ラジカル塗料の正しい選び方と、おすすめ塗料6選

ラジカル塗料の正しい選び方と、おすすめ塗料6選

 

今回は、最近外壁塗装で人気の「ラジカル塗料の選び方について解説していきます。

 

  • ラジカル塗料っていってもたくさんありすぎて、どれが良いのか分からない…

  • 塗装屋さんが勧めてきたこのラジカル塗料って、ホントに良い塗料なのかなぁ…?

 

本記事は、こういった悩みや疑問を解決できる内容になります。

 

 

記事前半では、ラジカル塗料の良い塗料の見分け方選び方、記事後半では、塗装業界20年のプロがおすすめする「ラジカル塗料6選も紹介していますので、ぜひ最後まで読んで下さい。

 

ラジカル塗料の基本知識はこちら

ラジカル塗料とはどんな塗料?特徴や仕組み、デメリットを分かりやすく解説!

 

塗料のいろいろな種類や失敗しない選び方はこちら

外壁塗装は「塗料」で8割決まる!塗料の種類と選び方を分かりやすく解説

 

目次

ラジカル塗料の種類と性能の見分け方

 

ひとえにラジカル塗料といってもいろんな種類があります。その見分け方を知らないと塗装業者さんに言われるがままの塗料で工事しないといけなくなります。

 

ですので、提案されたラジカル塗料がどの程度の性能(グレード)を持った塗料なのか?をしっかり見分けられるようにしましょう。

 

チェックポイントは下記3点

  1. 塗料の主成分「樹脂」はなにか?
  2. 水性か油性か?
  3. 一液か二液か?

 

以下、チェックポイントを掘り下げていきます。

 

 

ラジカル塗料のグレードの違い

 

そもそもラジカル塗料とは、通常の塗料に「劣化の原因となるラジカル成分の発生を抑制してくれる機能」を付与した塗料となります。

 

ですから、もともとベースとなる塗料があり、その塗料がどのグレードの塗料なのか?で、塗料の性能がある程度予測できます。

外壁塗装の塗料性能グレード表「樹脂別」

 

 

ラジカル塗料のグレード(樹脂)は、塗料カタログなどで確認できますよ♪

 

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ラジカル塗料には水性と油性がある

 

こちらは塗料全般に言えることですが、ラジカル塗料にも「水性タイプ」と「油性タイプ」の2種類あります。考え方はボールペンやマジックと同じで、油性の方が比較的長持ちします。

 

ただし、「油性」はシンナーと混ぜ合わせて使用する為、水で薄めて使う「水性」より多少臭いがきつくなります。

 

詳細記事

外壁塗装に使う塗料は水性と油性、どちらが良い?

 

 

ラジカル塗料の一液形と二液形

 

今度は塗料の一液と二液についてです。

 

一般的には同じ塗料グレードの場合、二液形の塗料の方が長く持ちます

 

二液形は硬化剤(塗料を強制的に固めてくれる液体)を混ぜ合わせて塗装するタイプです。一液形より強靭な塗膜(塗装の膜)が形成され、密着性も高くなります。

 

詳細記事

1液と2液の違いってなに?結局どっちの塗料を選べば良いの?

 

 

ラジカル塗料の正しい選び方

 

続いては、ラジカル塗料の正しい選び方についてです。

 

ポイントは以下2点

  1. 大手塗料メーカーの製品を選ぶこと
  2. 屋根には必ず油性を選ぶこと

 

 

大手塗料メーカーの製品を選ぼう!

ラジカル塗料で失敗したくない方は「大手塗料メーカーの製品を選ぶこと」です。

 

聞いたことがないマイナーな塗料メーカーや、「当社独自のオリジナル塗料」といった出所が不明な塗料はやめておきましょう。

 

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オリジナル塗料ってどう?メリットやデメリットは?

 

 

屋根の塗料には油性タイプを!

あと「屋根には必ず油性を選ぶこと」です。

 

理由は、屋根は外壁より痛みの進行が早いためです。塗料は水性より油性の方が長く持ちますので、油性タイプの塗料がおすすめです。

 

ちなみに日本ペイントの担当者も『屋根だけは油性の塗料を奨めて下さい』と推奨していました!

