カラーシミュレーションで外壁塗装の色決めをすると必ず失敗します。

外壁塗装の一番の醍醐味といえば、やはりお住まいの屋根や外壁の色が変わることですよね。

屋根や外壁の色が変われば、雰囲気やイメージがガラッと変わります。

 

『新築時には思い通りの色には仕上げれなかったから、今度こそは!』などと思われている方も多いんではないでしょうか。

 

今回は、外壁塗装の色決めの際によく利用されている「外壁カラーシミュレーション」について分かりやすく掘り下げていきます。

 

こちらの記事を読めば、まず「外壁カラーシミュレーションでの色決めに失敗すること」は無くなります。

そして、お住まいを、より思い通りの色仕上がりにすることが出来るようになります。

 

最後まで読んでいただき、必ず外壁塗装の色決めを成功させてください。

 

目次

外壁カラーシミュレーションで塗装の色を決めると必ず失敗します。

繰り返しますが、外壁カラーシミュレーションで塗装の色を決めると必ず失敗します

 

 

理由は、外壁ラーシミュレーションを利用しても「実際塗った色と同じ色にはならない」からです。

 

 

なぜなら、私自身が過去20年間、何百回と外壁カラーシミュレーションを利用して、実際そう痛感しているからです。

 

外壁カラーシミュレーションとは

お住まいの画像をPC(パソコン)上に取り込み、屋根や外壁、それ以外の付帯部の「塗る箇所』と「塗らない箇所」をマスキング(枠で囲んでいく作業)する。

その上で、マスキングした各箇所に色番号を当てはめて配色するという、非常に細かく根気のいる作業。

 

なぜ外壁塗装カラーシミュレーションは同じ色が出ないのか?

では、なぜ外壁塗装のカラーシミュレーションは同じ色が出ないのか。

 

理由はこちらです。

  • 作成の段階で使用する「ディスプレイ次第」で見え方も変わる

  • 使用する「プリンター」により、出てくる配色(インク)が違う

  • 「印刷する用紙」の紙質・紙色により変わる

  • 色をそのままのせても「そもそも仕上がりと見え方が違う」

 

先に書いた様に、私自身もこれまで何十回、何百回と外壁シミュレーションをしてきました。

 

  1. 各塗料メーカーの色番号を入力すると、自動的にその色が配色される高性能ソフトを使用
  2. しかし、実際に色番号を入力し、印刷をかけてみるも、出てくる色味はまるで違う
  3. やむなく何度も何度も印刷をかけ、その度に出来上がりをチェックして、長年の感覚的にそれに近いであろう色に仕上げていく「それに近いであろう色」=「仕上がった際の色に近付ける」
  4. その数、数十回、時間にして約3~4時間

 

正直言っていって、ここまで時間をかける塗装業者はほとんどいないと思いますが、しかしここまでしても『実際の色と違う!』と、クレームになることもあるわけです。

 

なぜなら、お客さんは「外壁カラーシミュレーションで出来た家」=「実際の完成仕上がり」と考えてしまっているからです。

 

ですから、「一般的な外壁カラーシミュレーション」は、実際に塗った色味には仕上がらないと思って利用するべきなのです。

 

であれば、外壁の色はどうやって決めればいいのか。

 

次項で、「外壁カラーシミュレーションの使い方」「塗装で失敗しない為の外壁の色決め」について解説していきます。

 

外壁カラーシミュレーションで失敗しない為には

外壁カラーシミュレーションで失敗しない為には、下記2点を念頭に入れて利用してください。

  1. 塗装の色を決める目的で、外壁カラーシミュレーションを利用しないこと
  2. あくまでも完成イメージや配合パターン程度にとらえておくこと

 

ちなみに、私はお客さんに『その色にはならない』とハッキリと言うようにしています。

『あくまでもイメージとして考えてください』と。

私が最終色を決めるときは、必ず板見本を使います。

 

外壁カラーシミュレーションは、外壁に複数色使用するような場合に有効活用出来ます。

①ツートンにする場合などの色のバランス(色見)

②どこまでこの色を塗るのか、といった配合バランス(割合)

③近所の家との調和バランス(雰囲気)

 

業者から外壁カラーシミュレーションを提案された際には、これらを意識して活用してください。

 

外壁塗装を色決めする際の5つの重要ポイント

では次に、色決めに外壁カラーシミュレーションを使用しないとなると、「最終的にどの様にして色を決めればよいのか」を、解説していきます。

 

これらは、実際に色決めの際に、私がお客さんに説明する内容となります。

 

必ず屋外 で色板見本を確認すること

  • 室内の照明の影響で見え方が変わります。

 

A4サイズの色板見本 で確認すること

  • 一枚1,000~1,500円ぐらい
  • なるだけ大きい方がイメージがしやすい
  • 出来れば壁の柄模様も似た色板見本がベスト

 

外壁の場合は、板見本を外壁に立て掛けて、最低でも3m以上離れた位置から確認 すること

  • 遠くから見ることで家の周りにある他の色との比較が出来て、より本来の色を認識しやすくなる

 

屋根の色決めの場合は、自分の目線より高い位置に板見本を持ち上げて、実際の屋根傾斜(勾配)に近い角度にして確認 すること

  • 日差しの反射などを踏まえて仕上がり色を確認できる

 

いろんな時間帯に色の確認 をしてみること( 特に 朝・夕方 )

  • 朝・昼・夕方、それに雨・晴・曇りと、時間帯や天気によって外壁の色もずいぶんと見え方が変わってくる

 

無料で利用できる、各塗料メーカーの外壁カラーシミュレーション紹介

せっかくなので、各塗料メーカーのホームページにある、外壁カラーシミュレーションを紹介しておきます。

 

色の配合などが簡単にできて楽しいので、触ってみて下さい。

※ただし、何度も言いますが、あくまでもイメージということをお忘れなく♪

 

 

外壁カラーシミュレーションまとめ

さて、今回は外壁カラーシミュレーションの捉え方、使い方について掘り下げてきましたが、いかがだったでしょうか?

 

では最後に、もう一度「重要ポイント」をまとめておきます。

外壁の色決めの際「外壁カラーシミュレーション」だけで決定しないようにする
「外壁カラーシミュレーション」の利用方法

①色の組み合わせ・合う合わないなどの 色彩バランス が確認できる

②ツートンなどの色の 割合バランス が確認できる

③周りのお住まいとの 調和バランス が確認できる

 

本来、「外壁カラーシミュレーション」は、外壁塗装後のイメージが出来る、素晴らしいものです。

特に塗装会社にとっても、完成後のお住まいをイメージさせて、お客さんの気を引ける、非常に強力な営業販売ツールです。

 

しかし、その使い方を間違えるとトラブルになりかねません。

外壁や屋根の色を決める「手段・目的」として活用してしまうと間違いなく失敗します。

 

本記事は、色を決めるうえでかなり重要な情報・知識ですので、ぜひ内容を理解頂き、イメージ通りの素敵なお住まいにして頂きたいと思っています。

 

お客様ファーストで外壁塗装を提案している、誠実な会社と出会えることを切に願います。

 

 

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この記事を書いた人

年商6億の元塗装会社社長がお届けする外壁塗装の豆知識。業界20年の経験・体験をもとに、他では聞けない役立つ情報から裏情報までお届けしています!
<これまでの経歴>
大手不動産会社勤務、大手塗装会社勤務、2015年塗装会社設立、約20年以上にわたり建築塗装全般に携わり、現在は塗装業のコンサル事業を展開。

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