外壁塗装は相見積もりが大事っていうから、とりあえず何社か取ってみたけど、どれが良いやらさっぱり分からん…
なんてことになってませんか?
そうなんです、じつは外壁塗装の相見積もりにはちょっとしたコツがいるんです。
このコツを知らずにいくら見積もりを取っても悩みは増えるばかりで、結局どれが良いか判断できないのです。
ということで今回は、「外壁塗装の相見積もりの取り方とコツ」について、塗装業界20年の私が分かりやすく解説していきます。
本記事で解説した通りに相見積もりを取れば、間違いなく見積もりの比較検討が楽になりますよ♪
外壁塗装の相見積もりを取る前に知っておきたい4つのこと
ポイント① 見積もりを取る段階で良い塗装業者を選ぼうとしないこと
もしあなたが、外壁塗装の見積もりを取る段階で信頼できる良い業者を探しているのなら、まずはその考えを改め直してください。
外壁塗装業者の良し悪しを見極めるタイミングは、見積もりを取った後です。
20年以上塗装業をしてきてすごく不思議に感じるのは、みなさん見積もりをどこにしてもらうか?という見積もりをする前の段階でなるべく良い業者をと考えている点です。
はっきり言ってそんなの無理に決まっています。まだ会ったこともない業者のことをあーだこーだと判断しようとすること自体おかしいわけです。
「でも変な業者に見積もりされたら困るし…」と思うのでしょうけど、話を聞いてみて納得いかないならその業者には頼まなければ良いだけの話です。
見積もりとはそういうものなんです。「見積もりを取ったらどこかに頼まないといけない」といった変な思い込みは捨てましょう。
ポイント② 積極的に相見積もりを取って塗装業者と会う機会を増やすこと
優良な外壁塗装業者を見つけるためにはたくさんの見積もりを取る必要があります。つまり、塗装業者と会う機会を増やさないといけないということです。
冷静に考えてみてください。数ある塗装屋の中から2、3社に会っただけで本当に優良な塗装業者に出会えると思いますか?もし出会えるとしたらそれは奇跡に近い確率です。
ただ、いっぺんに5社10社見積もりをとっても頭がパンクするので、3社取ってみてダメならまた3社追加といった感じで計画的に取ると良いでしょう。
会う機会が増えれば増えるほど、塗装業者を見分ける力が付き、優良な塗装業者に出会う確率も確実に上がります。
外壁塗装は、何千万もしたあなたの大切なお住まいに塗る工事なんです。これぐらいの作業を面倒くさいと感じていてはダメです。
ポイント③ 見積もりしてもらう塗装業者選びに時間をかけないこと
よく考えてみてほしいのですが、「見積もりしてもらう業者」=「塗装工事をしてもらう業者」ではありません。どの業者にするかという決定権、選択権はあなたにあるのです。
ですから、見積もりをしてもらう業者なんて飛び込みや訪問販売業者以外ならどこでもokなわけす。
それに、見積もりをしてもらう業者選びに時間をかけすぎると、一番肝心な業者選びの時にはすでに疲れ果てて「もうこの塗装業者でいっか」と妥協して決めるようになります。これが一番よくある失敗例です。
地元の塗装屋さんを3社ほど紹介してくれる一括見積もりサービスを使えば、無料で手間なく見積もりが取れるのでぜひ活用してみてください。
ちなみに上記サイトは、見積もりしてくれた業者さんへの断りも代行してくれますので、「断りづらいなぁ」っていうあの憂鬱な気持ちから解放され、完全ノーストレスで相見積もりが取れるので、ぜひ利用して組みてください。もちろんお金は一切かかりませんのでご安心ください。
ポイント④ 金額面だけで見積もりの良し悪しを判断しないこと
続いては、見積もりの金額面ばかりに意識を向けていると、塗装業者選びに失敗するというお話です。
もちろん安いに越したことはありませんが、外壁塗装工事の相場も知識もない状態ではまともな判断などできません。ですから、まずは「情報収集をするんだ」ぐらいの感覚で見積もりを取るようにしましょう。
例えば、
- 自宅を外壁塗装工事した場合の費用相場はどのくらいなのか
- どのような塗料があり、どんな違いがあるのか
- 塗装以外にどのような補修工事が必要なのか
- 塗装業者によってどのような違いがあるのか
といったことを意識しつつ、あなただけの判断基準を作るわけです。
これらの基準は、見積もりを取っていくうちに自然と身についています。そしてそこからが本格的に「どの塗装業者で工事をするか、どの見積もりが良いか」を判断していくわけです。金額面はそのうちの一つの要素にすぎないと考えておきましょう。
なぜ外壁塗装は相見積もりしても判断が難しいのか?
