塗料持ち込みで外壁塗装を安く工事してもらうことは可能か?デメリットやリスクについても詳しく解説

塗料持ち込みで外壁塗装を安く工事してもらうことは可能か?デメリットやリスクについても詳しく解説

塗料だけネットで買い揃えて、工事だけしてもらえたり出来るのかな?

 

外壁塗装工事を「いかに安く上げるか」を突き詰めていった結果、こんなアイデアを考えつく方もいるでしょう。なかには「塗料缶を減らされたらイヤだから」という理由もあるかもしれませんね。

 

フッ素や無機といった高性能塗料は、一缶50,000円を超えるような高額商品。確かにAmazonや楽天市場を調べてみると一般流通価格より2、3割安く売られているんですよね。

 

  • でも実際のところどうなのか?
  • 塗装屋は工事だけ請け負ってくれるのか?
  • ネットの塗料にリスクやデメリットはないのか?

 

今回は、そんな疑問に現役20年の現場のプロが分かりやすく簡潔にお答えします。

 

 

目次

塗料持ち込みで外壁や屋根の塗装工事だけ頼むことは可能か?

 

結論から言うと、塗料持ち込みで外壁塗装の工事だけしてくれる業者はいないでしょう。基本的に断られます。

 

理由は

  1. 塗料の品質・安全性が担保できない
  2. 万が一の不具合時にメーカーが対応してくれない
  3. もちろん保証も出せない

の3つです。

 

 

塗料の品質・安全性が担保できない

外壁塗装工事は、どんな塗料を使用するかでほぼ7割方決まってしまうといわれるぐらい最重要項目になります。それを、誰がそんな経緯で売り出しているかも分からない塗料で工事をするのは危険すぎるのです。

 

もちろん塗料メーカー名や商品名も記載されているでしょう。しかし、塗装業者はなるべくリスクを負いたくはないのです。なぜなら、我々は工事するだけが目的ではなく、工事が終わってからが一番重要だと考えているからです。

 

工事ごとというのはお客さんとの信頼関係でできています。万が一不具合でも起きようものなら一瞬で積み上げてきた信用が吹き飛びます。

 

ですから、まともな塗装業者であればあるほど塗料持ち込みでの工事依頼を断るはずです。

 

 

不具合発生時に塗料メーカーが対応してくれない

 

通常、塗装屋さんは塗料代理店から塗料を購入します。これには代理店の保証や塗料メーカーからの保証(出荷証明書)なども含まれます。

 

ですから、施工した現場で万が一塗料による不具合が生じた際には、直接現場に足を運び、原因追求や調査報告書の提出、場合によっては無償での保証をしてくれます。※大手塗料メーカーに限る

 

例えば、「色が違う」や「塗装後にすぐ変色した」などの不具合です。しかし、ネットで塗料を購入するとなるとその恩恵が受けられません。

 

ですから、塗料持ち込みで工事だけをする仕事は基本受けない業者が多いのです。

 

 

工事後の保証をしてもらえない

 

こちらも先ほどの件と関連してきますが、持ち込み塗料の場合、塗装業者としては材料の品質が担保できない以上工事後の保証ができないのです。

 

なかには保証してくれる塗装業者もいるかもしれません。しかし、仮に工事後すぐに外壁が色あせしてきたらどうなるのか?

 

塗装屋さんは塗料の問題だといい、あなたは工事の責任だという。つまり、塗料持ち込みで工事することで責任の所在が曖昧になってしまうのです。

 

結局それを解決するためには、第三者機関に調査依頼をして判断を委ねなければいけない。もちろん調査費用はあなた持ちに。

 

ですから塗装業者に責任逃れをさせないためにも、塗料持ち込みでの外壁塗装工事はおすすめできないわけです。

 

 

外壁塗装工事を安くする方法

 

もしあなたが外壁塗装工事を安くしたいとお考えなら、相見積もりをとることをおすすめします。といっても、ただ単に見積もりを取っても効果は期待できません。

 

相見積もりを取る上で一番大切なことは、「見積もりしてもらう内容を揃える」ということです。見積もり条件を統一して初めて価格比較ができるのです。

 

相見積もりの方法はこちらで解説していますので、ぜひ参考にしてください。

外壁塗装の相見積もりの取り方。コツが分かれば比較が面白いほど楽になる!

 

 

塗料の数量を確認する方法(手抜きをされないための対策)

 

塗料持ち込みで工事してもらいたい理由が「塗料缶数を誤魔化して手抜き工事されると困るから」という方のためにもいくつか解決策を紹介しておきます。

 

外壁塗装で使用する塗料の数を誤魔化されないようにするための対策方法はいくつかあります。

 

① 見積書や契約書に使う塗料缶の数量を書いてもらう

② 出荷証明書を提出してもらう

③ 使用する塗料缶を写真におさめてもらう

④ 届いた塗料を直接確認する

 

出荷証明書とは、塗料を販売している代理店および塗料メーカーが発注者である塗装業者に対し、塗料名や数量を証明する書類のことです。これにより、どの塗料メーカーのどういった商品がいつ誰宛に発注されたのかが分かります。

 

この書類を工事後にでも提出してもらうと、塗料を誤魔化されるリスクは減りますし、工事が終わった後の不具合トラブル時にもあなたを助けてくれる書類になるはずです。



まとめ:塗料持ち込みで外壁塗装工事を安くすることは可能か?

 

さて、今回は「自身で塗料を購入して工事だけ塗装業者にお願いすることは出来るのか」について解説してきました。

 

まとめると、塗料持ち込みでは塗装屋さんは工事してくれないことがほとんどであり、さらに頼む側としても後々の保証面などでリスク大生なので個人的にはおすすめしない方法です。

 

外壁塗装工事は100万以上する大きな買い物ですから、やはりいかに安く出来るかにこだわる方も多いと思います。ただ、いくら安くても肝心の工事が適当であったり手抜きされればまったく意味がありませんので、安物買いの銭失いにならないようにだけは注意してください。

 

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この記事を書いた人

年商6億の元塗装会社社長がお届けする外壁塗装の豆知識。業界20年の経験・体験をもとに、他では聞けない役立つ情報から裏情報までお届けしています!
<これまでの経歴>
大手不動産会社勤務、大手塗装会社勤務、2015年塗装会社設立、約20年以上にわたり建築塗装全般に携わり、現在は塗装業のコンサル事業を展開。

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