今回は、飛び込み訪問や電話営業(テレアポ)などでアプローチしてきた塗装業者で外壁塗装工事を検討中の方に向けて、事前に知っておくと役立つ情報をお届けします。
・訪問販売業者に頼んでも大丈夫?
・まさか騙されたりしてないよね?
・このまま契約しても大丈夫?
・なんだか不安になってきた…。
・営業マンが言ってることは本当?
こうした悩みを少しでもお持ちであれば、まず本記事を最後まで読んでから再検討下さい。必ずあなたのためになる内容となっているハズです。
というのも、私自身外壁塗装の大手訪問販売会社に10年以上の勤務経験があり、訪問販売業者の裏側や手口、営業トークはほぼ熟知しているからです。
本記事を読むことで、訪問販売業者が良く使う営業手法や営業トークはもちろん、その手口や真偽、本当にその訪問販売業者で契約するべきかまで判断できるようになります。
ぜひ最後まで読んで、外壁塗装工事のトラブルを避けるように行ってください。
■外壁塗装の工事業者選びに悩まれている方は、まずは【外壁塗装業者の選び方】をお読みください。
外壁塗装の訪問販売業者が良く使う営業トーク6選
まず最初に、訪問販売業者が良く使う営業トーク(営業手法)を6つ紹介します。
以下6つの営業トークを事前に知っておくことで、訪問販売業者の本当の目的や思惑が面白いように見えてきますので、騙されることなく冷静な業者の選定につながるハズです。
ではさっそく解説していきます。
1.モニター工事・実績工事
まずは、訪問販売業者の代表的なセールストーク「モニター工事」
モニター商法とは、塗装工事の実績モニターになってもらうことを条件に、工事価格を下げて契約を迫る営業手法です。
✅例えばこんな感じです。
今回は『外壁塗装どうですか?』という通常の商談話じゃないんです。折り入って〇〇さんにご相談があってやって来ました。
ご相談?どういったことですか?
いや実は、わたしどもこれからこの地域で新たに営業に入る予定なんですが、その前に工事の実績を作りたいと考えてまして…。というのも、前もって実績があった方がご近所に広げていきやすくなるんですよねー。
はぁ、そうなんですか。
そこで〇〇さんのお住まいはとても立派でご近所でも目立つお住まいだったので、ぜひ外壁塗装工事のモニターとしてお願いできないかなと思いまして…。
モニター?無料でしてくれるってこと?
いえ、さすがに無料って訳にはいかないんですが、かなりの値引きはさせてもらいます。ただ、条件というかモニターとしてのお願いごとも何点か入りますので、その辺りをご相談させてもらいたいんですよね。
なるほどねぇ。で、具体的にどんな条件なの?
例えば…
- 施工写真の活用
- 工事時期の相談
- 工事期間中の宣伝
などです。
条件は問題なさそうだけど…。でもどのくらい安くなるの?
ありがとうございます!では、いまからすぐ見積もり作成してみますね!
とまぁ、こんな感じです。
『そんな条件で安くしてくれるなら得では?』と思ってしまいそうですが、じつはそうでもありません。
モニター特別価格とは名ばかりで、そもそも最初に提示された見積もり価格が高く設定されており、値引き後の価格は通常価格とたいして変わらないか、相場より高いのが一般的です。
どんなに得したと思っても、得しているのは業者です。「赤字になってまで工事する業者はいない」と覚えておきましょう♪
2.自社オリジナル塗料
続いてはオリジナル塗料について。
こちらもだいたいモニター商法とセットで提案してくる訪問販売会社が多い常套手段です。
我が社の塗料は、塗料メーカーと共同開発したプライベートブランド商品なんです!当社独自の最新塗料で、20年の耐久性がある最高級塗料ですので安心してください♪
良い塗料なのは分かったけど…やっぱり高いんでしょ?
通常であればかなりの価格になりますが、今回この塗料を使ったモニター工事ですから、今回は特別価格でご相談させてもらいますよ!