 

 

おすすめラジカル塗料6選!

 

ではここからは、各塗料メーカーが販売している中から、本当におすすめできるラジカル塗料をピックアップして紹介していきます。

 

【注意点】

※平米単価は、各塗料メーカー公表の最新版「設計単価表」より抽出しています。

※平米単価は、300㎡以上の大型建造物を対象とした価格帯となりますので、一般住宅の場合、表示より若干高くなることがあります。

※期待耐用年数は、メーカー公表のカタログ数値ではなく、私個人の経験を踏まえたよりリアルに近づけた厳しめの年数で記述しています。

 

日本ペイント「パーフェクトシリーズ」

 

日本で一番最初に「ラジカル塗料」を世に排出したのがこちらの日本ペイント株式会社。”シリコンより性能高く、ウレタン並みのコストパフォーマンス”をテーマに開発。

 

塗料の主成分(ベース樹脂)はアクリルですが、”アクリルの純度を極限まで上げることで、今までにない強い耐候性が実現した”とのこと。※日本ペイント担当者談。

 

外壁用ラジカル塗料「ファインパーフェクトトップ」

 

日本ペイント「ファインパーフェクトトップ」カタログ

 

  • 商品名ファインパーフェクトトップ
  • 樹 脂:アクリル
  • タイプ:1液形
  • 特 性弱溶剤(油性)
  • 単 価:3,410円/㎡

 

ニッペのパーフェクトシリーズの中では油性タイプの「ファインパーフェクトトップ」がイチオシです。コスパも良く仕上がりも良い。それにこれまで塗装してきたお住まいの経過をみてもかなり”持ち”が良い印象です。

 

屋根用ラジカル塗料「ファインパーフェクトベスト」

 

日本ペイント「ファインパーフェクトベスト」カタログ

 

  • 商品名ファインパーフェクトベスト
  • 樹 脂:アクリル
  • タイプ:2液形
  • 特 性弱溶剤(油性)
  • 単 価:3,660円/m²

 

屋根にラジカル塗料を塗るなら、こちらの「ファインパーフェクトベスト」がおすすめ。ただし、屋根は外壁より痛みの進行が早いので、塗料のグレードをワンランクかツーランク上げて、シリコン塗料やフッ素塗料といった耐久性の優れた塗料も検討に入れて比較するのもアリです。

 

おすすめシリコン塗料 9選!

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エスケー化研「エスケープレミアムシリーズ」

 

続いては、日本三大塗料メーカーの1社「エスケー化研」から発売されている「エスケープレミアムシリーズ」。こちらは、いまではラジカル塗料の定番塗料となりつつありますね。

 

外壁用ラジカル塗料「エスケープレミアムシリコン」

エスケー化研「エスケープレミアムシリコン」カタログ

 

  • 商品名エスケープレミアムシリコン
  • 樹 脂:シリコン
  • タイプ:1液形
  • 特 性水性
  • 単 価:3,400円/㎡

 

水性系のラジカル塗料といえばこちらのエスケープレミアムシリコンがイチオシです。塗装屋さんからも人気の材料の一つですね。理由は、安くて扱いやすくて高性能だから。水性系ですが塗料としての性能もそこそこあり、コスパが高いラジカル塗料の代表格です。

 

屋根用ラジカル塗料「エスケープレミアムルーフSi」

 

エスケー化研「エスケープレミアムルーフSi」カタログ

 

  • 商品名エスケープレミアムルーフSi
  • 樹 脂:シリコン
  • タイプ:2液形
  • 特 性弱溶剤(油性)
  • 単 価:3,600円/m²

 

こちらの「エスケープレミアムルーフSi」は2液溶剤形(油性)。ちなみに屋根は必ず油性を選びましょう。じゃないと長く持ちません。性能としては先に紹介した日本ペイントの「ファインパーフェクトベスト」とほぼ同等品(同じレベル)です。

