リシン吹き付け塗装ってどう?家の塗り替えに向いているか徹底解説

塗料

 

外壁塗装の塗り替えの種類もたくさんありすぎて、正直良くわからないですよね。

ですから今回は、新築時によく使用されていた「リシン吹き付け塗装」にスクープして分かりやすく解説していきます。

 

✅対象者はこんな方です。

リシン吹き付けって、いったいどんな塗装だろうか…

外壁の塗り替えで使うのはありかしら…

建てた工務店の見積もりにはリシン吹き付けって書いてあったけど…

新築の時の塗装は確か…リシン吹き付けじゃなかったかしら…

 

本記事を読むと、「リシン吹き付け」についての最低限必要な塗装知識を手に入れることが出来ます。

その情報をもとに、ご自宅の塗り替え時に「リシン吹き付け」塗装が適しているかどうかの判断ができるようになります。

ではさっそく見ていきましょう。

リシン吹き付けとはどんな塗装なのか

リシン吹き付けとは、塗料の中に砕いた石や砂を混ぜ合わせ、それをそのまま一緒に壁に吹き付けるという塗装工法です。

表面がツルツルした単調な一般塗装とは異なり、細かい砂粒状のザラザラした質感が特徴的で、外壁の表面を滑らすように触ってみると、手に傷が出来てしまうほどです。

 

もう一つ通常の塗料と違う点といえば、「ツヤ消し(マット)仕上げになる」というところです。

ツヤ消し塗料は、非常にシックで落ち着き感が演出でき、「和風のお住まい」や「南国風ヨーロッピアンテイストなお住まい」にもとてもよく合います。

 

「リシン吹き付け」は、以前はモルタル壁の仕上げ塗装として新築時によく使用されていました。

しかし最近では「リシン吹き付け」よりも耐久性に優れ、作業性も良く、見た目もオシャレなサイディング材が普及し、新築分野でもあまり使用されることがなくなってきています。

 

こちらがリシン吹き付けの実際の拡大写真です。とてもザラザラ、ゴツゴツした表面に仕上がりますよね。

リシン吹き付けは何年ぐらい持つのか?

リシン吹き付け塗装の耐久年数は、約5~7年です。

塗料を構成する樹脂(主成分)は、主にアクリル樹脂となります。

アクリル樹脂は、塗料の中で最も低いランクです。

その分価格も、数ある住宅塗料の中でもかなり安価です。

 

✅リシン吹き付けのデメリット

  1. 耐久性が低い
  2. 塗装の表面がボコボコしている為汚れやすい
  3. 防水性があまりないので水を吸うと、数年で藻・カビが発生しやすい
  4. チョーキング現象が分かりづらく、*劣化の状況が判断しずらい。

 

*リシン吹き付けの場合の劣化判断方法

通常、劣化した壁を触ると白い粉の様なものが手に付きます。これをチョーキング現象といいます。

しかし「リシン吹き付け」の場合、塗装表面がザラついている為に粉が手に付きにくく、劣化しているかどうかの判断が分かりづらくなります。

その為、「リシン吹き付け」の場合はこちらの方法で確認してみて下さい。

  1. まず外壁表面を触ってみる
  2. ザラザラした骨材(砂や石)がポロポロ落ちるか確認

 

もし写真のようにボロボロと落ちるようであれば、そろそろ塗り替えのサインです。

リシン吹き付けは住宅の塗り替えに向いているのか

率直に申し上げて、リシン吹き付けは住宅塗り替えに向いているとは言いずらい塗料です。

理由は、上記で繰り返し書いた様に、塗り替えしても5~7年程しか持たないからです。

塗り替えして10年も経たないうちに、また塗装時期がきてしまいます。

要するに、どう考えてもコスパ(費用対効果)が悪すぎるんですね。

 

そういった観点から、住宅の塗り替えの際に「リシン吹き付け塗装」を特に説明なしに提案してくるような業者は、ちょっとどうかなと感じます。

少なくとも私の知り合いではそういった業者はいません。

もちろんお客さんの要望があれば別ですが。

 

あと最近では、和風のお住まいや、ヨーロッピアンテイストなジョリパット仕上げのお住まいで、どうしても現状の「ツヤ消しの風合いなどを残したい」っていう方も結構いたりします。

その場合は、ちゃんとそれらに適した塗料がありますので、そちらを検討するのが得策です。

自分に合う塗料を調べたい方は⇒こちらへ

 

