外壁塗装は業者選びがとても難しいですよね。
ネットで検索してもおすすめの塗装業者などは出てきませんし、そもそも何をどうしてもらったら良い工事なのかもよく分からない。
そこで候補に上がるのが「知り合いの塗装業者」です。
どこに外壁塗装を頼むかなぁ…。飛び込み業者も怖いし電話営業も怪しいしなぁ。
そういえば…あなたのお知り合いの◯◯さんって、塗装の仕事してるって言ってなかった?
あ、そうだったな!ちょっと◯◯さんに電話して聞いてみるか♪
そうね、あなたの知り合いなら安心だわ♪
一見安心だと感じる「知り合い業者の外壁塗装工事」ですが、そこには大きなデメリットが潜んでいます。
本記事では、過去に実際に起こった「知り合い業者とのトラブル事例」や、事前に知っておいた方が良い「知り合いの外壁塗装業者に頼む場合のデメリットや注意点」などを紹介しています。
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実際に起こった知り合い業者に頼んだ失敗事例
まず最初に、知り合い業者に頼んだことによって実際に起こった失敗談を紹介します。
知り合いの業者に外壁塗装の見積もりをお願いしてから、工事完了に至るまでの中で起こった数々のトラブルをリアルに書き出しています。
きっとあなたの業者選びのヒントになるはずですので、最後まで読んでみてください。
軽い気持ちで知り合い業者に見積もり依頼したばかりに…
この間話してた知り合いの〇〇さんとこの見積もりがきたけど、やっぱ結構かかるねー。
じゃぁ他にも何社か見積もりしてもらったらどうかしら?
そうだな、一応何枚か見積もり取ってみるか。
こうして知り合いとは別に計3社ほど相見積もりを取った夫婦。
検討を重ねた結果、知り合いではなく別の業者で工事をお願いすることになったのですが、ここで問題発生。
〇〇さんごめんね、今回は別の塗装業者で工事することにしたよ。
えっー!?もう工事の段取り組んでたのに…。
あちゃ…ごめん、でももう他で頼んじゃっててさ。
そっか。ちなみにどこに頼んだの?いくらした?
あ、まぁその…。
軽い気持ちで知り合いに見積もり依頼したつもりの夫婦だったが、知り合い業者はそう捉えてはいなかった。
他社で決めた理由を素直に話すと『うちならもっと安く工事してあげられるから』とガンガン詰め寄られ、結局知り合いで工事することになった。しかしその時はまだ『知り合いだしいいか』ぐらいにしか考えていなかった。
安くはしてもらったが予想以上に工事期間が長くなり…
格安でしてあげるよ!でもちょっと日数がかかるけどいい?
ありがとう、助かるよ!工事の日程は任せるから。
知り合い業者は、なるだけ安くしてあげたいと思うあまり、空いた時間で工事しようと考えていた模様。しかし、突然本業の仕事が忙しくなり、工事は始まってすぐに一旦ストップ。想像以上に長期化してしまう。
足場で囲われた家の中は一ヶ月以上も真っ暗な状態が続き、窓も開けられず洗濯も外に干せず、だんだんと気持ちも沈みはじめる。
あなた、どうにかならないの?
しょうがないだろ、向こうにも都合があるんだから!無理言って安くしてもらってるんだし。
しかし、知り合いでもあり安く工事してもらっている恩もあり、なかなか無理も言えず我慢するしかなかった。
工事中に思ったことが言い出せず終いに…
知り合いの本業もひと段落つき、ようやく工事が再開され外壁にも色がつきはじめた頃にまたトラブルが発生。
あなた、外壁の色ってこの色にしたの?
ん?あ、ベージュっぽい明るい色にしてくれって頼んだけど。
全体的にちょっと色が暗すぎない?
大丈夫だよ、知り合いなんだからちゃんとしてくれるさ。
本当に大丈夫かしら…。
心配する奥さんと、知り合いにはあまり強く言えない主人。
ねぇ〇〇さん、外壁の色なんだけどこれが完成の色?
そうだよ、いい色でしょ♪
そ…そうだね。でも、もう少し明るい色でも良かったかなぁと。
そう?今は足場があるから暗く見えるだけで、きっと綺麗な色に仕上がるよ!
しかし、工事が終わり足場を解体してみたが、夫婦がイメージしていた外壁の色とはかけ離れていた。
よく考えてみれば、工事前の打ち合わせなどもろくにしておらず、知人だからとすべて任せっきりだった。
工事後半年経ってから起こった不具合も…
工事も無事に終わり、半年近く経ったあとにベランダの外壁に亀裂が入っているのに気付く。
〇〇さん、実はこの間塗ってもらった件なんだけど、ベランダの外壁が割れてきてるんだよね。一度みにきてもらっていい?
