ご近所は90万で工事したみたいたけど、うちは120万なんだよね…
これってもしかして騙されてる?
外壁塗装の相場ってほんとわかりづらいですよね。見積もりを取っても、その金額が妥当なのかどうかがわからない。つまり、なぜその金額の見積もりなのかという根拠や理由が分からないから不安だし怖いんですよね。
そこで今回は、外壁塗装の見積もり費用を決定している要素の一つ「お住まいの形状や構造」を取り上げて、見積もり金額が高くなる家の特長や、安く済む家の特長を分かりやすく紹介していきます。
本記事を読むとこんなことが分かるようになります!
- 見積もりの仕組みが理解できる
- 見積もり金額の目安が分かる
- 悪徳業者に騙されなくなる
外壁塗装の見積もり金額が高くなるお住まい【8パターン】
まずは外壁塗装の見積もり金額が高くなるお住まいを解説します!
①3階建てのお住まい
3階建てのお住まいは見積もり金額が高くなります。
階数が増えると外壁の面積が広くなり、比例して「足場代」と「塗料代」(外壁を塗る工賃)が高くなるためです。
特に「足場」は、高所作業になればなるほど㎡単価も上がる傾向にありますので、「3階建てだから2階建ての1.5倍」とはなりません。
✅2階建てと3階建ての足場見積もり費用の比較例
- 2階建ての場合
外壁180㎡×900円(㎡単価)=162,000円(足場代) - 3階建ての場合
外壁270㎡×1,000円(㎡単価)=270,000円(足場代)
このように、階数(高さ)が上がれば足場の㎡単価も上がりますので、外壁面積(㎡数)は1.5倍なのに、足場代は1.6倍になったりします。
②家のかたちが特徴的(いびつ)なお住まい
変わったカタチのお住まいも、先程と同様に「足場代」と「塗料代」の見積もり金額が高くなり、結果的に見積もり金額が高くなる傾向があります。
✅例えば下記のようなカタチをしたお住まいです。
こういったお住まいは、正方形の家より外周が長くなる分、外壁面積が広くなります。
見積書の外壁面積は「家の外周り×家の高さ」で計算しています。
上図のように、家のカタチ次第で外周はかなり変わってきます。
ですから同じ坪数でも見積もり金額が違ってくるんですね♪
※特殊な形状のお住まいは、外壁面積が広くなるので塗装費用が高くなります。
③外壁表面がデコボコしているお住まい
外壁の表面がデコボコしているお住まいも見積もり金額が高くなります。
✅例えばこんな外壁
※上記画像は一度塗装済みの外壁。本来はもっと目が粗い。
これらの外壁は通常より塗料が多く必要な上に、4工程(下塗り・下塗り・中塗り・上塗り)で仕上げなくてはいけないケースもあるので必然的に見積もり費用が高くなります。
見た目がおしゃれなお住まいは、見積もり費用も高くなる傾向があります♪
④窓が少ないお住まい
窓が少ないお住まいは、外壁塗装面積が広くなるため見積もり金額が高くなります。
外壁塗装の見積もりでは、窓や玄関ドアなどの塗装しない部分は差し引いて、実際に塗装する面積だけを拾って計算しますので、窓が少ないお住まいは金額が高くなるわけです。
逆に和風のお住まいは南面に窓が多いので、安くなることも多いんですよ♪
⑤敷地が狭い・障害物があるお住まい
敷地が狭いお住まいや障害物があるお住まいも「足場が組みにくい」理由から見積もりが高くなることがあります。
外壁から塀(隣との境界線)までの距離が90cm以下の場合、通常の足場では組めないケースもあり、そうなると特殊な足場で組み上げるので足場代が高くなります。
あと、サンルームやタキロン、屋根付きデッキがあるお住まいも、足場が組みにくかったり脱着の手間がかかったりするので、別途費用が掛かるケースもあります。
足場をかけるついでにタキロンも新しく交換する方も結構いますよ♪
⑥屋根の傾斜が急勾配(とんがり屋根)のお住まい
屋根の傾斜が急なお住まいは「屋根足場が必要」になりますので、別途10~20万ほど見積もりが高くなります。(※屋根を塗装する場合に限る)
屋根に足場を掛けるかどうかの判断は塗装業者次第ですが、これまでの経験上「5.5寸」あたりから足場を掛けるケースもありました。(※屋根の素材によっても違う)
せっかくの外壁塗装工事、事故などされたら元も子もないのですよね。
屋根の勾配は、設計図面にも記載されているので確認してみて下さい♪
⑦屋根が陸屋根(屋上防水)のお住まい
鉄筋コンクリート造りで、かつ陸屋根(屋根が平らなお住まい)も見積もりが高くなります。