あと、余談ですが最近では吹き付け塗装工法そのものが減ってきています。

一番の理由は、「ご近所に塗料が飛散するリスクがあるから」です。

リシン吹き付けは、名前の通り吹き付けでしか施工できません。

 

せっかくの塗装工事も、ご近所とのトラブルひとつで台無しになってしまいますので、極力そういったリスクは業者もお客さんも避けたいところです。

※外壁や瓦の種類、構造の性質などにより、吹き付けをしたほうが仕上がりが良いケースもあります。

 

ちなみに、吹き付け仕上げとローラー(手塗り)仕上げの耐久性の違いはほぼありません。

これ、けっこう気にされてる方が多いので一応補足です。

 

リシン吹き付けと弾性リシン吹き付けとの違い

リシン吹き付けの中で、弾性リシン吹き付けというものがあります。

塗料でいう弾性とは、「弾力性のある、伸縮性がある」という意味です。

ですから、通常のリシン吹き付けよりも伸び縮みしやすい性質を持っています。

よって、ひび割れを起こしやすいモルタル壁などに適した塗料です。

耐久年数はリシン吹き付けとさほど変わりません。

 

✅弾性リシンの見分け方

指先の爪など、尖ったもので押してみる

  • ムニュッとヘコめば⇒弾性リシン吹き付け
  • バリっと割れたら⇒通常リシン吹き付け

 

「リシン吹き付け」と「リシン掻き落とし」はどちらがいい?

これについて勘違いされている方が多いんですが、「リシン掻き落とし」と「リシン吹き付け」はまったくの別物です。

 

もとはドイツから、「リシン」という名のセメントモルタル材が日本に入ってきて、それを外壁に塗り、そのあとワイヤーブラシなどで掻き落とす(削って表面をデコボコにする)工法のことを「リシン掻き落とし」もしくは「モルタル掻き落とし」などといいます。

その見た目や風合いが、当時では今までにない上質で落ち着いたものだったということで人気が出て、それを安価で簡易的にマネできないものかと開発されたものが、「リシン吹き付け」というわけです。

ですから、「掻き落とし」とは塗装工事ではなく、左官工事となります

住宅の塗り替え時に使用することはまずありません。

 

リシン吹き付けにはアスベストを含んでる?

結論から言えば、今のリシン吹き付けにはアスベストは含まれていません。

正確には、2006年以降に製造されたリシン吹き付け材は問題ありません。

 

なぜ「リシン吹き付け」にアスベストが関係しているのか。

それは、2006年以前に使用されていた「リシン吹き付け」や「その他の吹き付け塗料」に、アスベスト(石綿)が含まれているものがあったからです。

 

詳しく知りたい方は、日本建築仕上材工業会(略称:NSK工業会)のHPでご確認ください。

 

リシン吹き付けについてのまとめ

今回はリシン吹き付けについての基本的な知識を記事にしてみましたが、いかがだったでしょうか。 

「リシン吹き付け」をまとめてみると…

  • 塗装価格は非常に安い
  • 耐久年数は5~7年程度
  • コストパフォーマンスは良くない
  • 藻・カビが発生しやすく汚れやすい

といった感じです。

安価な塗料だけに、やはりそれ相応の塗料だということが分かります。

 

✅こんな方には「リシン吹き付け」は向かない

  • なるだけ塗装を長く持たせたい
  • 塗り替えの回数を極力減らしたい

 

✅こんな方に「リシン吹き付け」はオススメ

  • 数年おきに家の色を変えて楽しみたい
  • 家をそんなに長く持たせなくてもいい
  • なにがなんでも価格第一優先

 

今回の記事は、家の塗り替えにリシン吹き付けを使用してはダメだという記事ではありません。

最終的に何を塗るかを決められるのは、やはり家に住むお客さんとなりますので。

 

問題なのは、

「リシン吹き付けが、どういった塗装なのか」という事前情報を持たずに塗装をしてしまうことです。

 

塗料にはそれぞれメリット、デメリットがあります。

リシン吹き付けの耐久年数や美観などのメリット、デメリットを理解した上で使用するのであれば、とても良い塗料だと思います。

しっかりとその塗装の情報や知識を理解した上で、お住まいの将来設計や目的と合う塗装工事を行うことをオススメします。

 

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