あらら、そりゃいかん、すぐ見に行くよ!
さすがは知り合い、その日に現場を見に来てくれて、すぐに手直しをしてくれた。
しかし、また数ヶ月後に同じ症状が発生してしまう。そしてまたそのやりとりが数回続く。
また壁が割れてるわ…。何が原因なのかしら…。
そうだなぁ…。でもまた〇〇さんに何度も来てもらうのは申し訳ないなぁ。
そうよね…。いっそ別の業者さんに診断してもらったらどうかしら。
そうだな、そうするか。
結局、「知り合い」だということがネックとなり、不具合の原因についても深く追求できず、やむなく別の業者にお金を支払い、有料診断してもらうことになった。
外壁塗装工事を知り合いや友人の業者に頼む4つのデメリット
上記では、過去に本当に起こった「知り合い業者がらみの失敗談」を紹介させてもらいましたが、『言われてみれば確かになぁ』と思える点も多かったのではないでしょうか。
では、先ほどの失敗談を元に「知り合いの業者に頼むデメリット」について改めてまとめていきます。
◇知り合いの業者に頼んだことで起こる可能性のあるデメリットは下記4点です。
- 一旦声をかけると断りづらくなる
- 工事期間が長引く可能性
- 強くクレームが言えない
- 申し訳ない気持ちが先行して妥協する
それぞれもう少しわかりやすく解説していきます。
デメリット① 一旦声をかけると断りづらくなる
『変な工事はしないだろう』『悪いことはされないだろう』といった考えから一番最初に声かけする相手が知り合いです。
ただ、一度知り合い業者に声かけしてしまうと後で断りづらいといったデメリットがあります。
まったく知らない業者に断りの返事を入れるのですら滅入る方も多いのに、それが知り合いとなれば尚更です。
デメリット② 工事期間が長引く可能性
これは知り合いの業者が親しい間柄だった場合によくありがちなケースです。
工事価格を安く抑えるために、知り合いが手の空いた時間に作業をしてくれるというもので、確かに工事代金は安くしてくれるでしょうけど、本業の状況次第では工事が長いこと中断になったりしますので要注意です。
しかも、安くしてもらっているためになかなか知り合いに文句も言えないなど、なかなかもどかしい状況に陥ることもよくあります。
デメリット③ 強くクレームが言えない
知り合いに頼む場合の最大のデメリットが、強くクレームを言えない点でしょう。
工事中の作業ミスや不具合、それに工事後の塗り残しや手直しなど、外壁塗装工事には何かとトラブルがつきものです。
しかし、何度か対応してもらううちに相手の都合や事情を考えてしまったり、さらには今後の付き合いも考慮して、あまり強く言うことをためらったりしてしまうわけです。
デメリット④ 申し訳ない気持ちが先行して妥協する
最後に紹介するデメリットはレアケースですが、当てはまるとこの上なくキツいデメリットです。
工事後の保証期間内に、何度も繰り返し不具合が発生してしまうような最悪の事態になると、連絡する側のあなたも連絡しづらくなりますし、連絡される知り合い側も申し訳なさややりきれなさが入り混じって、お互いなんとも言えない空気感になったりします。
この時ほど『知り合いじゃなければ…』と思うことはないと思います。
外壁塗装工事は知り合いの業者には頼まない方が良いのか?
さて、これまで知り合いの業者に頼んだ場合のデメリットをまとめてきましたが、では知り合いの業者に頼むことはタブーなのか?といえば、そうではありません。
本当に深い繋がりのある、なんでも言い合えるような仲間だったり、本当に気心の知れた昔ながらの友人であれば任せるのもいいかと思います。
目安は、クレームを躊躇なく言える相手かどうかです。
それ以外の場合、例えば会社絡みの付き合いや、近所の付き合い、遠い親戚や紹介といったような関係性であれば、逆に知り合いであることが仇となるケースもあるので注意です。
個人的には、第三者の業者さんで工事したほうが気兼ねなくクレームを言えるのでおすすめです。
それに、外壁塗装は付き合い重視でお願いするようなものではないと思いますよ。
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まとめ:外壁塗装を知り合い業者に頼んだ場合のデメリットと対策
ということで、今回は実際にあった知り合い業者に頼んだ場合の失敗事例や、そこから見えてくる事前に知っておきたいデメリット、及び対策について解説してきました。
一見安心できそうな知り合い業者ですが、今回紹介したようなデメリットも起こりうる可能性がありますので、その辺りまでしっかり理解した上で業者を選んでいかないと思わぬ後悔につながります。
ぜひ本記事を参考にしてもらいながら、あなたにあったより良い業者選びに繋げてもらえたらと思います。
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