外壁塗装の費用相場はいくら?なぜこんなに見積もり価格に幅があるの?

外壁塗装の費用相場はいくら?なぜこんなに見積もり価格に幅があるの?

 

今回は外壁塗装の見積もり相場について解説していきます。

 

  • 外壁塗装の見積もり相場ってどのくらいなんだろう?
  • 予算が分からなければ出来るかどうかも分からないし。
  • 騙されないためにも、高いか安いかの判断基準は持っておきたい。

 

そう思って外壁塗装の費用相場を調べている方も多いと思いますが、最初にお話ししておくと、外壁塗装に相場というものは存在しません

 

 

なにそれ?
なんで相場がないの?

 

 

外壁塗装は、家の条件や工事の内容によって費用が変動します
ようするに、あなたの家だけにカスタマイズされたオリジナル工事なんです。

 

 

でも「何坪なら○○万ぐらい」っていう坪単価相場表もあるよね?

 

 

坪数の相場表はデタラメです。
現在「坪数から費用(相場)を積算」することは業界タブーです

 

 

じゃぁどうすれば費用がわかるの?予算が分からなければ計画も立てられないよね?

 

 

ということで今回は、外壁塗装をする際の費用の目安になる「実際に工事したお住まいの外壁塗装の費用」を数パターン紹介します。

 

そして、いざあなたのお住まいを工事する際には、どのようにして外壁塗装の費用が決まっていくのか?という「価格の仕組み」も紹介していきます。

 

ぜひ最後まで読んで、外壁塗装工事に役立ててください。

 

 

目次

実際に工事した外壁塗装の費用・価格一覧表を紹介

 

まず最初に、これまで私が実際に工事した現場の中から、価格・坪数・築年数といった情報も含めていくつかピックアップしましたので、だいたいの費用の目安としてお使いください。

 

外壁塗装の工事費 実例9現場

築年数 階 数 坪 数 メーカー 施工場所 金 額
13年 総2階 42坪 大和ハウス 屋根・外壁 131万
16年 2階建 43坪 セキスイハイム 屋根・外壁 155万
32年 2階建 50坪 工務店 外壁 96万
16年 平屋 32坪 工務店 屋根・外壁 110万
8年 平屋 33坪 工務店 屋根・外壁 81万
18年 2階建 54坪 ヘーベルハウス 屋根・外壁 283万
21年 2階建 48坪 一条工務店 屋根・外壁 166万
43年 2階建 36坪 工務店 外壁 124万
12年 3階建 120坪 工務店 外壁 387万

(※上記データは弊社で請け負った工事集計によるもの)

 

 

外壁塗装の予算目安としては、屋根外壁を塗装して最低でも100万〜の費用が必要となります。

 

ただ、ここで注目して欲しいのは、同じぐらいの大きさの家なのに費用にかなりの幅があるという点です。



✔︎たとえばこちら【比較①】

築年数 階 数 坪 数 メーカー 施工場所 金 額
13年 総2階 42坪 ダイワ 屋根・外壁 131万
16年 2階建 43坪 ハイム 屋根・外壁 155万

 

どちらも大手ハウスメーカーで坪数も変わらないのに、セキスイハイムの家が20万ほど費用が高くなっています。



✔︎さらにはこちらも【比較②】

築年数 階 数 坪 数 メーカー 施工場所 金 額
16年 平屋 32坪 工務店 屋根・外壁 110万
8年 平屋 33坪 工務店 屋根・外壁 81万

 

どちらも地元工務店が建てた平屋の家で同じ坪数なのに、金額が30万も違います。



家の大きさは変わらないのに何が違うの?

 

 

使っている塗料のグレードや、塗装する面積が違うためです。外壁塗装の価格は「家の大きさ」以外にも、いろんな要素が関係しているんです。

 

 

なるほど、だから坪数で費用相場は測れないってことか…。

 

 

そうなんです。しかも坪数っていうのはあくまでも床の面積なので、外壁や屋根の塗装面積とは全く関係ない数字なんですよ。

 

 

いわれてみれば確かに…。
じゃあ外壁塗装費には他にどんな要素が関係してくるの?

