの記事を参照ください。
モニエル瓦ならアスベストの心配なし「モニエル瓦の確認方法」
みなさんがよく言うモニエル瓦とは、正式には「乾式コンクリート瓦に分類」されます。
モニエル瓦とは、そもそも(旧・日本モニエル株式会社)が製造販売した乾式コンクリート瓦のブランド名なんですね。
で、それが機能性・価格的にも優れていて世に浸透した結果、いつしか乾式コンクリート瓦全般をモニエル瓦と呼ぶようになっていった。
ですから、『うちはモニエル瓦じゃないなぁ…』って心配されている方も、その瓦が「乾式コンクリート瓦」なのであれば、アスベストの心配がないということです。
こちらが代表的な調べ方です。
① 瓦の裏側のマークから確認する
② 建築図面の瓦名から判断する
③瓦の小口から判断する
瓦の裏面のマークからモニエル瓦を判別する
こちらは、モニエル瓦(モニエル社が製造した瓦)限定の見分け方です。
モニエル社の製造している瓦の裏面には、【 M 】マークの刻印か、【MONIER】のネームの刻印があります。
これがあれば、「モニエル社が製造した瓦」=「乾式コンクリート瓦」ですので、アスベストの心配はありません。
建築図面の瓦名から乾式コンクリート瓦を判別する
次は、建築図面の屋根名から判断していく方法です。
瓦の裏面に【M】の文字がなかった方も、この方法で瓦の確認が出来ます。
【 建築図面 】⇒【 建物物別概要 】⇒【 屋根 】
図面に記載されている名前が、「乾式コンクリート瓦」とあれば問題ありません。
【屋根】の箇所に、商品名が記載されていれば、下記の商品名一覧と照合してみて下さい。
名前があれば、乾式コンクリート瓦確定です。
・ホームステッド
・センチュリオン
・ニューシャプレ
・ヴィラ クラシック
・パラマウント
・ニューパラマウント
・パラシェイク
・ニューパラシェイク
・テラシ―ドフラット
・スカンジアSS
・スカンジアFF
・エクシード
瓦の小口から乾式コンクリート瓦を判別する
最後に、実際の瓦の「小口」という箇所を確認して、乾式コンクリート瓦かどうかを確認する方法です。
⇒ 「乾式コンクリート瓦」
・「小口がツルツル」している
⇒ 「セメント瓦」
モニエル瓦のアスベストについてのまとめ
さて、今回は「モニエル瓦のアスベストについて」、そして「モニエル瓦の見分け方」について解説してきましたが、不安は解消されましたでしょうか。
あと、乾式コンクリート瓦(モニエル瓦)はアスベストの心配はありませんが、瓦表面の構造が非常に特殊ですので、再塗装時には注意点が必要な瓦となります。
モニエル瓦の塗装に関しての情報はこちらの記事を参照ください。
もし、アスベスト入りのお住まいの解体をお考えの方は、複数業者より見積もりを取ることをお勧めします。
解体費は業者によりずいぶんと費用が上下しますので、相見積もり必須です。
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