このタイプのお住まいは「屋上防水工事」が必要となり、屋根の塗装だけで数十万から数百万の費用が掛かることもあります。
コロニアル瓦やセメント瓦などの一般的な屋根瓦の塗装費用と比較すると、かなり大きな出費になりますので、しっかりとした予算組をしておくことをおすすめします。
セキスイハイムのパルフェなどの陸屋根タイプは「金属折半屋根」なので、通常金額ですみますよ♪
⑧築20年以上で一度も塗装したことがないお住まい
最後は、築20年以上経過してる未塗装のお住まいです。
新築から20年もほったらかしにすると、さすがにいろんな場所が痛んでいるでしょう。外壁や屋根の塗装を行う前にまずは「補修」が必要ですので、どうしても見積もり費用は高くなります。
外壁塗装工事は痛みの進行を止め、保護する役割があります。ただし、痛み自体を直すことは出来ませんので早めのお手入れが重要ですね♪
他にも年数が経過するとさまざまな痛みが出ますので、その分だけ補修費用は高くなります。
外壁塗装の見積もり金額が安くなるお住まい【5パターン】
続いては、外壁塗装の見積もりが安くなるお住まいの紹介です。
①平屋︎(一階建)のお住まい
平屋のお住まいは、二階建てのお住まいと比較すると「塗料代」「作業代」「足場代」などがあまりかからず、見積り金額も安くなります。
塗装業者によっては可動式の簡易足場で作業するところもあります。
②窓の数が多いお住まい
窓が多いお住まい(特に純和風のお住まい)は、外壁の塗装面積が少なくなるので見積もり費用は安くなることが多いです。
洋風タイプのお住まいは窓が少なく、和風タイプは窓が多いケースがほとんどですね。
③雨戸や戸袋などの付帯部が少ないお住まい
雨戸(あまど)や戸袋(とぶくろ)などの付帯部が少ないお住まいは、見積りが安くなります。
雨戸は、一枚塗装するだけで約1,500~3,000円。特に純和風で玄関などが木造づくりの場合、付帯塗装費用だけで数十万掛かることも。※玄関柱・梁・面格子・鴨居など
④洋風タイプのお住まい
洋風タイプのお住まいは、構造がシンプルで塗りやすいため見積りも安くあがる傾向にあります。
これはあくまでも主観ですが、若い職人は洋風タイプ、ベテランは和風タイプを好む傾向がありますねー。
⑤屋根が陶器瓦・粘土瓦のお住まい
屋根が陶器瓦や粘土瓦のお住まいは、「屋根を塗装する必要がない」ので見積りは安くなります。
屋根塗装の費用は、建坪30坪で約30~50万ぐらいが相場ですから、屋根塗装が必要ないお住まいはその金額分やすくなる訳ですね。
まとめ:なぜうちは高いの?外壁塗装の見積もり金額が高い家と安い家の違いはなに?
今回は、外壁塗装の見積もりをすると費用が「高くなる家」と「安くなる家」を紹介してきました。
✅外壁塗装の見積もりが高くなるお住まい8パターン
- 三階建て以上の家
- 家の形状が特徴的(いびつ)
- 外壁の表面がデコボコしている
- 窓が少ない家
- 敷地が狭い・障害物がある
- 屋根が急勾配(とんがり屋根)
- 屋根がフラット(屋上防水)
- 築20年以上で未塗装
✅外壁塗装の見積もりが安くなるお住まい5パターン
- 平屋の家
- 窓が多い家
- 雨戸や戸袋が少ない家
- 洋風の家(木部が少ない家)
- 陶器瓦・粘土瓦など屋根の塗装不要な家
外壁塗装は、なんとなく工事すると間違いなく失敗します。
見積もり金額は妥当なのか?
なぜうちは外壁塗装の見積もりが高いのか?
なぜうちは他のお住まいより安く見積もりが出るのか?
といった見積もり金額の根拠や理由が理解できれば安心です。そのためにも、ほんの少しでも良いので塗装の知識を入れることをお勧めします。
当サイトでは、外壁塗装をする上で特に重要なポイントを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
■見積書の取り方や見方についての情報
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- 外壁塗装の相見積もりの取り方。コツが分かれば面白いほど比較が楽になる!
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■見積もりの疑問を一発解決
- なぜ塗装業者によって見積書の外壁面積(㎡数)が違うのか?その理由と正しい計算方法
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■その他、見積書に役立つ情報