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外壁のクリア塗装はどんな人に向いている?デメリットやよくある質問Q&A

外壁のクリア塗装はどんな人に向いている?デメリットやよくある質問Q&A 塗料の選び方

今回は外壁塗装のクリア塗装(塗料)について、知って得する情報を現場よりお届けします。

 

 

クリア塗装はその名の通り無色透明なので、普通の塗装とはちょっと勝手が違うんです!

 

本記事の対象者

  • これからクリア塗装を外壁に塗ろうか悩んでいる方
  • 現在、クリア塗装に関する情報を集めている方

 

✅この記事で得られる情報

  • クリア塗装に向いているお住まい
  • クリア塗装を塗ってはいけない外壁
  • クリア塗装のメリット・デメリット
  • クリア塗装の注意点

 

さらに記事後半では、クリア塗装の耐用年数や塗料の相場単価など、クリア塗装に関するよくある質問をQ&A方式でまとめていますので、そちらも合わせて参考にしてください。

 

Masaki
Masaki
この記事を書いた人

年商6億の元塗装会社社長がお届けする外壁塗装の豆知識。業界20年の経験・体験をもとに、他では聞けない役立つ情報から裏情報までお届けしています!
<これまでの経歴>
大手不動産会社勤務、大手塗装会社勤務、2015年塗装会社設立、約20年以上にわたり建築塗装全般に携わり、現在は塗装業のコンサル事業を展開。

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外壁のクリア塗装はどんな人に向いている?その特徴と目的について

外壁のクリア塗装はどんな人に向いている?その特徴と目的について
画像:日本ペイント「ピュアライトUVプロテクトクリヤー」

クリア塗装に向いている人(お住まい)は、外壁がサイディングで造られたお住まいです。

 

 

✅クリア塗装の特徴と目的(メリット)

  • サイディングのデザイン柄を残したまま塗装ができる
  • 塗装費用が若干安くなる
  • オーバーコートで使用すると耐久性が伸びる

※オーバーコートとは通常の塗装をした上にさらにクリアを塗ることです。

 

クリア塗料は名前の通り無色透明です。この特性を活かして、外壁サイディングのデザイン柄をそのままに塗装することができ、且つ綺麗な状態で長く持たせることができる点が最大の特徴といえます。

 

 

あと、通常の塗装が3工程なのに対しクリア塗装は2工程。工程数が少ない分、工事費が若干安くなります。※塗料によっては3工程の場合もあり。

 

 

他にも、通常の塗装をした後にさらにクリア塗料を塗りあげることで、塗装の耐久性を伸ばすこともできます。ただしその場合4工程仕上げになりますので、その分工事費は上がります。

 

クリア塗料は基本的にサイディングボード用の塗り替え塗料と考えましょう。



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クリア塗料を塗る前に知っておきたい3つのデメリット

 

クリア塗料を塗る前に知っておきたい3つのデメリットについてお話ししておきます。

 

クリア塗装は無色透明なので、通常の色が付く一般的な塗料とはデメリットや注意点などが違いますので、使用する前に必ず知っておきましょう。

 

 

クリア塗装のデメリット① コーキング補修が基本的に打ち替えになり費用が上がる

クリア塗装の一つ目のデメリットは、「コーキング補修代が高くつく」です。

 

クリア塗装の場合、サイディングの目地コーキングは全面打ち替え工法になりますので補修費が高くつきます。

 

 

コーキングの補修方法は「増し打ち」と「打ち替え」の2種類ある

コーキングの打ち替えと増し打ちの解説図

コーキング「増し打ち」と「打ち替え」の工法の違い

 

 

一般的な色が付く塗装であれば、コーキング補修をした後に塗装をしますので問題なく綺麗に仕上がります。しかし、リア塗装は無色透明がゆえに、一切ごまかしが効きません

 

せっかく綺麗な柄を残すためにクリア塗装を使ったのに、コーキング補修のあとが凸凹だったり、元々のコーキングの色と補修したコーキングの色とがチグハグだったりすると格好悪い仕上がりになります。

 

ですからクリア塗装の場合は、今あるコーキングを全部撤去して新しくしてしまう「打ち替え工法」をせざるを得ないわけですねー。そうなってくるとコーキング補修代が高くなるということです。

