今回は、初めて外壁塗装の見積もりを取ろうとお考え中の方に、相見積もりは何社から取得すれば良いのか?という疑問について解説していきます。
・外壁塗装の相見積もりは何社取るべき?
・どんな会社に見積もりをお願いすれば失敗しないの?
・見積もりを取った後にどう良し悪し判断すれば良い?
本記事は、このような悩みを抱えている外壁塗装初心者の方に最適な内容です。
営業から現場管理まで塗装業界に20年以上携わっている筆者自身が、これまでの経験をもとに初心者でも分かりやすいように要点だけを押さえてお伝えしていますので、ぜひ最後まで読んで後悔のない外壁塗装にお役立てください。
外壁塗装の相見積もりは3社がベスト!
外壁塗装の見積もりは、3社相見積もりが最も有効的です。
理由は、2社ではどちらの見積もりが良いか判断できませんし、逆に4社以上では初心者にとってどれがどの業者かゴチャゴチャになり、間違いなく頭が混乱するためです。
そういった観点から考えると、初心者には一番比較しやすい3社相見積もりがベストといえます。
納得できなければ追加でもう3社相見積もり
「3社とってみたけれど、どれも満足いかない」という場合は、もう3社追加で見積もりをとりましょう。
じつはほとんどの方は、「相見積もりを取った」という行為そのものに満足し、安心してしまう傾向にあります。でも、本来相見積もりをとる目的は「良い業者を見つけるため」なのです。
それに、何回か見積もりを経験していくことで塗装業者さんの特徴や違いなども見えてきますし、自然に少しずつ塗装の知識が得られていくものです。つまり相見積もりを取ることで、自分なりの判断基準も同時に得られることに繋がるわけです。
私の経験上、最低でも10社ほど当たってみないと本当に良い塗装業者に巡り合えないのではないかと感じます。
塗装業者に相見積もりを依頼する時の3つのポイント
続いて、初めて見積もりを塗装業者に依頼する時のポイントや注意点もお話しておきます。
以下で紹介する3点は、事前に知っておくだけで「やっぱりあーしておけばよかった」といった後悔を確実に減らせますので、覚えておいて損はないはずです。
同じ条件で見積もり依頼する
まず、見積もりを依頼する際には必ず同じ条件で見積もりしてもらうことです。これは最重要事項なので必ず覚えておいてください。
外壁塗装工事はいわばフルカスタマイズ工事なので、あなたの要望や業者が提案する内容如何、そしてお住まいの状態によって工事の内容・金額が大きく変わってくる工事なのです。
例えば、
- 塗装する場所
屋根・外壁、雨戸、雨樋、戸袋、ウッドデッキ、外塀など、どこを塗ってどこを塗らないのか。この項目を揃えないと見積もり比較はできない。 - 使用する塗料のグレード
塗料にはウレタン、シリコン、ラジカル、フッ素といったように性能グレードがあります。どのグレードの塗料を使用したかで、耐用年数も変わり工事価格も大きく変わってきます。 - 補修する場所と内容
コーキング補修を行うのか、外壁のひび割れ補修があるのか、瓦の補修はあるのか。補修する箇所だけではなく、補修の内容まで合わせるとより見積もり比較がしやすくなります。
などです。最低でもこれら3点を揃えて見積もりしておかないと比較自体できなくなり、相見積もりの意味がなくなります。
とはいえ、初心者の方は必要な補修工事や、どこを塗れてどこが塗れないのか?など、分からないことだらけだと思いますので、そこは素直に見積もり業者に聞いて見積もり内容を決めていくことが大切です。
■相見積もりのコツはこちらで詳しく解説しています。
見積もりを頼んでも大丈夫な塗装業者の条件について
続いては、「どのような塗装業者に見積もりを頼めば良いか?」という点について解説していきます。
見積もり段階とはいえ、できれば変な塗装業者には依頼したくないですよね。以下3点を意識して見積もり業者を選ぶと失敗も避けられて効率が良いので、ぜひ参考にしてみてください。
- 自宅から1時間半圏内の場所に事務所がある塗装業者
会社が遠いとトラブルが起こった時や工事後のアフター対応が遅くなったりします。最低でも1時間半圏内の塗装業者に見積もりをお願いするようにしましょう。 - 工事後の保証がある塗装業者
保証がない=工事に対して自信がない証拠です。一般的には3年〜10年が妥当。逆に、15〜20年の長期保証はおかしいと考えましょう。保証についてはこちらで詳しく解説していますのでご確認ください。 - 創業して3年以上経っている塗装業者
見積もりしてもらう会社は最低でも3年の塗装実績が必要と考えます。特に、個人住宅をメインに工事している業者がベターですね。会社としての信頼性と工事後のアフター対応をしっかりしてもらうためにも、3年を目安に業者を選びましょう。
塗装業者さんの情報は、パソコンやスマホでホームページを検索するとすぐ見れますので確認するようにしましょう。
ちなみに、地元の塗装業者を見つける簡単な方法として「一括見積もりサービス」を利用する手もありますが、「自社施工の地元塗装屋を紹介」と謳っときながら平然と訪販業者を勧めてくるダメサイトもあるのでご注意ください。
見積もりしてもらう業者にこだわっても意味がない
最後3つ目にお伝えしたい点は、「どこに見積もりしてもらうかはそこまで重要ではない」ということ。
なぜなら、見積もりを依頼する=工事を依頼する業者ではないためです。前項で説明した3つの条件を満たした塗装業者であれば問題ありません。悩むべきは見積もりがすべて出揃ってからです。
あと補足するならば、初心者の方は訪問販売業者は避けた方が良いでしょう。
理由は、見積もりの比較がしずらく、しつこくて断るのが面倒くさいからです。「断るのが億劫」「ノーストレスでサクサク見積もりを取りたい」って方は、業者の断りまで代行してくれる無料の一括見積もりサイトがありますので利用しちゃいましょう。
外壁塗装の一括見積もりサービスを利用するなら、当サイトもおすすめしている外壁塗装パートナーズさんを利用ください。日本で唯一、建築士が運営する外壁塗装一括見積サイトで、無料で地元塗装屋さんを3社紹介、業者さんの断りまで代行してくれますので安心です。
※一括見積もりサービスの仕組みが分からない方、利用を不安に感じられる方はこちらから。
見積もりから読み取れる良い業者の特徴とポイント
続いて、見積もりを取った後の業者選びについてもお話ししておきます。
ほとんどの方が、
- どんな塗装業者に頼めば失敗しない?
