今回は、旭化成ホームズ、ヘーベルハウスにお住まいの方で、屋根、外壁の塗装を考えられている方を対象に記事を書いています。
ヘーベルハウスに限らず、大手ハウスメーカーにお住まいの方にも、役立つ内容になりますので、ぜひ最後まで読んで参考にして下さい。
✅ こんな悩みを持った方に最適です
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本記事を読むと、上記悩みが解決されると共に、皆さんが一番気になっている「延長保証の必要性」や「ハウスメーカーの思惑」も同時に理解できるようになります。
ちなみにこのブログは、住宅塗装業界20年以上の現役の私自身が、これまでの経験を元に執筆しています。
少しでも、皆さんの外壁塗装工事の役に立つ、良い情報をお届けできれば幸いです。
ヘーベルのパワーボードは、ハウスメーカーで塗装したほうがいいのか?

ヘーベルハウスの外壁材、パワーボードの塗装工事(塗り替え)は、ハウスメーカーで工事するべきか。
【結論】 他業社で工事しても問題ない |
個人的にはむしろ、他塗装業者で施工することをオススメします。
最大の理由は、ヘーベルハウスは「工事価格が高い」からです。
もちろんこれはヘーベルハウスに限ったことではなく、大手ハウスメーカーどこも一緒です。
『でも、パワーボードはヘーベル独自の外壁材だから他の塗装業者に任せても大丈夫?』と、思われる方もいるでしょう。
問題ありません。
実は、ヘーベルハウスの外壁材である「ヘーベルパワーボード」とは商標で、旭化成建材が製造販売しているALCパネル外壁材のことなんです。
✅ ALCとは
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上記のように、ヘーベルハウスの外壁材「パワーボード」は、なにもヘーベルハウスのみが扱っている特殊な外壁材ではありません。
最近では、ビル・マンション、ハウスメーカーなら「ユニバーサルホーム」、アパートであれば「東建コーポレーション」など、広く使用されている一般的な外壁材なんですね。
ですから、パワーボードだからと無理してヘーベルハウスに塗装工事を依頼しないといけない訳ではありません。
ヘーベルハウス(ハウスメーカー)の塗装は、なぜ工事費が高い?
では、「なぜヘーベルハウスは塗装工事価格が高いか?」
これも、ヘーベルハウスに限ったことではなく、ハウスメーカー全般にいえることですね。
先に「なぜ高いか?」の結論からいうと、「管理費を取られるため」です。
ヘーベルハウス(旭化成ホームズ)の塗装やリフォームなどの工事は、グループ会社の「旭化成リフォーム」とのやり取りになります。
セキスイハイムならば「セキスイファミエス」、住友林業なら「住友林業ホームテック」、というように、大手ハウスメーカーの場合、リフォームは基本的にグループ会社のアフター専門会社の対応となります。
しかし、それらの会社もやはり施工管理会社になります。
要するに、直接工事をする訳ではなく、実際に工事をするのは、お近くの塗装店なんですね。
ですから、正確にいうと「工事費が高い」というより、「施工管理費などが上乗せされる分、結果的に塗装工事の費用が高くなってしまう」という訳です。
私のこれまでの経験からいうと、ハウスメーカーの管理費は少なくとも30%は取っているでしょう。
仮に200万の外壁塗装工事であれば、約60万が管理費として上乗せされている計算です。
もちろんその60万を管理費と分かった上で「安心料」としてお支払いするのもいいかと思いますが、同じ施工品質で、同じ塗料であれば、安いに越したことはありませんよね?
外壁塗装工事においての業者選びは、しっかり基本知識の情報さえ押さえれば、そこまで難しいものでもありません。
60万を浮かす為にも、今後のメンテナンスの為にも、ぜひこの機会にお住まいの塗装の基本知識を習得することを強くオススメします。
「相見積もりで成功させたい方」はこちらの記事に目を通しておいて下さい。
外壁塗装で失敗する人は、間違いなくこれが原因です。
「信頼できる塗装業者のポイント」はこちらの記事を見て下さい。
こちらも、非常にわかりやすく解説してます。
ヘーベルのパワーボードを他社で塗装した場合、保証はどうなる?

