初心者でもわかる外壁塗装の見積書の見方。各内訳項目と相場単価を解説

初心者でもわかる外壁塗装の見積書の見方。各内訳項目と相場単価を解説見積もり

 

外壁塗装の見積書を取ってはみたけど、どうやって見ればいいの?
どこをどうやって判断すればいいかさっぱり分からない

 

という方のために、今回は「外壁塗装の見積書の見方」について解説していきます。

 

 

本記事では、外壁塗初心者の方でも理解しやすいように画像も用意して見積書の各項目の内訳を説明し、さらにそれぞれの相場単価もあわせて掲載していますので、ぜひお手元の見積書を片手にご活用ください。

 

ちなみに私は、これまで20年以上にわたりこの塗装業界に携わっており、いま現在も自身で会社を起こし外壁塗装の仕事を行なっています。そこら辺に転がっている情報をかき集めたようなまとめサイトとは違い、私自身の知見・経験に基づいて執筆していますので、読んでいただければ間違いなく信憑性を感じていただけるはずです

 

✅本記事でわかること

  • 見積書に書かれている各内訳項目の意味
  • 見積書に書かれた部位や名称
  • 各項目の相場単価
  • おかしな見積書に気付く

 

 

最重要記事

 

 

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外壁塗装の見積書の種類

 

まず見積書の説明に入る前に、見積書の種類について説明しておきます。外壁塗装の見積書にはタテ型ヨコ型2パターンの書式があります。

 

 

■タテ型書式の見積書

タテ型見積書(外壁塗装)

弊社でも採用しているタテ型見積書。一枚ですべて詳細が把握できるタイプ。

 

 

■ヨコ型書式の見積書

外壁塗装の見積書雛形1(ヨコ型書式)

上は1枚目表紙。各項目ごとに詳細ページがあり計4〜6枚で構成される。

 

 

タテ型見積書塗装専門会社に、ヨコ型見積書工務店ハウスメーカーなどの建設会社が多く利用しています。

 

どちらの書式も書いてある内容にさほど変わりはありませんが、初心者は一枚でまとめられているタテ型書式の方が見やすいかもしれませんね。

 

 

外壁塗装の見積書の内訳項目と単価について

 

では、本題の外壁塗装の見積書の各項目の説明相場単価について、以下の順で説明していきます。

 

  1. 仮説足場
  2. 飛散防止シート
  3. 養生シート
  4. 水洗い洗浄
  5. 塗料
  6. 塗装工程数
  7. 塗装工法
  8. コーキング補修
  9. クラック補修
  10. 付帯部塗装

 

※各項目に記載している単価に関しては、依頼した業者の種類やお住まいの地域性により変わってきますので、あくまでも目安としてご利用ください。

 

 

仮設足場

仮設足場は外壁塗装工事を行う上で必要不可欠な項目で、家の外側にぐるりと鉄パイプを組み上げる作業になります。

 

外壁塗装で使われる足場は

  1. 単管足場
  2. くさび足場

の2種類になります。足場の種類により相場単価が変わってきますので確認しましょう。

 

※2メートル以上の高所作業を行う場合は、安全管理のため足場を組むことが法律で義務付けられています。平家のお住まいでも2階建てのお住まいでも足場は必要です。

 

 

①単管足場

単管足場

 

項 目単 位単価(相場)
単管足場平米(㎡)600〜900円/㎡

 

単管足場は、2本の単管(鉄パイプ)をクランプという留め具でつなぎ合わせて組み上げるタイプの足場で、近隣との距離が近く狭い場所でも自由に組み上げられるのが特徴です。

 

ただ、移動するための道板(床)が敷かれていないため見栄えは悪く、単管足場での作業に慣れていない職人だとちょっと危険を伴います。足場の単価は比較的安くなります。

 

単管足場は小規模でやっている塗装店などがよく使用しています。

 

くさび式足場(通称:ビケ足場)

くさび式足場(ビケ足場)

 

項 目単 位単価(相場)
くさび足場平米(㎡)1,000〜1,500円/㎡

 

くさび式足場は、外壁塗装工事で一番多く使用されている足場で、各パーツについた接続部をハンマーで打ち込んで組み立てていきます。見た目もよく耐久性や作業性にも優れる足場ですが、足場の単価は少し高めです。

 

ハウスメーカーや大手リフォーム会社などは、ほぼこのくさび式足場が組まれています。

 

 

飛散防止シート

飛散防止シート

 