「外壁塗装の相見積もりを取ったけど、どれが良いかさっぱり分からない」という方は、ほぼ100%見積もりの取り方に問題があります。
業者に言われるがまま、お任せで見積もりを取っていませんか?
もしそうなら原因はそこです。業者になんの要望も出さずに見積もりをお願いすれば、業者おすすめの提案見積もり、つまり見積もりされた工事内容は各社バラバラのはず。となると、金額面はもちろんどの見積もりが良いかといった比較はできないのです。
例えば、同じ車とはいえ高級外車と軽自動車を比較したりしませんよね?外壁塗装工事もそれと同じなんです。
相見積もりは、工事内容を統一して初めて比較検討ができるものなんですね。ですから、見積もりしてもらう段階で「こういった内容で見積もりしてほしい」という要望を前もって伝えておかないと、後々比較が難しくなるのです。
外壁塗装の相見積もりの取り方|揃えるべき3項目の内容
では、見積もり業者に何をどのように指示して見積もりを取れば良いのか?
正直すべての内容を揃えて見積もりできればそれに越したことはないんですが、さすがに外壁塗装の知識もない初心者の方にはそれは難しいので、ここでは以下3つの項目を統一して見積もりすることをおすすめします。
1.塗料グレードを統一して相見積もりを取る
まず一つ目は「塗料を統一する」です。
塗料は、お住まいのデザインや、何年持つかという住宅の寿命に関係してくる外壁塗装工事の中で最も重要な要素と言われている項目です。そしてこの塗料グレード次第で見積もり金額も大きく変わってきます。
ですから、まず「どの塗料(商品)で見積もり依頼するか」を決め、その上で見積もり依頼するようにしましょう。
塗料の商品名までは決められないって方は、「塗料のグレード」や「何年もたせたい」という要望を伝えて見積もりしてもらいましょう♪
✅外壁塗装の塗料グレード
塗料のグレード | 耐用年数(目安) |
アクリル塗料 | 3~5年 |
ウレタン塗料 | 5~8年 |
シリコン塗料 | 8~12年 |
ラジカル塗料 | 8〜14年 |
フッ素 塗料 | 13~18年 |
無機 塗料 | 15~20年 |
※※耐用年数は住宅構造や立地条件により若干変わります。
現在、住宅用塗料でもっとも多く使用されているのが10年前後の耐用年数があるシリコングレード。逆に、アクリル塗料やウレタン塗料はコストは安いものの長持ちしないため、年々利用者も減ってきています。
外壁塗装は、どの塗料を塗ったかによって次の塗り替え時期がある程度決まってきます。
ですから、今現在の台所事情だけではなく、長期的目線で何年持つ塗料が良いかを決めていくことがポイントですね。
例えば、シリコン塗料を選んだのなら10年後にまた塗り替え時期がきますよね。その時家族はどうなっているのか?子供さんの学費や定年時期、老後の蓄えは大丈夫か、電化製品の買い替え時期などと被らないだろうか、といった点です。
塗装業者がおすすめしてくる塗料というのは、あくまでも業者都合のものでしかなんですよ♪あなたのことはほぼ考えていません。
塗料の選定で悩まれている方はこちらの記事を読んでみてください。
➡︎外壁塗装は「塗料」で8割決まる!塗料の種類と選び方を分かりやすく解説
2.塗装する範囲・箇所を統一して相見積もりを取る
二つ目は「塗装する範囲・箇所を統一する」ことです。
外壁塗装工事は、屋根や外壁といった場所以外にも、雨樋や雨戸、戸袋に外塀(そとべい)といった付帯部も同時に塗装していきます。
以下で紹介している付帯部は、基本的にはどの塗装業者でも見積もりする項目ではありますが、ウッドデッキや外塀(ブロック塀)などは業者によっては見積もりに入っていないこともよくあります。