結論から言うと、他社で塗装工事をした場合、ハウスメーカーの住宅保証は延長されません。
✓ 延長保証の条件とは
- ヘーベルハウスが指定した有償メンテナンス工事を
ヘーベルハウスを通して工事依頼をしなければいけない
※ 有償メンテナンス(外壁・屋根塗装、コーキング打替え、ベランダ防水など)
要するに、
「ハウスメーカーから指定された工事」を、
「ハウスメーカーから指定された会社」に
依頼しないと、保証は延長してもらえない、ということです。
✓ しかし、そもそも…
- ハウスメーカーの延長保証って必要?
- 延長保証って、じっさいどんなことしてくれるの?
って思っちゃいますよね?
正直それだけ価値あるものなのか。
次項では、そういった疑問を分かりやすく解説していきます。
ハウスメーカーの延長保証って、何をしてくれるの?
誰しも「保証が切られる」となると、とても不安に感じますよね。
今まであったものがなくなる。
しかし、ハウスメーカーの延長保証って、いったい何をしてくれるのか?
これが分かってないと、正直それが「必要なのか、不要なのか」判断つけようがないですよね。
「延長保証の内容」を簡潔に書くと、「建物診断、定期点検を無料でしてくれる」です。
✓ 具体的な保証対応内容がこちら
- 点検で見つかる不具合は、有償修理・補修
- 年数経過による劣化部位は、有償交換
- 有償での塗装工事は、1~3年保証
- 風水災被害は、お客さんの「住宅総合保険」で対応
無料対応は、基本的に「点検」のみとなります。その他は有償対応。
…と考えると、個人的には、「延長保証するメリットってある?」と感じてしまいます。
最近では、塗装工事後の保証書を出さない会社のほうがめずらしいでしょうし、保険対応などは誰でも簡単に手続き出来るものです。
確かに、一昔前までは「家を建ててもらった会社にすべてお願いする」というのが一般的だったんですよね。
でも、その理由はとても単純で「ほかに頼むところがなかった」「知り合いがいなかった」からなんですね。
見積内容が「良いか悪いか」「高いか安いか」など疑いもせず、すべてハウスメーカーに任せていたんですね。
むしろそうする以外選択肢がなかったんでしょうけどね。
しかし、今は急速なネットの普及により、誰でも簡単に必要な情報を手にすることが可能となったわけです。
そして、誰もが「より良い工事をする業者」を「自分自身の意思で選ぶことが出来るようになった」んです。
業者がお客さんを選ぶ時代は終わりました。
今はもう、お客さんが塗装業者を選ぶ時代です。
ハウスメーカーの延長保証制度の目的・理由
では、「なぜハウスメーカーは、そこまでして延長保証に力を入れているのか」について考えていきます。
理由としては色々ありますが、一番の目的は「顧客を抱え込む為」にあると考えます。
早い話、「顧客からのリフォーム売上目的」です。
ここで、もう一度「保証延長の条件」を確認してみましょう。
✅ 延長保証の条件
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冷静に考えてみるとこの条件内容、すごいことに気が付きます。
完全ハウスメーカー主導、「建てた会社」という立場をフル活用した、まさに囲い込み営業スタイルです。
こういった裏話を理解すると、『あーね、なるほどね』となりますが、延長保証制度の実態を知らない方は、ハウスメーカー担当者の『他社で工事すると保証がなくなりますよ?』の一言で不安になり、価格が高くてもやむを得ずハウスメーカーに一任してしまうわけですね。
まぁ、ぶっちゃけハウスメーカー各社も、新築事業は年々低迷しつづけているわけで、そんな中「延長保証」と名を打っての「顧客ビジネス戦略」を、いかにうまく収益に組み込めるかが、今後の生き残りの明暗を分ける勝負どころというわけですね。
延長保証が切れた後のハウスメーカー対応はどうなる?
さて、最後に「延長保証が切れた後のハウスメーカー対応はどうなってしまうのか?」を解説していきます。
私はこれまで、ハウスメーカーで建てられた、数多くのお客さんのお住まいを塗装してきました。
そして、今でも長くお付き合いさせて頂いているお客さんも数多くいます。
そこで、「延長保証が切れた後のハウスメーカーが、実際どのような対応になったか」を訊いてみたら、その答えは予想外のものでした。
✓ その回答がこちら
- 以前より対応が早くなった
- 最初から見積もり金額が安く出るようになった
- 値引きしてくれるようになった
- 一生懸命になった気がする
集計してみると、『以前より対応が良くなった』という声が圧倒的に多かったんです。
正直驚きました。
でも、よくよく考えてみるとその理由が分かります。
他業者を入れたことで、いい意味でハウスメーカーが競争意識を持ってくれた、ということです。
それに、他社で塗装工事した後、「対応してくれなくなった」や「対応が悪くなった」という回答はありませんでした。そのあたりは、さすが大手だな、と感心させられます。
お客さんとしては、より良い他社塗装業者で塗装工事をしたことで、逆にハウスメーカーの対応も良くなり、更には今後依頼できる工事業者の選択肢も増えて、いいことずくめな気がします。
結局、先程も書いた様に、今はお客さんが業者を選ぶ時代になった、ということですね。
【まとめ】ヘーベル パワーボードの塗装、ハウスメーカーに頼むべき?

さて、今回は「ヘーベルハウスのパワーボードの塗装はハウスメーカーに頼んだ方がいいか?」から始まり、ハウスメーカー以外で頼んだ場合や、そのデメリット、それにハウスメーカーの延長保証などを解説してきましたが、参考になりましたでしょうか。
今回の記事でテーマにした「塗装工事をハウスメーカーで頼むべきか、他で頼むべきか」ということも大切なことですが、それよりもっと大切なことは、どこに頼んだとしてもそれらを「判断できる情報や塗装の基本知識」が何より大切です。
ようするに
「自身で判断できるようになる為の、塗装の基本知識の習得」
これが根底にあっての今回の話になりますので、それがないと、他業者で塗装工事したものの『失敗した、やっぱりハウスメーカーで工事しとけばよかった…』となってしまいます。
当ブログでは、私のこれまでの実体験を元に、さまざまな役立つ記事を書いていますので、ぜひ参考にして、塗装の基本知識を習得して、より良い外壁塗装工事に繋げて下さい。

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