- どこをどう見れば良いのか分からない。
と感じているはずです。
以下に、良い塗装業者の特徴やポイントを初心者でも分かりやすくまとめて起きましたので、業者選びの判断基準としてご利用ください。
1. 点検に時間をかけているか?
初めて家に訪問してきた時に、しっかり時間をかけて家を点検しているか?をチェックしましょう。
これはその業者の姿勢がよくわかるポイントの一つです。ろくに家の状態もチェックせずに唐突に塗装の話をしてくる業者にろくな業者はいません。これは私が長年この業界にいて感じていることです。
➡︎失敗しないための外壁塗装業者の選び方。14のチェックポイントをプロが分かりやすく解説
2. 見積書に塗料名・数量・平米が明記されているか?
見積書の書き方一つでもその業者がどんな業者なのかが見えてくるポイントの一つです。
殴り書きでなんて書いてあるのかすらよく分からない見積書、それに一式表記でまとめられてスカスカの見積書。お客さんに理解してもらうための見積書なのに、まったくそれが見えない見積書は塗装工事も同様に適当(いい加減)なのです。
3. あなたの立場に立って丁寧に説明をしてくれているか?
最後は、担当者のトークから業者の良し悪しが読み取れるポイントです。
自分(自社)都合の話ばかり押し付けてくる業者はろくな工事をするとは思えません。そもそもあなたのお住まいの塗装工事なのに、業者が主導して話を勧めてくる時点であなたのことなんて考えていないわけです。
例えば、
- 条件つきで大幅値引き
- 即決を迫ってくる
- おすすめの塗料をゴリ押し
- 工事の時期
などです。
このようなトークをガンガン押し付けてくる塗装業者はやめて、あなたに寄り添い、あなたの話をしっかり聞いてくれて、一緒に考えてくれるような塗装業者を選びましょう。
➡︎騙されてる!?外壁塗装の訪問販売業者が良く使う営業トーク6選と対策方法
ここでは相見積もりから読み取れる良い業者の目安ポイントを3つ紹介しましたが、この他にもあげればキリがないほどチェックすべきポイントはあります。
ただ、すべてに共通するポイントは「いい加減な業者じゃないかどうか?」「当たり前のことが当たり前にできているか」です。
普段からいい加減なことをしている業者は間違いなく工事もいい加減です。これは断言します。特に外壁塗装工事はあなたが見ていない場所で行う工事なわけですから、最低でも見えている場所でちゃんとできていないような業者はやめておくべきなのです。
まとめ:外壁塗装の相見積もりは何社がベスト?理想的な見積もり数や注意点
さて、今回は外壁塗装の相見積もりの最適な数や見積もりを頼んでも大丈夫そうな業者の基準、そして見積もりが出揃ってからの選考基準などをお届けしてきました。
■外壁塗装初心者は3社相見積もりがベスト!
■見積もりを依頼する際の3つの注意点
- 同じ条件で見積もりしてもらうこと。ある程度内容を揃えないと比較ができないため。
- 見積もりしてもらう業者の条件
・工事後の保証
・一般住宅向けの塗装業歴3年以上
・自宅から1時間半圏内の塗装業者 - 大事なのは、どこに見積もりしてもらうか?ではなくどこに工事を頼むか。見積もりの段階で業者を悩んでも時間の無駄。悩むべきは見積もりが出揃ってから。
■塗装工事を任せても良い最低のライン(判断基準)
自宅の塗装工事は100万円ほどの買い物かもしれませんが、その塗装を施すのは何千万もしたご自宅だということを忘れてはいけません。新築を建てる時に「まぁこの家でいっか」なんて妥協して購入する人はいませんよね?外壁塗装工事ってそれぐらい重要なイベントなんですね。
当サイトでは、他にも見積もりの見方や比較方法、業者選びの注意点や失敗する人の特徴など、外壁塗装の見積もりに関するさまざまな情報をお届けしています。よりあなたの思い通りの外壁塗装に繋げられるようにご活用ください。