外壁塗装の見積書の比較ポイント10項目

外壁塗装の見積書の比較ポイント10項目

 

外壁塗装の見積もりを何社か取ったけど、どこを比較すれば良いのか分からない。決め手はどこなの?

 

確かに外壁塗装の見積書の比較検討は、なかなか素人ではむずがしいものですよね。

 

どうしても見積書のトータル金額だけに目がいき、「なぜその見積もり金額になっているのか?」という内訳理由や違いも分からないまま良いか悪いか判断してしまうんですねー。

 

それに、見積もり業者に聞いても「うちのが一番ですよ」としかいわないし、誰にも相談できないっていうのもあるのかもしれませんね。

 

そこで今回は、業界歴20年の私が外壁塗装の見積書の比較すべき項目の中から、特に重要な10項目を厳選して分かりやすく紹介していきます。

 

目次

外壁塗装の見積書で必ずチェックしておくべき比較ポイント10項目

 

ではさっそく外壁塗装の見積書の比較ポイントを紹介していきます。

 

重要度の高い項目から順に書いていますので、もし時間がない方は上から6項目までは必ず確認するようにしてください。

 

 

見積比較ポイント1 塗料のグレードとm2単価

見積比較ポイント1 塗料のグレードとm2単価

 

  • 塗料はどのグレードか?
  • そのグレードに見合うm2単価になっているか?

 

塗料は、外壁塗装工事でもっとも重要な要素です。どの塗料を選んだかにより次の塗り替え時期が決まります。見積もりを比較検討する上で一番先に確認しなくてはいけない最重要ポイントです。

 

■塗料グレード別 耐用年数とm2単価

塗料グレード 耐用年数 m2単価
アクリル塗料 約3~5年 800~1,500円/㎡
ウレタン塗料 約5~8年 1,500~3,500円/㎡
シリコン塗料 約8~13年 2,500~3,800円/㎡
ラジカル塗料 約8~15年 2,500~5,000円/㎡
フッ素塗料 約13~18年 4,000~6,000円/㎡
無機塗料 約15〜20年 4,500~6,000円/㎡

※耐用年数は目安。塗料の商品や立地条件などによって変動します。

 

いくらトータルコストが安くても塗料グレードが低ければ意味がありません。将来設計と費用対効果を考え、最適な塗料を選びましょう。

➡︎外壁塗装は「塗料」で8割決まる!塗料の種類と選び方を分かりやすく解説

 

 

見積比較ポイント2 塗料メーカーを確認

見積比較ポイント2 塗料メーカーを確認

 

  • 塗料はどこのメーカーの製品か?
  • マイナーメーカーは△、オリジナル塗料は×。

 

塗料のメーカー名をチェックしましょう。

 

日本ペイントや関西ペイント、エスケー化研などの大手メーカーは、価格は高いですが信頼性は間違いありません。一方、オリジナル塗料などは性能が不透明なので控えた方が良いでしょう。

 

➡︎外壁塗装のオリジナル塗料ってどうなの?使うメリットやデメリットとかある?

 

 

見積比較ポイント3 屋根・外壁の塗装面積(m2数)

見積比較ポイント3 屋根・外壁の塗装面積(m2数)

 

  • 外壁や屋根の面積︎(㎡)を比較
  • 面積が大幅にズレてるものはないか?

 

見積書の外壁や屋根の面積(m2)を確認しましょう。計測方法(測り方)によって屋根・外壁の面積は若干変わりますが、それでも誤差は20m2前後

 

 

大幅に面積が違う見積書は要注意です。適当な塗装業者ほどm2面積も適当です!

 

➡︎外壁塗装の外壁面積(平米数)なぜこんなに違う?その理由と正しい計算方法

 

 

見積比較ポイント4 付帯部塗装(範囲・箇所)を確認

見積比較ポイント4 付帯部塗装(範囲・箇所)を確認

 

  • 塗装する付帯部はどこか?
  • 塗らない付帯部はどこか?

 

付帯部とは、屋根・外壁以外の塗装部分のことです。雨樋や雨戸・戸袋、その他ウッドデッキや外塀(ブロック塀)などがそれにあたります。

 

 

塗らない箇所が少ない見積もりは安くて当たり前です。付帯部名称や相場単価が分からない方は下記で解説しています。

 

➡︎【外壁塗装】見積書の見方をプロが徹底解説!各項目の説明や相場単価も紹介

 

 

見積比較ポイント5 補修する箇所を確認

見積比較ポイント5 補修する箇所を確認

 

  • どこを補修することになっているか?
  • どんな補修方法で直すのか?

 

補修箇所の有無を確認しましょう。コーキング目地補修やクラック(ひび割れ)補修、屋根瓦のひび割れ補修、破損した雨樋の補修などです。

 

 

補修箇所が多ければその分見積もり金額も高くなります。自宅にどの補修が必要なのかも含めて比較検討する必要があります。

 

➡︎モルタル壁の塗り替え時期と正しいメンテナンス方法

➡︎サイディングボードの塗り替え時期と費用、正しいメンテナンス方法をプロが解説

 

 

見積比較ポイント6 保証の有無と保証期間

見積比較ポイント6 保証の有無と保証期間

 

  • 保証はあるか?
  • 書面で発行するか?
  • 何年間保証することになっているか?

 

見積書には書いていない項目の保証面の確認です。素人では工事後すぐには良し悪し判断はできません。それに、不具合が起こるのは工事後です。万が一に備え、保証書の発行している会社を選びましょう。

 

保証期間は長ければ良いというものではありません。保証書に関する詳しい内容は下記で解説しています。

 

➡︎外壁塗装の保証範囲や保証年数の疑問も一発解決!よくあるトラブル事例もあわせて紹介!