 

 

なぜ工事金額に幅がある?外壁塗装の費用が決まる4大要素

 

外壁塗装の費用は、下記4項目によって決定されます。

 

  1. 使用する塗料
  2. 依頼する工事業者
  3. あなたの家の形状・立地
  4. 工事する内容

 

この項目は本当に重要なので、理解できるまで繰り返し読んでみてください。

 

ここを理解することで、

  1. あなたの家の相場が見えてきます。
  2. そして見積もり金額が適正価格かどうか?を見分けることも出来るようになります。
  3. その結果、業者に騙されるリスクを回避できます

 

 

【1】使用する塗料次第で外壁塗装の費用は変わる

 

外壁塗装で使用する塗料にはいろいろな種類があります。

 

例えば、5年しか持たないものもあれば20年近く長く持つ塗料もあり、どの塗料を塗るかによってその費用が変わってきます

 

■塗料(樹脂)別の期待耐用年数

塗料の種類 耐用年数(目安)
アクリル塗料 3~5年
ウレタン塗料 5~8年
シリコン塗料 8~13年
フッ素塗料 13~18年
無機塗料 15~20年

※耐用年数とは、塗料が持つ年数のこと。塗料の品質、家の立地などにより耐用年数は変化します。

 

 

更には、最近では塗料に特殊な機能を持たせた塗装などもあります。

 

例えば、汚れを分解するセルフクリーニング効果のある光触媒塗料や、赤外線を反射して熱を下げてくれる断熱・遮熱効果がある塗料、それに大理石のように豪華に魅せるセラミック塗料など多種多様です。

 

 

どういった塗料を選ぶか?によって外壁塗装の費用も大きく変わってくるわけですね。


関連記事 塗料で失敗したくない方はこちらの記事を参考にしてください。

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【2】依頼する工事業者で外壁塗装の費用は変わる

 

外壁塗装工事をどこに依頼するか?という工事業者によっても費用は大きく変わってきます

 

■外壁塗装業者の種類は大きく分けて以下5種類。

  1. ハウスメーカー
  2. 工務店
  3. 外壁塗装専門会社(訪問販売)
  4. 地域の塗装店
  5. 家電量販店やホームセンター

 

 

例えば、大手ハウスメーカーや工務店、それにホームセンターなどは自社で施工しない塗装業者になりますので中間マージンがかかます。

 

一方で、塗装職人が集まった自社施工の塗装店などは、基本的に下請け業者を使わないのでその分工事代が安く上がるという仕組みです。

 

ただし、工事価格と品質は比例しませんので、単純に「安いから良い」ともいえないのが外壁塗装工事です。しっかりと各業者のメリット・デメリットを確認した上で、あなたに合った塗装業者を見つけましょう。

 

関連記事 外壁塗装業者の種類を知りたい方はこちらの記事

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【3】家の形状によって外壁塗装の費用は変わる

 

さて、続いては外壁塗装の費用が変わる3つ目の要素です。

 

外壁塗装の費用は、家の大きさや、建物の形状(造り)によってもかなり変わります

 

 

例えば、家が大きければ大きいほど屋根や外壁の面積は広くなるので、当然費用も上がりますよね。

お住まいが大きければ大きいほど外壁塗装の費用も上がる

 

 

それと、1階に屋根がある2階建の家と、2階まで外壁が垂直に立っている総2階の家であれば、総2階の方が外壁面積は広くなります

総2回と2階建ての屋根と外壁の面積の違い

 

 

あと屋根面積。

同じ40坪でも、総2階より平屋の方が屋根面積は広くなるので、屋根の塗装費用が上がります。

平家と2階建ての塗装費用の違い

*平屋は1階の床面積が40坪。総2階のお住まいは1階20坪+2階20坪で計40坪。

 

 

このように、家の大きさや形状(カタチ)によって塗装費用は大きく変化するのです。他にもいろんな条件で工事費用が変わりますので、気になる方はこちらの記事をチェックしてみてください。

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【4】工事の内容によって外壁塗装の費用は変わる

 

最後は、工事の内容によって外壁塗装の費用は変わるという点についてです。

 

■ポイントは下記3点。

  1. 何回塗るか?(塗り重ね回数)
  2. どこまで塗装するか?(屋根・外壁以外の付帯部)
  3. どんな修理が必要か?(補修箇所)

 

簡単に解説していきます。

 

 

何回塗るか?(塗り重ね回数)

屋根や外壁は基本3回塗りがベースですが、外壁の柄や模様を消したくない場合などに用いるクリヤー塗装(透明な塗料)などは2回塗りの場合もあります。その場合、作業が1工程減りますので塗料代や手間代が安く済みます。

 

逆に、外壁の種類や劣化状況によっては4回塗りが必要な場合もありますので、その場合は作業が1工程増えますので高くなります。

 

関連記事

2回塗りは手抜き?4回塗りだから安心?外壁塗装の適正な塗り重ね回数とは?

