こんな足場には注意!外壁塗装工事の危険な足場や手抜き足場の見抜き方

こんな足場には注意!外壁塗装工事の危険な足場や手抜き足場の見抜き方

外壁塗装工事を行う際に注意したい点の一つが足場です。

 

外壁塗装の場合、おそらくあなたが足場屋さんに直接工事を依頼することはなく、外壁塗装業者さんを通して足場を手配するかたちになるはずです。

 

そこで注意したいのが「どのような足場を組むのか?」です。

 

もちろん安いことに越したことはありませんが、金額ばかりに目がいってしまい、ちゃんと工事ができなかったなんてことになれば本末転倒です。

 

本記事では、

  • どのような足場がまともな足場なのか?
  • 危険な足場とはそういったものか?
  • 値段相応の足場を組んでくれているのか?

といった、外壁塗装の足場に関する重要な注意事項を紹介していきます。足場は外壁塗装の良し悪しに直接関係してくる基礎部分ですので、しっかりと覚えておきましょう。

 

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目次

こんな足場には要注意!手抜き足場や危険な足場

こんな足場には要注意!手抜き足場や危険な足場

まずは、こんな足場は注意したいという手抜き足場危険な足場などの事例を紹介します。以下の足場工法はよっぽどのことがない限り外壁塗装工事で使うことはありません。

 

足場を組まない

まず最初は、足場を組まないパターンです。

 

うちは足場を組まないで塗装できます!」なんて謳い文句で工事を安いとアピールする塗装業者も稀にいますが、絶対に頼んではいけません。

 

足場組みには工事を安全に行うためや、作業の効率性を図るためといったいくつかの理由が存在するのですが、最大の理由は高所作業において足場を立てる義務が法律で定められているです。

 

事業者は、高さが2メートル以上の箇所(作業床の端、開口部等 を除く。)で作業を行なう場合において墜落により労働者に危険を及ぼすおそ れのあるときは、足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければならない。

労働安全衛生規則 第518条 (厚生労働省)

 

これは、たとえ平家(一階建)の屋根だけの塗装工事であっても足場を組まなくてはいけないということです。なぜなら屋根の高さが2m以下というお住まいはないからです。

 

 

脚立足場

続いては脚立足場です。

 

脚立足場というのは、脚立(はしご)を二つ並べて、その間に道板(木の板や鉄の板)をのせて作り上げる簡易的な足場のことです。

 

脚立足場は見た目が悪いのもありますが、それ以上に作業効率も下がり、ちゃんとした塗装工事ができる環境とは言えません。ましてや二階建てのお住まいなどではもってのほかです。

 

いくら工事価格が安くても、まともな工事などできない足場(手抜き)ですので注意しましょう。



ロープアクセス(無足場工法)

続いてはロープアクセス工法です。

 

ロープアクセス工法とは、足場を組まずにロープだけを使って作業を行う工法です。ビル・マンションなどの清掃やメンテナンスでもよく使われます。

 

メリットとしては、価格が安い・足場が組めない場所での作業ができる・騒音がしない などが挙げられますが、一般住宅の塗装工事においてはそれほどメリットがある工法ではありません。

 

他にも、ブランコ工法(ゴンドラ)といった無足場工法もありますが、わざわざ無足場工法を扱うメリットはありません。通常の足場を選びましょう。



外壁塗装工事で組まれる一般的な足場とその価格帯について

では次に、外壁塗装工事で使われる一般的な足場を3つご紹介しておきます。以下の足場工法は多少価格面やメリットの違いがありますが、どれも問題ないレベルの一般的な足場といえます。

 

✅足場のタイプ別情報

  単 管 単管ブラケット くさび式
安全性
作業性
価 格 500〜700円 700〜900円 800〜1,200円

※価格は1㎡(平米)あたりの相場単価。地域により異なるのであくまでも目安としてお考えください。

 

 

単管足場(単管抱き)

単管足場(単管抱き)

単管足場とは、2本の鉄パイプをクランプという接続金具で繋ぎ合わせて作る足場工法です。

 

メリットは、「足場が組みにくい狭いスペースでも組むことができる」「足場料金が安く済む」で、デメリットは「見栄えが悪い」「安全性に欠ける」といった点になります。

 

決して悪い足場ではないんですが、金額の割に安っぽく感じる足場です。足場屋さんが組むのではなく、塗装職人自らが組み上げることが多い足場になります。

 

 

単管ブラケット足場

単管ブラケット足場
画像:https://shimodagumi.co/

単管ブラケット足場とは、先に紹介した単管足場にブラケットを接続し踏板などを取り付けた足場になります。

 

単管足場よりは強度も上がり見栄えもよい足場で、踏板がある分職人の安全性も作業効率も上がる足場です。

 

足場代は、多少単管足場より高くなりますが、次に紹介するくさび式足場よりは安価です。

 

 

くさび式足場(ビケ足場)

くさび式足場(ビケ足場)

一般住宅の外壁塗装工事でもっとも使用されている足場がこちらのくさび式足場です。

 

大手ハウスメーカーやリフォーム会社などもこちらのくさび式足場です。通称ビケ足場ともいわれ、安全性・作業性も優れています。

 

デメリットは、足場代が高くつく点と、足場組立・解体時にハンマーで打ち込む音が多少うるさい点です。足場代は高くなりますが、一番安全かつ安心できる足場といえます。



外壁塗装工事の足場組みで重要なこと

外壁塗装工事の足場組みで重要なこと

冒頭でも先述したように、足場は足場屋さんにあなたが直接工事を依頼するわけではなく、塗装業者さんを通して依頼するカタチになります。ですから、その際に足場価格の高い安いのチェックだけではなく、どういった足場を組むのか?という点も重要になってくるということです。

 

なぜなら、どのような足場を組むのか?ということが、あなたのお住まいの塗装工事の品質にも大きく影響してくるからです。

 

「足場は組むといっているし塗装業者に任せておけば大丈夫」なんて思わずに、しっかりと塗装業者に足場の確認をするようにしましょう。

 

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この記事を書いた人

年商6億の元塗装会社社長がお届けする外壁塗装の豆知識。業界20年の経験・体験をもとに、他では聞けない役立つ情報から裏情報までお届けしています!
<これまでの経歴>
大手不動産会社勤務、大手塗装会社勤務、2015年塗装会社設立、約20年以上にわたり建築塗装全般に携わり、現在は塗装業のコンサル事業を展開。

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