吹き付けタイル(ボンタイル)とは?写真(画像)を見ながら分かりやすく解説

吹き付けタイル(ボンタイル)とは一体どんなものなのか。

 

今回は、吹付タイル(ボンタイル)が分からない人を対象に記事を書いていきます。

 

これを読むことで、吹き付けタイル(ボンタイル)とは「どんな塗装なのか」が分かるようになります。

そして、吹き付けタイル(ボンタイル)の「メリットやデメリットを知る」ことができ、「自身のお住まいの塗り替えに適しているかどうか」も分かるようになります。

 

塗り替えの知識は非常に重要になりますので、しっかりと理解して万全を期して望んでください。

まったく知識がない方でも理解できるよう、専門用語を極力使わず分かりやすく解説していきます。

 

目次

吹き付けタイル(ボンタイル)とはいったいどんな塗装なのか。

吹き付けタイル(ボンタイル)と聞くと、どうしても語尾の「タイル」が強調されてしまいます。

でも、皆さんがよく知る「タイル」ではありません。

 

こちらが吹き付けタイル(ボンタイル)の画像です

吹き付けタイル(ボンタイル)の写真

 

似ても似つかないですよね。

そうなんです、タイルとは名ばかりで、実は全く違うものなんです。

 

吹き付けタイル(ボンタイル)は「タイル」ではない

タイルでもないのにタイルの名前が入ってる、はっきり言って分かりずらいですよね。

 

では、なぜタイルでもないのに「吹き付けタイル(ボンタイル)」という名前が付いたのか

 

じつは、ボンタイルの由来は「商標ブランド」なんですね。

※「ボンタイル」⇒ドイツ・クノール社の商品ブランド名
(1964年から日本でも使用され始める)

 

写真を見てもらったら分かるように、表面はツルツルでボコボコと柄模様が付いていますよね。

この柄模様のことを、「吹き付けタイル(ボンタイル)」というわけです。

 

吹き付けタイル(ボンタイル)と、リシン吹き付けやスタッコ吹き付けとの違いは?

吹き付けタイル(ボンタイル)と同じような塗装工法で、「リシン吹き付け」「スタッコ吹き付け」といった塗装工法もあります。

 

雰囲気は非常に似ていますが、塗装の工法はまるで違います。

 

実際の画像がこちら

吹き付けタイル(ボンタイル)の写真

 

リシン吹き付けの写真

 

スタッコ吹き付けの写真

 

 

そしてこちらが「比較表」です

工 法 仕上がり表面 塗装の仕方
吹き付けタイル(ボンタイル) ツルツルしている 別で柄模様を作って塗装する
リシン吹き付け 細かくザラザラ 塗料に混ぜて一緒に吹き付ける
スタッコ吹き付け 柄が大きくザラザラ 塗料に混ぜて一緒に吹き付ける

 

どちらかというと吹付タイル(ボンタイル)の方が手間が掛かり、塗装技術が必要ですね。

ご自宅のお住まいにどういった塗装がしているのかを確認する際には、「仕上がり表面」を確認してみて下さい。

外壁の柄の表面が「ツルツル」していれば、吹付タイル(ボンタイル)確定です。

 

吹き付けタイル(ボンタイル)は塗り替えに向いているか?

ここまで、「吹き付けタイル(ボンタイル)とはいったいどんな塗装なのか」について解説してきました。

吹き付けタイル(ボンタイル)について、ある程度理解できたんじゃないかなと思います。

 

次は、お住まいを塗り替える場合に、吹付タイル(ボンタイル)塗装は適しているか」について、解説していきます。

 

吹き付けタイル(ボンタイル)のメリットはこちら

吹き付けタイル(ボンタイル)の最大の特徴は塗装の表面がツルツルしていることです。

ガラ模様を付ける塗装工法の中でも、表面がツルツル仕上がるものは他にありません。

では、表面がツルツルしていると何が良いのか、それがこちらです。

 

✅ 吹き付けタイル(ボンタイル)のメリットはこちら

  1. 雨水がたまりにくく、藻・カビが付きにくい
  2. 汚れが付着しにくい(流れていく)

 

模様を付けて塗装するタイプの、「リシン吹き付け」や「スタッコ吹き付け」、それに「スキン仕上げ」「ジョリパッド仕上げ」などという塗装工法と比べても、間違いなく汚れにくい塗装です。

【補 足】
「汚れが付きにくい」=「長く持つ」ということではありません。
塗料の耐久年数(どれだけ長く持つか)は、最後に塗り上げる塗料の樹脂(アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素・無機)で大きく変わります
現在、新築で塗られている吹き付けタイル(ボンタイル)の9割以上は、アクリル(5~7年の耐久性)塗料が塗られています。

 

吹き付けタイル(ボンタイル)を、塗り替え塗装として使用する場合のデメリット とは?

汚れが付きにくい「吹き付けタイル(ボンタイル)」ですが、外壁の塗り替えに使用する場合、デメリットもあります。

 

✅ 吹き付けタイル(ボンタイル)のデメリット

  • 吹き付けタイル(ボンタイル)で塗り替える場合、通常よりも塗装の工程数(作業数)が増える為、その分工事費用も上がる
    ①「下塗り」
    ②「柄ベース吹き付け」
    ③「中塗り吹き付け
    ④「上塗り吹き付け」

 

通常の塗り替え3工程(3度塗り)に対して、吹き付けタイル(ボンタイル)の塗り替えの場合、最低でも4工程仕上げ(4度塗り)となります。

 

4工程になると、その分「材料費」や「作業費」などの手間がかかりますので、費用も上がってしまうわけですね。

 

吹き付けタイル(ボンタイル)のまとめ

さて、今回吹き付けタイル(ボンタイル)について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

 

個人的には、吹き付けタイル(ボンタイル)を、塗り替え用の塗装として利用するのはあまりお勧めしません

理由は、「塗料の耐久年数のわりに、コストパフォーマンスが悪いから」ですね。

 

むしろ、吹き付けタイル(ボンタイル)にかける費用があるのなら、その費用で塗料のグレードを上げた方が得じゃないかなと思います。

 

もちろん、人ぞれぞれ考えがあり、それに合わせて塗料を選ぶものなので、一概に「こうあるべきだ」ということは出来ませんが。

 

どうしても吹き付けタイル(ボンタイル)の柄模様を付けたいと考えている方は、多少費用がかかりますが、「シリコン樹脂塗料」「フッ素樹脂塗料」で、塗料自体のグレードを上げて「吹き付けタイル塗装(ボンタイル塗装)」にすると、より長くお住まいを維持することが出来ますよ。

 

 

まぁ、どちらにしても「外壁塗装にはどんなタイプの塗料があるのか」を知った上で工事を勧めていかないと、なかなかイメージ通りの仕上がりにはなりません。

ましてや、そういった塗料の知識や情報がない状態で、外壁塗装の見積もりを取ったところで、比較すら出来ないものです。

 

 

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この記事を書いた人

年商6億の元塗装会社社長がお届けする外壁塗装の豆知識。業界20年の経験・体験をもとに、他では聞けない役立つ情報から裏情報までお届けしています!
<これまでの経歴>
大手不動産会社勤務、大手塗装会社勤務、2015年塗装会社設立、約20年以上にわたり建築塗装全般に携わり、現在は塗装業のコンサル事業を展開。

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