シリコン塗料とは?特徴やデメリット、耐用年数やコスパを解説

シリコン塗料とは?特徴やデメリット、耐用年数やコスパを解説塗料の選び方

 

  • 外壁塗装の塗料選びで悩んでいる
  • 塗装業者にシリコン塗料を勧められた
  • シリコン塗料で見積もりが出た

 

 

本記事ではこういった方を対象に、

  1. シリコンとはどんな塗料なのか?
  2. どんな位置づけの塗料なのか?
  3. 価格やコスパはどうなのか?

を一つずつ丁寧に解説していきます。

 

 

特に今回は、外壁塗装工事に必要のない情報は一切省いて、初心者でもわかりやすい解説を心掛けていますので、ぜひ参考にして下さい。

 

この記事を書いた人
Masaki

アパート・マンションなどの大型物件から戸建住宅まで、約20年以上にわたり建築塗装全般に携わる。営業から現場管理、会社経営に至るまで経験、本当に役立つ外壁塗装情報を独自の視点から発信中。◆詳しいプロフィールは名前をクリック◆

Masakiをフォローする

 

 

とりあえず外壁塗装の相場が知りたい方はこちら利用してみてください。家の大きさや状態を選択するだけで簡単に費用相場を知ることができますよ。【所要時間 約2分】

\あなたのお住まいの予算はいくら!?/
※費用は一切かかりません。

シリコン塗料とは

シリコン塗料とは、「シリコン樹脂」を主成分として構成された塗料のこと。

※アクリルシリコン塗料と表記されることもあり

 

 

■塗料の成分構成表

塗料の構成成分表

  • 樹 脂塗料の性能を決める材料
  • 添加剤:塗料として機能させる為の材料
  • 顔 料:色を構成する為の材料

 

 

上図の「樹脂」がシリコンであればシリコン塗料、ウレタンであればウレタン塗料、フッ素であればフッ素塗料と呼ばれています。

 

現在シリコン樹脂塗料は、住宅塗り替え用塗料としてもっとも多く使われている塗料になります。

 

ではさっそく、シリコン塗料の詳細を確認していきましょう。

 

 

シリコン塗料の特徴とコスパ

 

シリコン塗料の特徴を一言で表すと万能型

悪くいえば、特徴のない「一般的な塗料」ともいえます。

 

 

シリコン塗料の耐候性(耐用年数)

 

まずはシリコン塗料の耐用年数から。

ちなみに耐用年数とは、「塗料が何年ぐらい持つか?」という期待値のことです。

 

 

■塗料の樹脂別 期待耐用年数表

シリコン塗料の期待耐用年数表

 

上の図は、主要5塗料の耐用年数表です。

 

シリコン塗料の耐用年数は約8~13年で、塗料グレードはちょうど真ん中に位置します。

 

もし仮に、あなたがシリコン塗料で外壁塗装をするならば、次回の塗り替え時期は8~13年後ということになります。

 

もっと長く持たせたい!という方は、フッ素や無機という選択肢もありますが、当然ながら価格もそれ相応に上がります。

 

 

シリコン塗料の価格(平米単価)

 

では次に、シリコン塗料の価格をみていきましょう。

 

シリコン塗料の価格といえば工事総額でイメージされると思いますが、実際には家の大きさやその他のいろいろな要素が関係してくるので、一概にいくらと表記することは難しいです。

 

ですので、ここでは見積書に表記される「㎡単価」で価格を説明します。
※㎡単価とは、1m×1mの面積を塗装する為に必要な費用のこと

 

■塗料別 設計単価

塗 料耐用年数㎡単価
アクリル樹脂塗料3~5年~1,970円
ウレタン樹脂塗料5~8年~2,840円
シリコン樹脂塗料8~13年~3,800円
フッ素樹脂塗料13~18年~4,300円
無機塗料15~20年~4,740円

※㎡単価は「日本ペイント設計単価表2022年度版」から抜粋引用。

 