 

クリア塗装の仕上がりの良し悪しは、「コーキング補修次第」といっても過言ではないほど大事なんですね♪

 

 

関連記事 コーキングに関する情報はこちらのページで詳しく解説しています。

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クリア塗装のデメリット② サイディングが劣化していると綺麗に仕上がらない

 

クリア塗装の二つ目のデメリットは、「劣化してしまったサイディングでは綺麗に仕上がらない」です。

 

クリア塗装は何度も言うように無色透明です。ですから、すでにサイディングが色あせしてしまっていると、その色あせた状態のまま仕上がってしまいます

 

クリア塗装では消せないサイディングの劣化

クリア塗装は、補修は出来ても補修痕が目立ってしまう。

 

もちろん「色あせ」だけではなく、「ひび割れ」や「浮き・剥がれ」といった劣化も同様です。

 

ですからクリア塗装を使うのであれば、「サイディングがまだ色あせしていない状態」であることが絶対条件です。時期の目安は、新築して5年目遅くとも築7年目までです。

 

確認方法は、一番色あせている外壁に水をかけて濡らしてみて判断するといいですよ。外壁が濡れた状態がクリア塗装を塗った時の色味に一番近い状態です。



クリア塗装のデメリット③ 光触媒コーティングのサイディングには塗装できない

クリア塗装の三つ目のデメリットは、「塗れない(塗ってはいけない)サイディングがある」という点です。これはデメリットというよりは注意点に近いのかもしれませんね。

 

クリア塗装が塗れない(塗ってはいけない)サイディングは、光触媒でコーティング加工をしているサイディングです。光触媒でコーティング加工をしているサイディングは、光触媒の特性上、塗料を分解してしまうためクリア塗装が塗れません。

 

具体的には、サイディング大手のケイミュー光セラ」シリーズや、ニチハ光触媒コートのサイディングなどがそれにあたります。

 

ご自宅のサイディングの種類や塗ってある塗料については、図面に書いてありますので確認してみてください♪

 

【補足情報】
※「無機加工・フッ素加工のサイディングなどもクリア塗装が塗れない」などの情報がネットで飛び交っていますが、まったく問題なく塗装できます。これは無機やフッ素を製造している塗料メーカー各社に確認済みで、私自身もこれまで何度も使用してまったく問題は起こっていません。

 

 

クリア塗装の注意点!コーキングの色を目地色と合わせてもらおう!

せっかくなので、クリア塗料を使う上での注意点というかアドバイスを一つお伝えしておきます。

 

クリア塗装は、コーキングの色をサイディングの目地色と合わせることで、とっても見栄えが良く仕上がるんです。

 

 

クリア塗装はサイディングの目地色とコーキングの色を合わせると綺麗に仕上がる

 

 

新築の時には外壁の目地に合わせた色でコーキング工事を行うんですが、外壁塗装工事の際にはあまり気にせず工事します。というのも、コーキングの上から色付きの塗装をするので、気にする必要がないわけなんですね。※コーキング先工事の場合に限る。

 

でも、クリア塗装の場合はそうはいきません。前もってコーキングの色とサイディングの目地色を合わせておかないと、補修したコーキングだけが浮き立ってしまい、とんでもなくカッコ悪い仕上がりになってしまうんですねー。

 

 

もちろんその辺りも考慮した上で色合わせしてくれるのがプロですが、なかにはまったく気にせすコーキング補修する業者もいるので、しっかり確認しておきましょう!



外壁のクリア塗装のよくある質問 Q&A

外壁のクリア塗装のよくある質問 Q&A

続いては、私がお客様との商談の中でよく質問されたクリア塗装の内容を、Q&A方式でまとめてみましたので参考にしてみてください。

 

Q
クリア?クリヤー?どっちの呼び方が正解?
A

どちらでもOKです。塗料メーカーにより言い方が違うだけで意味は同じです。

 

Q
クリア塗装の耐用年数はどのくらい?
A

使用する塗料のグレード次第です。(※アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素・無機など)詳しくはこちらの記事「塗料のグレードについて」をご確認ください。

 