 

 

見積比較ポイント7 塗料は水性か油性か

見積比較ポイント7 塗料は水性か油性か

 

  • 使用する塗料は水性か油性か?
  • 性能は、水性<油性

 

塗料には水性油性の2種類の性質があります。性能は油性塗料が上です。ただ、油性タイプは多少臭いがしますのでその点だけお忘れなく。

 

  水性塗料 油性塗料
性 能 低い 高い
価 格 安い 高い

※上記は同性能の塗料で比較した場合の違いです。

 

臭いに敏感でなければ油性がおすすめ。水性と油性の詳細は下記記事で解説しています♪

 

➡︎外壁塗装に使う塗料は水性と油性、どちらが良い?

 

 

見積比較ポイント8 塗料タイプは一液型か二液型か

見積比較ポイント8 塗料タイプは一液型か二液型か

 

  • 一液型塗料か二液型塗料か?
  • 性能は、一液型塗料<二液型塗料

 

塗料には、そのまま塗れる「一液型」と、硬化剤(塗料を固める材料)を混ぜ合わせて塗る「二液型」が存在します。塗料性能は、2液型塗料が上。塗料グレードが同じなら2液型塗料一択です。

 

  1液型 2液型
性 能 低い 高い
価 格 安い 高い

※上記は同性能の塗料で比較した場合の違いです。

 

 

おすすめは二液型塗料!

 

➡︎1液と2液の違いってなに?結局どっちの塗料を選べば良いの?

 

 

見積比較ポイント9 塗り重ね回数(工程数)を確認

見積比較ポイント9 塗り重ね回数(工程数)を確認

 

  • 塗装の塗り重ね回数は3回塗りになっているか?

 

塗料の塗り重ね回数(工程数)を確認しましょう。通常は3回塗りですが、状況により4回塗りや2回塗りになることもあります。その場合は、なぜその回数なのかを見積もり業者に確認しましょう。

 

 

勘違いされている方が多いんですが、塗料は理由もなく必要以上に塗りすぎると逆効果なんですよ♪

 

➡︎2回塗りは手抜き?4回塗りだから安心?外壁塗装の適正な塗り重ね回数とは?

 

 

見積比較ポイント10 足場の種類と㎡単価

見積比較ポイント10 足場の種類と㎡単価

 

  • どんな足場を組むのか?
  • その足場相応の単価になっているか?

 

確認する内容は足場の種類単価です。

 

外壁塗装工事で使用される足場は、2本の鉄パイプをクランプという金具で繋ぎ合わせて組み上げる単管足場(単管ブラケット)と、新築時にも使用されるくさび式足場(通称 ビケ足場)の2タイプです。

 

どちらの足場でも問題ありませんが、単管足場の方が若干安いので価格チェックしておきましょう。

 

 

■それぞれの足場の特徴と単価は以下の通りです。

  単管足場 くさび式足場
見た目 貧素 立派
安全性 普通 高い
価 格 安い 高い

 

 

足場に関する詳しい情報は下記でも解説していますよ♪

 

➡︎こんな足場には注意!外壁塗装工事の危険な足場や手抜き足場の見抜き方

 

 

番外編|工事業者の質も外壁塗装では重要な比較要素

 

番外編として、外壁塗装工事を行う業者の質もとても大事な要素となります。

 

どんなに素晴らしい塗料で安い見積もりを持ってこようが、メインの塗装工事が雑だったりいい加減だとまったく意味がありません。見積もりから契約に至るまでの間、しっかりと塗装業者を見極めていく時間にすると良いですよ♪

 

見積もり時に診断する「良い業者の見分け方」はこちらでも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

➡︎信頼できる外壁塗装の優良業者の共通点とは?見分け方をプロが分かりやすく解説!

 

 

 

最後に|外壁塗装の見積書 比較ポイント10項目

 

さて、今回は外壁塗装の見積書で悩めるあなたに「見積もり比較の10つのポイント」を紹介してきました。

 

今回紹介した10項目は、私が長年塗装業をやっているからこそ気付ける見積もり比較ポイントなので、ぜひ実践してみてください。



でも、もっと簡単な見積もり比較方法があるとすれば、やっぱり見積もりを取る前の段階で内容をある程度決めておいて、その上で見積もりを取ることなんです。じつはこの方法が一番比較が楽です(笑)

 

結局のところ悩む理由って、見積書の内容が各社違うからであり、そのせいで比較が難しくなってわけが分からなくなっちゃってるんですよねー。

 

もし挑戦してみたいなと思う方は、こちらの記事を読んで実践してみてください。たった3つの項目を決めてから見積もりするだけで、劇的に比較検討が楽になりますよ♪

あわせて読みたい
外壁塗装の相見積もりの取り方。コツが分かれば比較が面白いほど楽になる! 外壁塗装は相見積もりが大事っていうから、とりあえず何社か取ってみたけど、どれが良いやらさっぱり分からん…   なんてことになってませんか?   そうなんで...



あと、また見積もりの取り直しは面倒くさいなと思われる方は、無料で地元優良塗装屋の見積もりが複数取れる「一括見積もりサービス 」もあるので、手間なく実践できますよ。

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この記事を書いた人

年商6億の元塗装会社社長がお届けする外壁塗装の豆知識。業界20年の経験・体験をもとに、他では聞けない役立つ情報から裏情報までお届けしています!
<これまでの経歴>
大手不動産会社勤務、大手塗装会社勤務、2015年塗装会社設立、約20年以上にわたり建築塗装全般に携わり、現在は塗装業のコンサル事業を展開。

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