とまぁ、こんな感じです。
これも裏話をすると、オリジナル塗料の中身はほぼ100%OEM塗料です。
そもそも塗料などそう簡単に造れるものではありませんし、外壁塗装の訪問販売業者がわざわざ製造コストや研究費をかけてまで塗料を製造メリットはありません。
あと、オリジナル塗料は元の塗料の製品名が分からない点が最大のデメリットです。つまり、塗料性能の裏取りが出来ないわけですね。ですから、営業マンが熱弁する『〇〇年持ちます』という言葉を信じるほかありません。
なかには本当に良い塗料を扱う業者もいるんですけどね。オリジナル塗料は、なにせ分かりづらいのが最大のネックです。
■オリジナル塗料については下記記事にて詳しく解説しています。
3.即決・今日だけの特別価格
続いては、商談時の即決即断を迫る営業トークについてです。
特別感や限定感をアピールし、今すぐしないと損するような感覚にさせて即決を迫る営業トークです。これもモニター商法と絡めて使われることが多い営業手法です。
〇〇さん、もし今少しでも「良いな」と感じて頂けてるのであれば、思い切って私に任せてもらえませんか?
いやいや、今日の今日で結論なんて出せないわよ。そんな安い金額じゃないんだし…。
もちろんそれも十分理解しています。ただ、このモニターのご相談は予算ありきのお話しなんです。いま私と同様に他のお客さんにもこういったご相談をさせて頂いているので、予算がなくなれば今ご提示している特別条件は使えなくなってしまうんです!
といった感じです。
その他にも、月末予算トーク、梅雨時期トーク、年末トーク、年始初荷工事トークなど、即決を迫る営業トークはいくつも存在します。
即決は絶対ダメ!メリットがあるのは業者だけ。即決を迫られたらその時点で断りましょう♪
4.大幅な値下げ・割引
次は大幅な値引き・割引についてです。
こちらもモニター商法に絡めておこなわれる訪問販売業者がよくする鉄板トークです。
仮に今回モニターにご協力いただけるようでしたら、最初に提示した見積もり金額から100万値引きさせていただきます!
えっ!?そんなに安くなるの!まぁ、どうせしなくちゃいけないことだし…お願いしておこうかな。
といった感じで、通常であればあり得ないような額の値引きをしてきます。
一見得したかのように感じてしまいがちですが、これもまたそもそもの上代(最初に提示した見積もり金額)が高く設定されているだけです。
【値引き前の提示金額がまともか?】が重要です。とはいえ、素人では分からないですよね。そんな方は、まずは何社か相見積もりを取り、自宅の相場を知ることから始めましょう!
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5.足場無料サービス
続いては足場無料サービスについて。
こちらも外壁塗装の飛び込み営業マンがよくしている営業トークです。
いまご近所で塗装工事していますので、今なら通常20万円かかる足場代を無料に出来ますよ!
え!?足場代がタダになるの?
ご近所の足場をそのままこちらに移動しますので、その分の足場の運搬費がかからないからです!
これもまたもっともらしく聞こえる話ですが、正直足場代がタダになることはありません。
ご近所の足場をそのまま移動するといっても、足場を組み上げたり解体したり、トラックへの積み下ろしの手間(人件費)は必要ですから、無料になることはありません。
単純に見積もりの別項目に割り振られているだけで、あくまでもお客さんの心を動かすための演出であり期間限定で引き寄せる営業トークです。
足場無料は営業トークです。相見積もりを取って「相対的に安くなっているか?」を確認しましょう♪
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6.不安にさせる善意の恐怖心
最後は、外壁や屋根の痛みを過剰に指摘して、不安させることで塗装工事の必要性を植え付ける営業トークです。
業界ではこれを「善意の恐怖心」と呼んだりしてます。
あ!〇〇さん!ここの外壁のヒビ割れ気付いてました?ちょっと…これはひどい状態ですね―。
えー!?知らなかった!こんなになってるなんて…。
この状態をそのまま放置しておくと外壁自体が腐ってしまい、最終的には塗装ではカバーできず何百万ものリフォーム費用が掛かりますよ…。ん~これはヤバい!