項 目単 位単価(相場)
飛散防止シート平米(㎡)200〜400円/㎡

 

飛散防止シートは、洗浄時の汚れた水や塗料が周りに飛び散らないように防止するための作業です。

 

特に、近隣との距離が近い住宅地などでは車に塗料が付着したり、カーポート屋根(ポリカ・アクリル板)に塗料が付着したりして近隣トラブルに繋がるケースもありますので、飛散防止シートの設置は必須項目となります。

 

 

養生シート

養生シート

 

項 目単 位単価(相場)
養生シート平米(㎡)300〜600円/㎡

 

養生シートは、サッシ窓や玄関ドア、タイルなどの塗装しない(できない)箇所に塗料が飛び散らないようビニールシートで囲ってしまう作業のことです。

 

「完成後の仕上がり(見栄え)の良し悪しは養生で決まる」といわれるぐらい、外壁塗装において養生は大事な作業です。



水洗い洗浄(高圧洗浄・薬品洗浄)

水洗い洗浄(高圧洗浄・薬品洗浄)

①高圧洗浄

 

項 目単 位単価(相場)
高圧洗浄平米(㎡)100〜300円/㎡

 

高圧洗浄は、塗装する前に屋根や外壁に付着している汚れやホコリを水圧で洗い落としてしまう作業です。家庭用の高圧洗浄機が水圧8〜12MPaなのに対し、外壁塗装ではエンジン稼働式の15MPa(約150kgf/㎠)以上のものを使用します。

 

下地の状態が良くないなどの理由からまれに手洗い(手作業)で行うこともありますが、基本的に高圧洗浄は外壁塗装工事に欠かせない作業の一つとなります。

 

 

②薬品洗浄(バイオ洗浄)

 

項 目単 位単価(相場)
薬品洗浄平米(㎡)250〜500円/㎡

 

薬品洗浄(バイオ洗浄)は、通常の高圧洗浄では落ちにくい頑固な藻・カビ汚れなどがある場合に効果的な工法です。外壁がタイルのお住まいにもよく使用されています。

 

 

薬品洗浄の作業工程としては、

  1. 薬品洗浄液を吹き付け
  2. 薬品を洗い流す

という2つの工程が必要となりますので、通常の高圧洗浄より単価は上がります。



塗料(屋根・外壁)

塗料(屋根・外壁)

塗料の性能(グレード)と平米価格

 

✅塗料のグレード別 耐用年数と平米単価

 耐用年数(目安)平米単価(㎡)
アクリル塗料3〜5年800~1,500円/㎡
ウレタン塗料5〜8年1,500~3,500円/㎡
シリコン塗料7〜13年2,500~3,800円/㎡
ラジカル塗料7〜15年2,500~5,000円/㎡
フッ素塗料13〜18年4,000~6,000円/㎡
無機塗料15〜20年4,500~6,500円/㎡

※塗装価格(平米単価)とは、材料費(塗料代)+工賃(塗る手間代)の合算です。

 

 

アクリル樹脂塗料

アクリル塗料は、アクリル樹脂を主成分とする塗料です。アクリル塗料の価格は建築用塗料の中で最も安苦なりますが、耐用年数が約3〜5年と長く持たない理由から一般住宅の塗り替えではほとんど使用されていません。

 

ウレタン樹脂塗料

ウレタン塗料はウレタン樹脂を主成分とする塗料です。ウレタン塗料の耐用年数は約5〜8年で、こちらもアクリル塗料同様に安価ではありますが、耐久性の低さからあまり使用されることはありません。

 

シリコン樹脂塗料

シリコン塗料は、シリコン樹脂を主成分とする塗料です。シリコン塗料の耐用年数は約7〜13年で、外壁塗装で最もポピュラーな塗料となります。人気の理由は耐久性・価格帯ともに平均的な塗料であり、塗装業者も一番に薦めてくる塗料であるためです。

 

 

ラジカル制御塗料

ラジカル」とは劣化の原因となる成分のことで、アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素などの樹脂塗料の中に特殊な添加剤を配合することでラジカル成分の発生を抑制してくれる最新塗料です。耐用年数は約7〜15年とかなり幅があり、ベースとなる塗料次第で変わります。

 

 

フッ素樹脂塗料

フッ素塗料はフッ素樹脂を主成分とする塗料で、耐用年数は約13〜18年です。その耐用年数の長さから「塗料の王様」ともいわれているフッ素塗料は、住宅向け以外にも高層ビルやマンション、公共事業などの大型建造物などの塗り替えにも使用されており、建築用塗料として50年以上の歴史と実績があります。

