足場はなぜ高いのか?外壁塗装の足場代の見積もり相場と安くする3つの方法

足場はなぜ高い?外壁塗装の足場費用の相場と安くする3つの方法

 

外壁塗装の見積もりを取ったら一番最初に目につくのが「足場代」ですよねー。

 

 

外壁塗装をしようにもこの足場代ってのが高いんだよなぁ…。どうにかならないもんかねぇ…

 

 

長年塗装業をやっているとそんな声がしょっちゅう聞こえてきますが、今回は

  • なぜ足場はそんなに高いのか?
  • 足場代を安くする方法はないのか?

といった疑問について解説していきます。

 

本記事を読むことで、足場の仕組みや足場見積もりの相場価格、さらに足場代を安く見積もりする方法がわかるようになりますので、ぜひ最後まで読んで試してみてください。

 

 

目次

外壁塗装の足場代の見積もり相場(目安)

外壁塗装工事で足場代が高いと言われる理由

 

外壁塗装の足場代の見積もり相場は約15〜20万となります。これは地域や塗装業者(メーカー)によっても異なりますが、目安としてはそのぐらいと考えておけば間違いないでしょう。

 

「やっぱり高いねー」と思われる方も多いでしょうけど、じつは足場代の割合って全体の工事費からすると約10〜15%ほどなんですよね。だから本当はそれ以外の項目の方が高いんです。

 

でもみんな口を揃えて「足場が高い」というのはなぜなのか?理由は2つ考えられます。

 

外壁塗装の見積もりの「足場代」が高いといわれる理由

足場が高いといわれる理由は

  1. 足場に20万かけても何も残らない
  2. 20万かけたのに足場工事は一瞬で終わる

の2点です。以下でもう少し掘り下げて説明していきます。

 

 

①足場代に20万近く支払っても手元に何も残らない

 

足場が高いと感じる理由は、足場はあくまでも塗装工事をするために必要な道具だからです。工事が終われば足場はすべて回収され、あなたの手元には何一つ残らない。

 

20万近くの大金を払ってるのに、ですよ。そりゃなんか損したなって気にもなりますよね(笑)なかにはなんで作業する人のために足場代をうちが払わなくちゃいけないんだ?」という方もいたりします。

 

でも、新築を建てた時もリフォームをするときも、工事をするための準備費用はだいたい施主さん持ちってのがスタンダードになっているんですよね。だから足場が高く感じるんですね。

 

 

②費用が高い割に足場工事は一瞬で終わるため

 

足場が高いと感じるもう一つの理由は、作業している時間の短さです。

 

足場の作業は、工事初日に半日ほど、工事が終わる時にまた半日かけてすべて完了です。もちろん家の大きさや立地状況によって作業時間は異なりますが、一般的なお住まいならば作業日数は約2日、時間に換算すると長くても16時間ほどしか作業していない計算なんですよね。

 

そこに20万近いお金を支払うわけですから、どうしても足場は高いと感じてしまう方が多いのも頷けます。

 

でも、足場は危険が伴う高所作業、しかもかなりの重労働ですから決して高い訳ではないんですよ♪

 

 

足場を組まずに外壁塗装工事はできるのか?

 

では、逆に「足場なしで工事できれば安く済むんじゃない?」なんて思われるかもしれませんが、残念ながら足場を組まずに外壁塗装工事をすることは出来ません

 

労働安全衛生規則
(作業床の設置等)
第518条 事業者は、高さが2メートル以上の箇所(作業床の端、開口部等

を除く。)で作業を行なう場合において墜落により労働者に危険を及ぼすおそ

れのあるときは、足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければな

らない。

厚生労働省 「労働安全衛生規則」より引用

 

 

上記は厚生労働省ウェブサイトからの引用ですが、2メートル以上の高所作業においては足場を組むことが法律で定められているんですね。ですから、足場を組まずに屋根や外壁の塗装工事をするわけにはいかないのです。

 

それに、せっかく家をきれいにしようと思い切って行った外壁塗装工事なのに、万が一作業中に落下事故など起きようものならそれこそ後味の悪いものになってしまいますし、やはり工事ごとは安全第一がモットーです。


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外壁塗装の足場費用を安く見積もりする3つの方法

 

では、どうにか足場費用を安く見積もりする方法はないのか?といえば無いわけではありません。

 

というのも、私もかれこれこの業界に20年以上いますので、その中から安全でリスクのない正攻法で外壁塗装の足場代を安く見積もりする方法を3つご紹介しますので、面白いなと思ったらぜひ参考にしてみてください。

 

 

①大手塗装業者には頼まない

 

まず、足場代を安く見積もりするためには大手の塗装業者に頼まないことです。というのも、足場代は見積もりをとる塗装業者によって大きく変わってきうるからです。

 

例えば、積水ハウスや大和ハウスなどの大手ハウスメーカーや工務店は基本的に足場代が割高です。ハウスメーカーは利益率も高いですし中間マージンも高い上に、無駄に立派な足場を組もうとするためです。つまり、新築用の足場を組むってことです。