どうしたらいいのかしら…?
でも〇〇さん、逆に言えば今発見できて良かったのかもしれませんよ!今ならギリギリ塗装でなんとかなりそうです。私に任せて下さい!
そうね、そう考えたら良かったのかしら。助かったわ♪
とまぁこんな感じです。
文章にすると『こんなの引っかかる人いるの?』ぐらいに感じますが、いざやられてみると意外に皆さん引っ掛かってしまうものなのです。
善意の恐怖心とは、「全てはあなたのためを思って言っていることです」と思わせる営業テクニックなのです。
過剰に痛みを指摘してくる塗装業者は信じたらダメ!対策としては、他社の見解も聞いた上で検討するようにしましょう!
ということで、今回は訪問販売業者がよく使う代表的な営業トークを6つ紹介してきました。
さすがに会社名は出せませんが、全国展開している大手外壁塗装会社や大々的にCMを行なっているような大手塗装会社はだいたいが独立や分社により枝分かれしている横つながりのある会社ばかりなので、たいてい営業手法や商談トークが似てきます。
それら全てが悪いとは言いませんが、初心者や素人ではなかなか良し悪し判断が難しいんですよね。
ということで、次項で「外壁塗装の訪問販売業者に騙されないようにするにはどうしたらいいのか?」を最後に解説して終わりたいと思います。
外壁塗装の訪問販売業者に騙されない為の2つの対策法
外壁塗装の訪問販売業者に騙されない為には、以下2点を意識してください。
- 相見積もりをとり、1社で決めてしまわないこと
- 業者の都合で工事を決めないこと
たったこの2点を意識するだけで「その訪問販売業者がどういった会社なのか?」が見えてきますので、ぜひ覚えておいてください。
必ず相見積もりをとり、一社で決めないこと
外壁塗装の訪問販売業者に騙されないようにする為に、必ず相見積もりを取るようにしてください。
多くの訪問販売業者は、他社と比較させないような仕組みを作ろうとしてきます。
例えば、オリジナル塗料も比較しにくくするための営業ツールですし、モニター商法や期間限定・棟数限定トークなども、結局はその場で決めてもらうための営業トークなのです。
ですから、どんなことを言われようが必ず数社の相見積もりをとり、冷静に判断することです。
相見積もりをとるといって嫌な顔をするような会社はやめておきましょう!
■相見積もりの取り方の手順は下記記事で詳しく解説しています。
塗装業者側の勝手な都合に合わせない事
もう一つ訪問販売業者で外壁塗装をする際に注意したい点が、塗装業者側の勝手な都合に合わせないことです。
これもものすごく大事な点です。
例えば、「今日返事もらわないとダメ」だとか「この特別条件は今日だけです」といった期限を決めてくるような話には絶対にのらないことです。
もしかすると『今決めないともったいないのでは?』と思うようなシチュエーションに遭遇するかもしれません。それでも「今決めてしまわないと損するような話はない」と断言します。
あなたのお住まいの外壁塗装なのに、いつの間にか業者主体で物事が進んでしまっていた、なんてことにならないように十分気を付けましょう。
まとめ:外壁塗装の訪問販売業者が良く使う営業トーク6選と対策方法
さて、今回は外壁塗装の訪問販売業者について色々と解説してきました。
最後に申し上げておくと、全ての訪問販売業者が悪いといっているわけではありません。なかには本当に素晴らしい会社もあることを私は知っています。
ただ、素人ではなかなかその中身を見分けるのが難しいのも事実なのです。
ぜひ本記事で解説したポイントや訪問販売業者の特徴などを参考にしていただき、あなたに合った外壁塗装業者をお選びください。
別の塗装業者で見積もりを検討される方は、下記一括見積もりサービスが便利です。完全無料で複数の塗装業者から同時に相見積もりが取得できるという画期的なサービスです。
※一括見積もりサービスを初めて利用する方は、こちらの記事から読んでみてください。利用方法や無料で利用できる仕組み、メリット・デメリットなどを分かりやすく解説しています。