 

 

無機塗料

無機塗料は、シリコン樹脂やフッ素樹脂などの有機塗料をベースに、超微粒子の無機化合物を加えたハイブリッド塗料です。(※無機化合物とは、劣化しにくいガラス・金属・鉱石などを微粉末にした超微粒子のこと)

 

無機塗料の耐用年数は約15〜20年と、建築用塗料の中では最上級グレードとなります。価格は高いですがその分耐久性があるため、コスパがかなり高い塗料といえます。

 

 

外壁塗装は、「どのグレードの塗料を塗るか」で屋根や外壁の耐久性(耐用年数)が大きく変わり工事費用も変動しますので、長期的な目線を持ちじっくりと慎重に選びましょう。

 

塗料の種類や選び方についてはこちらで詳しく解説しています。

 

外壁塗装の相場についてはこちら

 

 

水性塗料と油性塗料

 

塗料には水性油性(溶剤)の2種類あり、水性は塗料に水道水を混ぜて使うタイプで、油性は専用シンナーを混ぜて使うタイプです。

 

耐久性は油性塗料のほうが上で長持ちしますが、油性はシンナー特有の刺激臭がしますのでニオイに敏感な方は水性をおすすめします。

 

水性・油性に価格差はほとんどありませんが、塗料のグレードが上がれば水性塗料のほうが若干高くなる傾向にあります。

 

塗料に関する基本情報はこちらで詳しく解説しています。



1液型塗料と2液型塗料

 

塗料には、1液型2液型があります。

 

2液型塗料は、強制的に塗料を固める「硬化剤を混ぜ合わせて塗るタイプです。1液型塗料には硬化剤がなく、最初から塗料の中に含まれているタイプです。

 

硬化剤の配合割合(%)を計量カップで測らなければいけないなど、作業上手間のかかる2液型塗料ですが、1液型塗料より長く持ちます。

 

詳細記事はこちらです。



工程数(下塗り・中塗り・上塗り)

 

屋根や外壁の塗装工事は、一般的に下塗り・中塗り・上塗り3回塗りが基本仕様です。

 

工程数塗料の種類
下塗り(1回目)シーラー・フィラーなど(透明or半透明)
中塗り(2回目)メイン塗料(シリコンやフッ素など)
上塗り(3回目)メイン塗料(シリコンやフッ素など)

※クリア塗料(透明な塗装)は下塗り・上塗りの2工程仕上げの場合もあり。

 

 

✅下塗り(屋根:コロニアル瓦)

屋根下塗り作業

左側:下塗りでツヤ感が出てピカピカしている。白い部分は瓦のヒビ割れ補修あと。

 

 

下塗りは透明色(もしくは半透明)で、外壁や屋根の劣化してしまった表面の塗膜(塗装の膜)を固めて、次の中塗りとの密着を良くするために行われます。下地の状態が良くない場合は、もう1工程追加して下塗りを2回塗りあげたりします。

 

 

✅中塗り・上塗り(屋根:コロニアル瓦)

屋根中塗り作業(コロニアル瓦)

赤色だった屋根瓦がモスグリーンに変わっていく様子。塗り残しがないように丁寧に塗り上げていく。

 

屋根上塗り完成(コロニアル瓦)

同じ塗料を2回塗ることで塗膜も厚くなり、補修あとも目立たつことなく綺麗な仕上がりになる。

 

中塗り・上塗りは、色がついたメイン塗料で、外壁や屋根の防水性を高めたり保護したりしてくれます。中・上塗りは同じ塗料を塗り上げる2回塗りで仕上げます。(※稀に例外もあり)

 

塗り重ね回数についての詳細はこちらで解説しています。

 

 

塗装工法(手塗り・吹き付け)

塗装工法(手塗り・吹き付け)

 

外壁塗装(屋根塗装)には、手塗り吹き付けの2種類の塗装工法があります。

 

手塗りと吹き付けによる仕上がりや価格の差は特になく、素材や家の立地により工法を変えていくのが一般的です。例えば、表面がデコボコした外壁材や屋根瓦の場合は、ハケ塗りや手塗りでは隅々まで綺麗に塗装しにくいため吹き付けで塗装する、といった感じです。

 

最近では、吹き付け工法は近隣に塗料が飛び散るリスクがあるということで手塗りで作業する塗装業者が増えていますね。

 

手塗りと吹き付けの違いやメリット・デメリットはこちらで解説しています。

 