ここでもシリコン塗料の㎡単価はちょうど中間地点で、手ごろな価格帯となります。

当然ながら長く持つ塗料は、その分㎡単価も上がっていきます。

 

一般的なお住まいの外壁面積は100~200㎡ありますので、㎡単価の差額の100~200倍です。

※各塗料の「㎡単価」は材料(商品)により大きく上下します。上図は、それぞれ日本ペイント㈱の最上級塗料の㎡単価を抜粋しています。なお、外壁塗装工事は塗料代の他にも、足場代・養生代・手間代などの費用が加算されますのでご注意ください。

 

 

シリコン塗料のコスパ(費用対効果)

 

続いては、シリコン塗料のコスパについてです。

 

耐用年数と㎡単価は分かったけど、結局シリコン塗料は得なの損なの?

と思われる方も多いと思います。

 

 

まず、外壁塗装のコスパを考える上で重要なことは「いかに塗り替えの回数を減らせるか?」です。

 

 

まずは下の表をご覧ください。

塗料別 40年間ランニングコスト(シリコン塗料バージョン)

 

 

こちらは、新築から40年間の塗り替え回数を塗料別に試算した表です。

 

 

例えば、シリコン塗料はアクリル塗料と比べ一回分の工事代は高くなりますが、塗り替えの回数を減らせるため、結果的にアクリル塗料よりランニングコストが良くなります。

 

ex>アクリル70万・シリコン120万の場合

  • アクリル70万×7回=490万
  • シリコン120万×3回=360万

※40年間でその差は130万

 

 

一方で、フッ素無機といった長く持つ塗料は、一回分の工事代はシリコン塗料より高いんですが、40年という長期プランで考えるとかなりコスパが良い塗料といえます。

 

ex>シリコン塗料120万・無機塗料200万の場合

  • シリコン120万×3回=360万
  • 無機200万×1回=200万

※40年間でその差は160万

 

 

というふうに、長く持つ塗料の方が断然コスパが良くなります。

とはいえ出費をともなうことですから、将来設計を踏まえてしっかり検討して、ムリなくあなたに一番合う塗料を選ぶことが大事ですね。

 

そういった意味ではシリコン塗料はちょうど中間地点、バランスの取れたコスパといえます。

 

 

シリコン塗料のデメリット

 

続いては、シリコン塗料のデメリットについてです。

 

シリコン塗料のデメリットは、種類が多すぎてどのシリコン塗料が良いのか分かりづらい点です。

 

 

現在、「シリコン」と呼ばれている塗料はゆうに100種類を越えており、しかもモノによっては低品質なモノから高品質なものまでピンキリです。

ですから全塗料の中でも一番見極めが難しい塗料です。

 

シリコン塗料は、お客さんが一番「騙されやすい塗料」であり、業者側から見れば「ごまかしやすい塗料」でもあるので、塗料選びは慎重にしましょう。

 

関連記事

 

 

まとめ:シリコン塗料の特徴やデメリット、耐用年数やコスパを解説

 

ということで今回は、外壁塗装に役立つ情報「シリコン塗料の基本知識」をお届けしてきました。

 

 

シリコン塗料の特徴まとめ

  1. 住宅用塗り替え塗料としては一番多く使用されている
  2. 塗料の耐用年数は約8~13年で、塗料グレードは「平均レベル」
  3. デメリットは、商品の種類が多すぎてどれが良いか判断が難しい

 

 

 

外壁塗装工事において「どんな塗料を塗るのか?」というのは最も重要なことです。

むしろ「塗料の選択次第で外壁塗装工事の50%が決まる」といっても過言ではありません。

 

 

すでにシリコン塗料で見積もりを取ってしまっている方も、いま現在塗装屋さんにシリコンを勧められている方も、もう一度塗料について調べてみて、あなたにとって本当にベストな塗料を再検討してみるのも良いかもしれません。

 

 

塗料選びのすべてがわかる記事

 

シリコン塗料

 

ラジカル塗料

 

フッ素塗料

 

無機塗料

 

特殊な塗料

 

その他の塗料に関する情報

タイトルとURLをコピーしました