Q
クリア塗装の単価相場はいくらぐらい?
A

サイディング用のクリア塗料は3,000〜4,000円/㎡前後です。
【参考価格】
・日本ペイント ピュアライドUVプロテクトクリヤー 3,760円/㎡(2工程) シリコン
・日本ペイント ピュアライド UVプロテクト 4Fクリヤー 4,260円/㎡(2工程) フッ素
・KFケミカル セミフロンスーパーマイルドⅡ クリヤー 3900/㎡(3工程) 無機+フッ素
・ロックペイント UVガードフッ素クリヤー

 

Q
クリア塗装にはどんな種類があるの?
A

クリア塗装の種類は、どのくらい持つかという塗料の性能グレードの違い、そして艶(ツヤ)があるかないかという見た目の違いがあります。それぞれの目的に合わせて、自分好みの塗料を選ぶことが大切です。

 

Q
艶消しにすると耐久性が下がるの?
A

艶ありの方が耐久性は高いといわれています。ちなみに、艶消しは最終仕上げの2工程目の時だけで、1工程目は艶あり塗料を塗り、耐久性を保持しています。

 

Q
艶消しは汚れがつきやすい?
A

艶ありに比べると汚れやすくなります。塗料の中に艶を調整する添加剤が入っているため、外壁表面のツルツル感は若干落ちます。

 

Q
完全な艶消しのマット仕上げにはできないの?
A

外壁用(サイディング用)のクリア塗料で、完全な艶消しは見たことがありません。おそらく塗料の耐久性や汚染性の観点からまだ製造できないのかもしれません。

 

Q
ぶっちゃけ艶ありと艶消しどちらがおすすめ?
A

好みにもよりますが、耐用年数の観点からいうと艶ありを断然おすすめします。理由は、塗料の耐久性と塗った感が得られるためです。艶なしは見た目ほぼ変わり映えしません。

 

Q
サイディング以外の外壁にもクリア塗装は塗れるの?
A

塗れないことはないですが、正直クリア塗装を使うメリットは見当たりません。色付きのエナメル塗装の方が耐久性も高く美観も綺麗に仕上がります。ただし、耐用年数を延ばす目的でオーバーコートとして使用するのであれば効果は大きいでしょう。

 

Q
外壁のクリア塗装の手順を教えて
A

工事は通常の塗装とほとんど同じ流れで進みます。違いは、外壁の塗装が3→2工程に変わる点と、シーリング工事が打ち替えになる点です。

①足場組
②高圧洗浄
③養生
④シーリング打ち替え・その他補修
⑤付帯部塗装
⑥外壁中塗り(1回目)
⑦外壁上塗り(2回目)
⑧手直し
⑨足場解体
⑩清掃
※シーリング工事は外壁クリア塗装後のケースもあり
※劣化状況や業者により工事の流れは変わります

 

Q
外壁のクリアー塗装は2回塗り?
A

塗料メーカーや商品により違いますが、基本的に2回塗りが多いです。※KFケミカルのクリア塗料は3回塗りのケースもあり

 

Q
作業はクリア塗装とコーキングどちらが先?
A

クリア塗装をした後にシーリング(コーキング)打ち替えがベストだといわれていますが、現場からの率直な感想を申し上げると、手間はかかりますし工事費は上がりますし、正直コストに見合うだけの効果は期待できない気がします。

 

 

まとめ:外壁のクリア塗装はどんな人に向いている?

 

さて、今回は外壁塗装のクリア塗装について、どんな人に(どんな家に)向いているのか?

そして、クリア塗装のデメリットや、使用上のワンポイントアドバイスなどをお届けしてきました。

 

 

クリア塗装が向いている人・家・外壁

  • サイディングのデザイン柄を生かしたまま塗装がしたい方
  • まだ目に見える劣化がない状態のサイディング外壁(色あせ・亀裂などがない状態)
  • 光触媒加工がされていないサイディング外壁(無機・フッ素加工はOK)

 

 

クリア塗装を使用する上での注意点

  • コーキング補修は「打ち替え工法」が良い
  • コーキングの色を目地の色と合わせると仕上がりが良くなる
  • 艶なしより艶ありの方が塗料の持ちが良い

 

 

ぜひ本記事の内容を参考に、クリア塗装で納得いく外壁塗装工事にしてください♪

 

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