 

コーキング補修(増し打ち・打ち替え)

コーキング補修(増し打ち・打ち替え)
既存のコーキングを除去している画像

 

コーキング(シーリング)とは、サイディングボードやALCパネルなどの外壁と外壁の繋ぎ目(目地)にあるゴムのような柔らかい素材のことです。

 

地震などにより外壁材が割れてしまわないようにあらかじめ等間隔にタテ目地をつくっておいて、そこにコーキング材を注入し揺れに追従して稼働するクッションのような役割をさせてクラック(ヒビ割れ)を防いでいます。

 

✅コーキングの補修には、以下2種類の方法があります。

  1. コーキング増し打ち
  2. コーキング打ち替え

 

 

①コーキング増し打ち

 

項 目単 位単価(相場)
コーキング増し打ちメートル(m)400〜700円/m

※コーキングの単位はメートル(m)なので注意!

 

コーキング増し打ちとは、傷んでいる部位だけを取り除き、その上から新しいコーキングを追加補充する工法です。効率も良く費用もかなり抑えられる候補ですが、「どこまで取り除くのか?」という範囲についての判断がとても難しいため、できる限り経験豊富な塗装業者に任せる必要があるでしょう。

 

②コーキング打ち替え

 

項 目単 位単価(相場)
コーキング打ち替えメートル(m)900〜1,500円/m

 

コーキング打ち替えとは、今あるコーキングをすべて取り除き、新しいコーキングに交換してしまう工法です。打ち替えを行うことで雨水が侵入してくるなどのリスクはなくなりますが、傷んでいない箇所(サッシ周りのコーキングなど)まで交換してしまうことも多く、そうなると補修費用はかなり高額になります。

 

ハウスメーカーや工務店では、このコーキング打ち替え工事だけで30万円近く見積もり費用が出ることもしょっちゅうです。ちなみにコーキングの寿命は長くても10年ですから、もったいない気がします。

 

コーキングについてのより詳しい内容はこちらで解説しています。

 

 

屋根・外壁ヒビ割れ(クラック補修)

屋根・外壁ヒビ割れ(クラック補修)

 

項 目単 位単価(相場)
ヒビ割れ補修箇所数千円〜

 

ヒビ割れ(クラック)が起こる主な原因は、地震などの揺れによるものと塗料の防水力の低下です。

 

特に外壁ならモルタル壁やALCパネル、屋根ならコロニアル瓦などは新築から10年も経過すればヒビ割れが起き始めます。そのまま放置してしまうとそこから雨水が侵入しさらにヒビ割れが大きくなって、最終的には外壁が剥がれ落ちたり屋根からの雨漏れや家の中(躯体)が腐食することもあります。

 

クラック補修費用に関しては劣化状況により大きく変わってきます。余計な出費を抑えるためにも初期段階で手を打っておくのが吉です。

 

 

付帯部塗装(雨戸・戸袋・軒裏天井・雨樋など)

付帯部塗装(雨戸・戸袋・軒裏天井・雨樋など)

 

項 目単 位単価(相場)
雨戸・戸袋枚数1,500〜3,500円/枚
軒裏天井平米(㎡)700〜1,300円/㎡
破風板・鼻隠しメートル(m)500〜700円/m
雨 樋メートル(m)400〜700円/m
シャッターボックス箇所1,000〜2,000円/箇所

 

上記以外にも、鼻隠しエアコン配管カバー水切りウッドデッキなどもあり、塗装可能な部位は屋根・外壁と同時に塗り上げてしまいます。理由は足場がないと塗装できないような場所だからです。

 

逆に塗装できない部位アルミ製品。例えばサッシ窓枠や格子(こうし)、それにベランダの手すりなどの部位はアルミ製品で作られていることが多く、塗装してもすぐ剥がれてくるのでほとんど塗ることはありません。

 

詳しい部位名称はこちらの記事をご確認ください。

 

 

まとめ:初心者でもわかる外壁塗装の見積書の見方

 

今回は、外壁塗装の見積書を見る上で必要な情報や、最低限知っておくべきベースついて解説してきました。

 

外壁塗装は、なかなか一社だけでは比較もできませんし良し悪しの判断がしにくい面もありますので、必ず相見積もりを取ることをお勧めします。というのも、複数の会社から見積書を取っていくうちに業者ごとの見解が聞けたり、よりあなたに合う提案をしてくる会社もあります。

 

 

 

そのほかにも見積書でチェックするべき項目をまとめた記事などもありますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

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