 

 

どこまで塗装するか(屋根・外壁以外の付帯部)

外壁塗装工事って、屋根や外壁だけを塗装する工事ではないんですよね。

 

例えば、雨戸戸袋軒裏天井破風板雨樋といった付帯部です。そしてそれらの数量や面積などはお住まいによってもバラバラです。

 

さらに、どこまで塗装してもらうのか?何を塗って何を塗らないでおくのか?という点でも工事費用は大きく変化してくるわけです。


※付帯部の名称についてはこちらを参照ください。

鼻隠し?軒天ってどこ?外壁塗装で知っておくべき「部位・名称」を写真付きで解説

 

 

どんな修理が必要か?(補修する箇所)

外壁や屋根は、年月の経過とともに徐々に劣化していきますよね。ですから外壁や屋根を塗装する前にちゃんと悪くなった箇所を補修してから工事していくのです。

 

例えば、サイディング外壁であれば目地コーキング(シーリング)補修が必要であったり、モルタル壁であればクラック補修(ヒビ割れ)が必要だったりです。

 

■サイディングの目地コーキングが亀裂している画像

サイディングの目地コーキング亀裂画像

サイディングの目地は10年ほどで亀裂が入り始める

 

■モルタルのクラック(ヒビ割れ)の画像

モルタル壁のクラック(ヒビ割れ)画像

モルタルは窓周りからひび割れしてくる

 

 

あなたのお住まいでこのような補修箇所がどれだけあるか?によって、外壁塗装の工事費用は変わってきます。

 

関連記事

外壁塗装の「コーキング(シーリング)」とは?その種類や相場単価について

 

 

より明確な外壁塗装工事の費用・相場を知る方法

まとめ:外壁塗装の費用相場について。なぜこんなに見積もり価格に幅があるのか。

 

主人
 

目安となる予算や塗装費用の仕組みはだいたい分かったけど、工事前にもう少し具体的な金額とか知ることできないの?

 

簡単にできますよ!実際に見積もりを取ってみればいいんです。

 

 

外壁塗装工事の費用相場を知る1番簡単な方法は、「実際に見積もりを取ってみる」ということです。

 

これ不思議なもので、一度見積もりしたら「そこに頼まないといけない」とか「なんか断りづらい」なんて思われて、見積もりを取ること自体を躊躇する方がホント多いんですが、勘違いしてはいけない、見積もりはあくまでも「見積もりなんですよ(笑)

 

 

  • 予算が分からなければ、まず見積もりを取ってみる。

  • 見積もり金額の高い安いを判断したければ何者か相見積もりを取る。

  • 良い塗装業者を探したければ、いろんな業者の話を聞いてみる。

 

 

そうすることで、あなたのお住まいの費用相場工事すべき必須項目、そして工事する上での注意点など、塗装工事に関するいろんな情報を得ることができるわけです。

 

 

主人
 

でも、正直業者さんに断るのがちょっと苦手なんだよね…。なんか重くて…。

 

 

そんな時は、こちらの一括見積もり業者 を利用してみてください。業者さんへの断りも代行してくれるので、手軽に苦痛なく複数の見積もりが取れますよ。

 

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一括見積もりサービスの仕組みについて疑問をお持ちの方はこちらを。

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この記事を書いた人

年商6億の元塗装会社社長がお届けする外壁塗装の豆知識。業界20年の経験・体験をもとに、他では聞けない役立つ情報から裏情報までお届けしています!
<これまでの経歴>
大手不動産会社勤務、大手塗装会社勤務、2015年塗装会社設立、約20年以上にわたり建築塗装全般に携わり、現在は塗装業のコンサル事業を展開。

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