最近では、外壁塗装工事をする際に複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」が一般的になってきていますよね。

- 騙されないためにも相見積もりをしないと。
- 安く工事したいから色々見比べてみないと。
しかし、相見積もりを取っただけではまったく意味がないことをご存じですか?
本記事では、これから外壁塗装の相見積もりを取ろうと考えている方、もしくはすでに相見積もりを取ったけどいまいちよく分からない初心者のために、相見積もりを取る上で必ずやっておくべきことを解説します。
本記事の内容を実行していただくだけで、どの見積もりが良いかと比較検討に頭を悩ますことがなくなり、外壁塗装の相見積もりを取ることが楽しくなるはずです。
この記事内容は、私が過去20年間この塗装業界にいて常々感じてきたことであり、間違いなく相見積もりを成功させるために必要不可欠な最重要事項ですので、ぜひ最後まで読んでいただき満足いく外壁塗装工事に繋げてください。
外壁塗装の相見積もりは必ず内容を統一して依頼すること!
外壁塗装の相見積もりを取る前に必ずやらなくてはいけないこと。
それは「見積もりの内容を統一すること」です。
本来、相見積もりの目的は「比較」です。しかし、比較するためには工事内容が統一されている必要があるわけです。
外壁塗装工事は家電製品のように最初から性能が決まってるような既製品ではないため、仮にあなたが何の指示も出さずに見積もりすれば、業者ごとにその内容はバラバラになります。
となると、おそらくあなたは内容がバラバラな見積書をあーでもないこーでもないと長いこと検討したのちに、最終的に「やっぱり外壁塗装って難しいなぁ···」と諦めて、一番分かりやすい金額面で業者を決めてしまうのです。これでは失敗して当然ですよね。
でも大丈夫です。これから紹介するたった3つの項目を揃えて相見積もりを取るだけで、あなたは見積もりの優劣比較が面白いように簡単にできるようになり、本当の意味での相見積もりの効果を実感できるはずです。
ではさっそくその3項目を解説していきます。
その1|塗料を統一して相見積もりをとる
まず一つ目は「塗料を決めておくこと」です。
塗料は、選んだ種類次第で屋根や外壁のデザインや住宅の寿命に直接関係してくる、外壁塗装で最も重要な要素になります。
しかし、何百種類ある塗料(商品)の中から一つだけ選ぶことは初心者にはなかなか難しい話ですよね。ですから、ここでは住宅の寿命に直結してくる塗料の性能グレードを決めておきましょう。
✅外壁塗装の塗料グレードは大きく6つに分けられます。
塗料のグレード | 耐用年数(目安) |
アクリル塗料 | 3~5年 |
ウレタン塗料 | 5~8年 |
シリコン塗料 | 8~12年 |
ラジカル塗料 | 8〜14年 |
フッ素 塗料 | 13~18年 |
無機 塗料 | 15~20年 |
※耐用年数は家の構造や立地環境により変化します。
現在、住宅用塗料でもっとも多く使用されているのがシリコングレード。逆に、アクリル塗料やウレタン塗料などは長持ちしないため、勧める業者も選ぶお客さんも年々減ってきている傾向があります。
とはいえ、塗料の耐用年数というのは裏を返せば「次の塗り替え時期がいつか?」という指標ですから、その頃どのような家計事情になっているのか?子供さんの学費や老後は大丈夫か?といった将来設計も見据えながらあなたに合う塗料グレードを選ぶことが大事です。
もっと詳しく塗料のことを知りたい方はこちら
その2|塗装する部位を統一して相見積もりを取る
二つ目は「塗装してもらう部位(場所)を決めること」です。
塗装してもらう部位とは、簡単にいえばメインの屋根や外壁以外の塗装部分のことで、例えば雨樋や雨戸・戸袋、それに倉庫や外塀ブロック、ウッドデッキといった箇所です。

意外と見落とすのが玄関灯。劣化具合や塗装可能かどうかの確認も忘れずに。

家が綺麗になるとどうしても汚れが際立ってしまう外塀。塗装面積にもよるが数万〜数十万ほどかかる。

雨樋も塗装が必要な部位の一つ。あえてこちらから指示を出さなくても基本的にどの業者も見積もりしてくれる。

雨戸も基本的にはどの業者も見積もりに入っていがが、稀に入れていないケースもあるので注意。

破風板・鼻隠しも基本的には見積もりに入っていることが多い。

水切りとは外壁と基礎コンクリートの間にある金具。外壁につたう雨水を外側に流してくれる役目がある。

ウッドデッキは意外に費用がかかる。一緒に見積もりしてもらい、あとからどうするか判断するのがいい。
こういった細かい部位の塗装有無を指定して見積もりをお願いしておかないと、見積もり金額が高いのか安いのかの比較や、良いか悪いかの判断ができなくなってしまいます。
ですから、必ず「どこまで塗ってもらうのか?」を明確にした上で見積もりを依頼する必要があるということです。
より詳しい内容はこちらで解説していますので、一度目を通しておいてください。
その3|補修工事内容を統一して相見積もりを取る
最後3つ目は、「修理する工事の内容を統一すること」です。
外壁塗装はただ単に外壁や屋根の塗り直しだけではなく、年月の経過とともに劣化してきた部分の補修や修繕も同時に行います。
例えば、外壁のコーキング補修やヒビ割れの補修、屋根瓦のヒビ割れ補修や瓦交換、それに雨樋や換気フードの破損部の修理・取り替え工事などです。
これらの補修はどれも足場を必要としますので、外壁塗装と合わせて工事してしまうことが一般的です。

サイディングボードやALCの外壁には必須項目。塗装業者により修理方法が異なるので注意。

屋根瓦の補修や瓦の差し替え(部分交換)などもよく行われる補修工事の一つ。

2階部分の軒裏天井などは見落としがちなので要チェック。

塩ビ製(プラスチック製)の換気フードは10年ほどで破損していることが多い。
特に、コーキングの補修や雨樋の修理・交換などはかなりの費用がかかり、見積もりに含まれているかどうかで数万〜数十万円の費用差が出たりしますので、出来れば最初に内容を統一して見積もり依頼をかけたいところです。
とはいえ、「なにをどう直しておけば良いのか分からない」という方も多いでしょうから、その場合は各業者にお住まいの状態を確認してもらい、どこを直しておくべきなのか、どのような修理が必要なのか、それぞれの見解を聞いてまとめておきましょう。
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相見積もりを取る際に必ずやっておくべき必須事項まとめ
さて今回は、外壁塗装の相見積もりを取る上で必ず決めておかなければいけない3項目を紹介してきました。
✅相見積もりをとる際に必ず決めておくべきこと
- 塗料グレードを決めておく
- 塗装してもらう部位を決めておく
- 修理する工事内容を決めておく
※特に重要なのは1と2。
上記3点すべてを統一して相見積もりをとるのがベストですが、3つ目はちょっと難しいと感じる方は1と2だけでも十分です。その場合は、出揃った見積もりを比較する時に「補修内容がどう違うのか?」に注視して金額面の比較をすれば良いのです。
今回紹介した相見積もりの取り方をそのまま実行していただければ、塗装業者から舐められる(騙される)リスクも間違いなく減りますし、最終的に試してみて良かったと必ず実感してもらえるはずですよ♪
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