 

関西ペイント「アレスダイナミックシリーズ」

 

日本三大塗料メーカーの1社の関西ペイント。その関ペから販売されているラジカル塗料が、こちらの「アレスダイナミックシリーズ」。塗料の性能は上記2社に引けを取らないレベルですが、関西ペイントの塗料を主軸に扱う塗装屋さんは意外に少なかったりします。

 

外壁用ラジカル塗料「アレスダイナミックTOPマイルド」

 

関西ペイント「アレスダイナミックTOPマイルド」カタログ

 

  • 商品名アレスダイナミックTOPマイルド
  • 樹 脂:シリコン
  • タイプ:2液形
  • 特 性弱溶剤(油性)
  • 単 価:3,000円/㎡

 

こちらの塗料の最大の特徴は、なんといっても「2液形」という点です。外壁用で2液形ラジカル塗料は、3大塗料メーカー唯一の取り扱いとなります。私自身これまであまり扱ってきませんでしたが、かなり高性能な塗料であることに疑いの余地はありません。

 

屋根用ラジカル塗料「アレスダイナミックルーフ」

 

関西ペイント「アレスダイナミックルーフ」カタログ

 

  • 商品名アレスダイナミックルーフ
  • 樹 脂:シリコン
  • タイプ:2液形
  • 特 性弱溶剤(油性)
  • 単 価:3,240円/㎡

 

こちらの塗料は先に紹介した「ファインパーフェクトベスト」や「エスケープレミアムルーフSi」とほぼ同グレードの塗料です。

 

まとめ:ラジカル塗料の正しい選び方と、おすすめ塗料6選

 

ということで、今回は本当におすすめ出来るラジカル塗料を紹介させていただきました。

 

ラジカル塗料の最大のメリットは「安くて長く持つコスパの高さ」になりますので、それらを踏まえた上で信頼できる塗料メーカーから厳選して6商品ピックアップしました。

 


最後に目的別にまとめておきます。

 

【外壁用】ラジカル塗料

おすすめ
  • 日本ペイント「ファインパーフェクトトップ
  • 関西ペイント「アレスダイナミックTOPマイルド
水性系ならこちら
  • エスケー化研「エスケープレミアムシリコン

 

 

【屋根用】ラジカル塗料

すべて油性2液形
  • 日本ペイント「ファインパーフェクトベスト
  • エスケー化研「エスケープレミアムルーフSi
  • 関西ペイント「アレスダイナミックルーフ



上記ラジカル塗料であれば、性能面・信頼面・コスパ面も含め、まず間違いないでしょう。



今回紹介した塗料以外にも、より高性能で20年近く持つといわれている「無機系」ラジカル塗料もありますが、個人的にはそっちを選ぶぐらいなら、個人的にはラジカル機能を含まない純粋なフッ素塗料や無機塗料(弱溶剤・二液形)をおすすめします

 

理由は、無機系ラジカル塗料には今のところ「二液形・弱溶剤」がない点と、ラジカルを抑制する添加物を塗料に混合する為に、塗料に含まれる「樹脂の純度が下がる」と考えられるためです。

 

それにフッ素や無機塗料のような高額塗料に関しては、やはり新しく開発された塗料よりは、長い歴史や実績がある塗料の方が間違いないと思うわけです。

 

 

耐久年数を選ぶのか、コスパを選ぶのか、目的によって塗料を選択していくと良いでしょう♪

 

以上、今回はラジカル塗料のおすすめ6選の紹介でした。

 

 

塗料選びのすべてがわかる記事

 

シリコン塗料

 

ラジカル塗料

 

フッ素塗料

 

無機塗料

 

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この記事を書いた人

年商6億の元塗装会社社長がお届けする外壁塗装の豆知識。業界20年の経験・体験をもとに、他では聞けない役立つ情報から裏情報までお届けしています!
<これまでの経歴>
大手不動産会社勤務、大手塗装会社勤務、2015年塗装会社設立、約20年以上にわたり建築塗装全般に携わり、現在は塗装業のコンサル事業を展開。

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