■玄関灯
■ブロック塀
■雨樋︎(あまどい)
■雨戸・戸袋
■破風板(はふいた)・鼻隠し(はなかくし)
■水切り(みずきり)
■ウッドデッキ・濡れ縁
こうした付帯部の塗装だけで平均15〜30万近い費用がかかります。ですから、どこまで塗装するのかという範囲を明確にした上で見積もりしないと安易に比較ができません。
さらに、工事後に「ここは塗ると言ったはずだ、いや塗るとは言ってない」などの言った言わないトラブルにもつながったりしますので、とても大事なチェック項目なんです。
より詳しい内容はこちらで解説していますので、一度目を通しておいてください。
➡︎鼻隠し?軒天ってどこ?外壁塗装で知っておくべき「部位・名称」を写真付きで解説
3.補修工事の内容を統一して相見積もりを取る
最後は、「補修工事の内容を統一する」ことです。
外壁塗装工事は屋根や外壁を塗り直すだけではなく、経年変化によって劣化してしまった箇所も補修していきます。
例えば、サイディングなら外壁の目地コーキング補修だったり、モルタルなら外壁のヒビ割れ補修、屋根瓦のヒビ割れ補修や部分交換、それに破損している雨樋や換気フードの修理・取り替え工事などですね。
こういった補修工事を見積するかしないかは塗装業者の判断次第になってきますので、どこまで補修して、具体的にどのような補修をするのか、をしっかり決めて見積もりしておく必要があります。
■サイディングの目地
■屋根瓦のひび割れ
■軒裏天井(のきうらてんじょう)の剥がれ
■外付けの換気扇フードの破損
特に、コーキング補修(全面打ち替え)や雨樋の交換などの補修工事は、見積もりに含まれているかどうかで数十万もの費用差が出ますので注意しましょう。
「でも、そもそも何をどう直したら良いか分からない」と不安な方は、まずは補修内容に関しては見積もり業者に任せてみて、各社見積もりが揃った後から補修項目を調整する(追加したり削ったり)という方法もあります。
ちょっと手間にはなりますが、自宅を診断してもらい、それぞれの業者の見解(補修箇所や補修方法)を聞いてみて判断するということですね。
サイディングのコーキング補修に関する情報はこちら
➡︎外壁塗装のコーキング(シーリング)工事とは?修繕の種類や費用相場について
まとめ:外壁塗装の相見積もりの取り方とコツ
さて、今回は「外壁塗装の相見積もりの取り方」に関してもっと楽に比較ができるコツをお届けしてきました。
では最後に、今回紹介した「外壁塗装の相見積もりの取り方」をまとめておきます。
■見積もりの内容を統一する理由
見積もりの工事内容を統一することで初めて比較ができるようになる。各社バラバラの見積もりではなかなか良し悪し判断がつかない。ほとんどの方は、見積もり比較に悩んだあげく、なんの根拠もない「担当者の人柄・情熱」などで決めてしまい、結果的に後悔している。
■相見積もりで統一するべき3つの項目
- 「塗料」を揃える
- 「塗装範囲」を揃える
- 「補修内容」を揃える
今回紹介した「外壁塗装の相見積もりの取り方」は多少の知識や勉強を必要としますが、外壁塗装工事は100万を超えるような大きな買い物でもありますし、ましてや何千万もした大切なお住まいにおこなう工事ですから、そのぐらいの努力は惜しんではいけません(笑)
初めて自分の家を手に入れた時の思いをもう一度思い出して、あなたの納得いく、満足いく外壁塗装工事ができるように頑張ってください。そしてまた、新しくよみがえった住まいで大切な家族とともに楽しい思い出作りをしていきましょう♪
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