あれ?平米数が全然違う…。なんで塗装業者によってこんなに見積書の面積が違うの?
そんな疑問を抱えていませんか?
外壁塗装の見積書の塗装面積の許容誤差はだいたい15㎡まで。それ以上の平米数の違いはなにか別の原因があると疑って良いでしょう。
しかし、なぜ塗装業者によって見積書の外壁面積がこんなに違ってくるのでしょうか。
本記事では、
- 塗装業者によって見積書の外壁面積が違う理由(原因)
- 面積が違うことで起こりうるトラブルやリスク
- ご自宅の正確な外壁面積を知る方法
について詳しく解説していきます。
なぜ塗装業者によって見積書の外壁面積(m2)に違いが出るのか?
外壁塗装の見積書の㎡数が違う最大の理由は、塗装業者により計測方法が異なるためです。
では具体的に塗装業者はどんな測り方をしているのか、その違いを簡単に説明します。
塗装業者によって違う外壁面積の計算方法4パターン
現在、私が知る限り見積書の外壁面積の計算方法は主に4パターンあります。
以下4パターンの測り方のなかには、絶対にしてはいけないダメな測り方も紹介していますので、その辺りも参考にして見積書の良し悪し判断に繋げていただければと思います。
①図面から外壁面積を計算する
まず一つ目が「図面から計算する」方法です。
設計図面の「立面図」から三角スケール(定規)を使って外壁面積を算出、その後窓や塗装しない部分を省いていき、実際に塗装する面積(塗布面積)を計算していきます。
図面から外壁面積を計測する方法は、一番誤差が出にくい間違いのない方法です。
②実測して外壁面積を計算する
図面がない場合は家を「実測」していきます。
外壁の面積は外周×高さですから、長くて折れにくい建築用メジャーを使い一つ一つ丁寧に計測していきます。細々した窓や玄関ドアなども測りますので、家一軒を計測するのに最低でも1時間はかかるでしょう。
実測から外壁面積を計測する方法は、業者により多少の誤差(15㎡前後)はでますが、こちらも間違いのない計測方法です。
③建て坪(床面積)から外壁面積を計算する
建て坪(延べ床面積)にまったく根拠のない係数をかけて外壁面積を計算する方法です。
坪数とは床の面積をはかる単位であり、外壁面積とは一切関係性がありませんので、まともな計測ができるわけありません。いまだにこのような方法で見積もりをする塗装業者がいますので、絶対に頼まないようにしましょう。
④目測で外壁面積を計算する
一昔前の訪問販売業者がよくやっていた計算方法の一つ「目測計算」です。
家の外周を歩数や両手を広げて目測計算し、「パッと見て外壁の面積が分からんような人間はプロじゃないですよ!」と誇らしげに語る悪徳業者。間違っても「さすがプロだなぁ」などと感心してはいけません(笑)
外壁面積どころか見積もりはすべてデタラメ、間違いなく頼んではいけない塗装業者の代表格です。
といった感じで、測り方によって見積書の外壁面積は大きく変わるのです。
プロでもミスる!?ベランダの計測忘れと図面計算の落とし穴
その他にも業者が外壁面積を見誤るケースはあります。それが計測者による凡ミスです。
例えば、
- ベランダ(裏表)の面積を計算に入れていなかった
- 図面と実際の家の形状が違っていた
- 戸袋の有無の確認不足
(※戸袋は固定されているため裏側の壁は塗装できないが、雨戸は移動して塗装可能)
などです。
特に中古物件を購入した方や、途中で増改築リフォームをした方のお住まいは、「新築当時の設計図面と現在の家の形状が違っている」ケースがあり、図面のみで外壁面積を計算してしまうと失敗します。
このようにちゃんと図面や実測から計測していても、業者の計測ミスや現場調査ミスにより外壁面積が違っていることも稀にあるわけです。
見積書の外壁面積が違うことで起こりうるトラブル&リスク
では、実際に見積書の外壁面積が違ったまま塗装工事に入ると一体どのような問題が発生するのか?
起こりうるリスクやトラブルについて具体的に解説します。
外壁塗装の見積もり金額が高くなる
まず、外壁面積が大幅に違っている見積書は、決まってトータル金額が高くなっているはずです。
業者は馬鹿ではありませんので、赤字がでてまで工事を請け負うことは絶対にありません。いくら適当に外壁面積を計算していても、大幅に平米数を増やすか、他で帳尻が合うようにかなり上乗せするかして余裕を持って見積もりをしています。
ですから、総じて高額な見積もりになるというわけです。
塗料缶が足りず追加料金を請求される
正確な外壁面積が分からなければ、塗装工事で必要な塗料缶数(数量)は計算できません。
本来であればそんな状態で見積書を作ることなんて不可能なんですが、仮にその状態で工事すれば途中で塗料が足りなくなること必至でしょうし、不足した塗料代を追加請求されることも十分考えられます。
見積もりは安かったのに、工事が終わってみれば高かった、なんてことにならないように気をつけましょう。
塗料を薄めて手抜き工事される
塗料が足りないから塗料代を追加請求してくるのはまだマシです。なぜなら、その塗装業者は「ちゃんとした工事をしよう」という気持ちがまだあるからです。
最悪なのは、塗料が足りないことを隠して、塗料を薄めて手抜き工事されること。自分達の利益のことしか考えていないその場しのぎの最悪な塗装業者です。
そもそも、外壁の面積すらまともに計算しない適当な塗装業者ですから、まともな工事なんてするわけがありません。そういった意味でも見積書の外壁面積の確認は重要な意味を持つのです。
自宅の正しい外壁面積を知る方法
では、どのようにして自宅の正しい外壁面積を知れば良いのか?ですが、一番はご自身で外壁面積を測ってみるのが間違いない方法です。
とはいえ、さすがにまったくの素人がゼロから学んで外壁面積を計測するには時間もお金も体力もかかり多少無理がありますよね。
なので、私が初心者におすすめする方法は、もう何社か見積もりを取ることです。
1、2社とったぐらいではどれが正しい外壁面積か判断はできません。4社5社見積書を取るとだいたい似通った数字に落ち着きますので、それがあなたのご自宅の外壁面積の目安と考えましょう。
相見積もりを取ることは、単に安い塗装業者を探す目的だけではなく、自宅の適正相場や工事基準を知るためにも非常に有効な手段となります。そして、外壁面積もその一つです。
あなたのお住まいを外壁塗装した場合の相場や基準が把握できれば、あとは見積もりを比較検討していくだけですから、上手に相見積もりを活用してあなたの理想とする外壁塗装工事に繋げてください。
これから相見積もりを取られる方は、当サイトにある広告(スポンサー)より一括見積もりサービスを利用してみてください。無料で複数の見積もりを手間なく取ることができます。塗装業者への断りも代行してくれますので、ノーストレスで見積もりが取れますよ。
一括見積もりサービスの詳細や上手な活用方法については下記で解説していますので参考に。
まとめ:なぜ塗装業者によって見積書の外壁面積(㎡数)が違うのか?
たかが外壁面積、されど外壁面積。意外に知らない見積書の外壁面積の大切さをご理解いただけたでしょうか。
見積書の外壁面積から「業者の質」や「仕事に対する姿勢」など、数多くの選定基準ポイントがうかがい知れるんですね。ぜひ本記事を参考にしていただき、塗装業者選びや見積書の優劣選定にお役立てください。
外壁塗装の見積もりに関連する役立つ記事は他にもたくさん用意していますので、気になる情報があればぜひ読んでみてください。
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