 

確かに見た目はガッチリしていて立派なのですが、さきほど説明したように足場は塗装工事が終われば回収されてしまうものですし、なにより足場の豪華さと塗装工事の品質は比例しませんので、まったく意味がないのです。

 

ですから、地元の塗装屋に見積もり依頼する方が足場代含め、塗装工事費は安くなるはずです。

 

【注意】直接足場屋さんに頼んで足場を組んでもらってはいけません。塗装屋さんが作業しやすいように塗装屋さんがいつも使っている足場屋さんに足場を依頼するのが鉄則です。



②自社で足場を組むことができる塗装業者に依頼する

 

足場を安く見積もりする方法の2つ目は、自分の会社(職人)で足場を組める塗装屋さんに依頼することです。

 

塗装業者の中には、塗装工事だけではなく足場まで自分のところで組み上げてしまう会社もあります。このような会社は、足場を外注する費用(中間マージン)が不要なので、一般的な足場価格の約2〜3割安く済みます

 

ただし、足場を組み上げた際の見栄えは多少悪くなることもあるので、そこは頭に入れておきましょう。もちろん安全性や作業性についてはまったく問題ありません。



③単管足場を組む塗装業者に工事を依頼する

 

足場代を安く見積もりする3つ目の方法として、単管足場を組む業者に塗装工事を依頼することも効果的です。

 

といっても「単管足場ってなに?」って方も多いと思うので画像で簡単に説明します。

 

まず、外壁塗装で組まれる足場には大きく2種類に分かれており、タイプによって足場費用も大きく変化します。

 

✅単管足場

外壁塗装工事で組まれる単管足場

 

単管足場とは、二本の鉄パイプをクランプという接続金具で固定して組みあげる足場工法です。

 

足場の見栄えは決して良いとは言えませんが、足場代は平米単価で500〜900円/㎡とかなり安く済みます。敷地スペースが狭い場合に使用されたり、自社で足場も組めるような塗装会社がよく使用しています。

 

 

✅くさび式足場(ビケ足場)

外壁塗装工事で組まれるくさび式足場(ビケ足場)

 

くさび式足場とは、それぞれの足場パーツをハンマーで打ち込んで組み立てていく足場工法です。通称ビケ足場とも呼ばれ、新築時や外壁塗装工事でよく見る一般的な足場工法となります。足場費用は1000〜1500円/㎡で、さきほどの単管足場と比較すると高くなります。

 

 

足場といえば「くさび式足場」をイメージする方も多いので、単管足場をみたお客さんの中には「足場を手抜きされた」「いい加減な工事をする業者だ」などと勘違いする方も多いのですが、じつはその逆で、塗装作業的にも工事の品質においてもなんら影響はなく、かつお客さんにとっても懐に優しい合理的でwin-winな足場なんです。

 

ですから、外壁塗装の見積もり時に「足場はどんなタイプの足場を組みますか?」と聞いておくと良いでしょう。

 

脚立(はしご)を並べて道板(木の板)を敷いただけのような簡易足場はダメですよ♪

 

※足場の種類について知りたい方は下記で解説しています。

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まとめ:足場はなぜ高いのか?外壁塗装の足場代の見積もり相場と安くする3つの方法

まとめ:足場はなぜ高い?外壁塗装の足場費用の相場と安くする3つの方法

 

ということで今回は、外壁塗装工事の足場費用の相場や高いと感じる理由、そして足場代を安く見積もりする3つの方法を紹介してきました。

 

改めて本記事で解説したポイントをまとめておきます。

 

足場が高いと感じる理由

  • 外壁塗装工事が終われば足場はすべて回収されてしまう。
  • 高い足場代を支払った割には作業があっという間に終わる

 

外壁塗装の足場の見積もり費用を安くする3つの方法

  1. 大手業者に頼まない(特にハウスメーカーや工務店)
  2. 自社で足場を組む塗装業者に依頼する
  3. 単管足場を組む塗装業者に工事を依頼する



個人的には、外壁塗装工事はどんな足場を組んだか?より、どんな塗装工事をしたのか?という塗装の品質がより大事だと思うわけです。

 

足場はあくまでも作業する上での道具なので、足場代は安全でかつ極力安いものを選び、その分塗料のグレードや品質にお金をかけた方が家にとってもあなたにとってもメリットがあるということです。

 

もちろんどのような選択肢にするかはあなた自身の考え方や価値観によって変わってくるので、本記事で紹介した内容が最適解とは言いませんが、少しでもあなたの選択肢の幅が広がれば幸いです。

 

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この記事を書いた人

年商6億の元塗装会社社長がお届けする外壁塗装の豆知識。業界20年の経験・体験をもとに、他では聞けない役立つ情報から裏情報までお届けしています!
<これまでの経歴>
大手不動産会社勤務、大手塗装会社勤務、2015年塗装会社設立、約20年以上にわたり建築塗装全般に携わり、現在は塗装業のコンサル事業を展開。

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